鍛高譚のロックで将棋を
蒲田の小料理屋「I」に行った。飲み食いしながら将棋ができる店を探していたら、以前勤めていた子会社のK氏が見つけてくれたので一緒に行ったのだ。実はこの「飲み屋で将棋を指そう」という話は、以前の同僚I氏から先に声がかかったのだ。義理からいえばI氏と行くべきなのだが、K氏が店を見つけてくれた関係で、先にK氏と一戦交えることにしたものだ。I氏との対局は来週に予定した。
この小料理屋「I」が変わっている。木曜日は混むのに、金曜日は暇だというのだ。理由はわからない。だから今回の話も、金曜日なら他の客がほとんどいないから将棋を指してもいいよ、という条件でOKしてもらったとか。実際、6時半頃に行ったら店は貸切り状態だった。道すがら偶然、飲み仲間のY氏と出会ったので彼も加わり、合計3名になっていた。
K氏との対局は面白かった。初手から数手まで定跡手順だが、その後どちらかが突然変な手を指して一気に定跡から外れ、未知の世界に突入するのだ。すべての対局がそうなったから、興味が尽きることがなかった。時折、爆笑の手もあった。
極め付きは「序盤に隙がある」ジョヴァンニ・スキアリの序盤手順だ。名付けて「ケチケチ袖飛車」。どういうことかというと、対局図を見てもらいたい。
先手(手前)がK氏、後手(向こう側)がジョヴァンニだ。K氏が7八飛と石田流を見せた瞬間、7筋の歩を切られるのを嫌って、ジョヴァンニが7二飛と、飛車を一つ隣りに寄ったところだ。この袖飛車を見てK氏が「何だそれは」と悲鳴をあげた。
飲むほうは定跡に従い、まずは中生で乾杯。それからK氏がボトルキープしていた、しそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」を続けた。普通の焼酎が25度ぐらいのところ、この鍛高譚は20度ぐらいであまり強くないから、水で割らずにロックがいいとママに教わり、それに従った。将棋は面白いし、焼酎はうまい。アジのたたきなど肴も進んで大満足だった。今後、金曜日の楽しみが増えたな。
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