2013年8月 3日 (土)

シードふぁみりぃコンサート

「シードふぁみりぃコンサート 2013」(タウンニュースホール:秦野市)という発表会の手伝いで演奏に加わった。

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主宰元「シード音楽工房」のユニークなところは、チェンバロなどの古楽器を製作し、産み出した楽器を使って教育指導・演奏発表を行うという点だ。今回の発表会ではスタインウェイのグランドピアノを用いたが、さらに古い様式のピアノであるフォルテピアノと、「ウナコルダ」といって1つの音を1つの弦で鳴らす古楽器(ピアノは1音が3弦)も加えての演奏会となった。鍵盤楽器が3台ステージに並んで壮観だった。

私は「トリオレヴリー」の一員としてチャイコフスキー作曲ピアノ三重奏曲(抜粋)の演奏に参加した。ピアノの「よいこ」がシード音楽工房の指導者グループの一員だったので、その縁で演奏の機会を与えて戴いたのだ。また「よいこ」の代わりに生徒さんのピアノを加えてフォーレ作曲「ドリー組曲」の第1番も弾いた。

生徒さんの中には興味深いバックグラウンドの人がいた。イラスト・デザインを本職とする人、神奈川フィルの合唱団に所属している人、バレエを習っている人、ヨガを教えている人、ジャズに取り組んでいる人、カウンターテナーの歌い手など多彩な顔ぶれであった。

来年はどんな発表会になるであろうか

2013年7月14日 (日)

横浜市イギリス館 サロンコンサート

「サロンコンサート」(横浜市イギリス館)に出演した。

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ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲の連続演奏を終え、ホッと一息と思ったらこんどはモーツァルトだ。ベートーヴェンもさることながら、アマチュアがモーツァルトの室内楽を人前で演奏するのは無理ではないかと思い、反対したのだが仲間に押し切られた。しかも今回は有名な「ハイドンセット」のト長調とニ短調という広く知れ渡った名曲なのでなおさらだ。

実は、私は自他ともに認める「モーツァルト嫌い」なのだ。モーツァルトは優れた才能を持ち、作曲のうえでも新機軸を打ち出し、結構アヴァンギャルドな事もしている。私はそのような点でモーツァルトを尊敬している。それにもかかわらず、好きになれない理由を一言でいうと「譜面づらが悪い」ということになる。その詳細はいずれ「音楽私論」に具体的な例を挙げて述べる予定である。

今回は演奏が大変で理屈をこねている場合ではなかった。聴きに来て下さった方々、ありがとうございました。

2013年6月30日 (日)

第13回目のトマソンズ

「初夏の夕べの室内楽コンサート」(横浜市旭区民文化センター・サンハート音楽ホール:二俣川)に出演した。

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ジョヴァンニが出演したセションを列挙する:

♪初夏のインプロヴィゼーション
即興ユニット「トマソンズ」(阪本テツのカーヴドソプラノサックス&バスクラリネット、ジョヴァンニのチェロ&ピアノ)に都築哲平にパーカッションで助っ人として参加してもらった。自由な即興を行い、最後に有名な「In a Sentimental Mood」をトマソンズ風にアレンジして締めくくった。トマソンズは今回が通算13回目の演奏であり、都築哲平を加えた演奏は2回目となる。

♪器楽合奏
ビゼーの「カルメン」と「アルルの女」から抜粋した2曲メドレー(金子悟編曲)を6人の室内楽アンサンブルで演奏した。

暑かったので打上のシャンパンとワインが美味しかった!

2013年6月29日 (土)

介護施設での演奏

管楽器の相方・テツと組んでいる即興演奏ユニット「トマソンズ」の第12回目のステージは神奈川県内にある介護施設での演奏だった。

高齢の方に聴いて戴く演奏なので、このユニットが通常演奏しているアヴァンギャルドな即興は相応しくないという制約があった。そのため即興を極力抑え、メロディーがはっきりした曲を演奏することにした。

演奏したのは次のジャズ3曲:
♪Go Back to My Country
♪You Don’t Know What Love Is
♪In a Sentimental Mood

以上に加え、最後に全員で歌を歌おうということで「浜辺の歌」の伴奏を弾いた。皆さん大きな声で歌って戴いたので良かった。

なお私は主としてクラシック音楽を土台として音楽に親しんできたので、ジャズの高度な和声を操ることができない。今回も一応ジャズの曲を演奏したといえるかもしれないが、和音の部分は譜面に書いて演奏したのだ。

それでは不満足であり、コード記号で和声を埋めるとか、コード記号すら無くても即興で和声を付けるとか、そういうレベルになりたい。本来ジャズとはそういう音楽のはずである。しかし現状では、そういう事を行う能力が不足している。

今後の課題である。(達成するのが非常に困難な課題ではあるが。)

2013年6月18日 (火)

「世界初」の条件

先に告知した「アトリエ・ラ・ヴィ Ⅱ 発表会」(リラホール:藤沢)が終わった。盛り沢山の内容で疲れたが、充実した時間は貴重だった。

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語りの人とコラボした「平家チェロ」は世界初の試みだと思っていた。ところが調べてみたら平家物語を語りとチェロ演奏で進める催しが過去に行われていたことがわかった。チェロは入間川正美。実は私はこの演奏家を知っており、演奏も聴いたことがあったのだ。ただ平家物語にかかわる活動をしていたとは知らなかった。

入間川正美は即興演奏を中心に活動している(と思う)。1度だけだが私が聴いた限りでは特殊奏法を織り交ぜた抽象的な音構成による即興だった。もし平家物語での演奏が入間川がよく弾く即興と同じなら、おおよそどんな音が出ていたのか推測できる。

それに対し今回の私の「平家チェロ」は次の2つの要素で成り立っている:
♪1. チェロの弦をギターのピックで弾き、琵琶のような音を出して合いの手を入れる。
♪2. 盛り上がる場面では、その状況にマッチした古今東西の名曲の一部を暗示的に弾く。例えば平家の美しい女性が登場する場面では「今様」、那須与一が登場する場面ではリヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」という具合である。

上記の2つの要素を取り込んでの演奏という条件を設定すれば、世界初の試みになるのではないかと考えたのだ。後発で悔しいので、せめて特定の条件下で面目を保ちたいという負け犬の遠吠えかもしれないが(苦笑)。

それから念のために追加するが、入間川正美は私なんぞより遥かにチェロが上手である(再び苦笑)。

またチェロの弦をギターのピックで弾くというのは、弦を著しく痛める結果となる。(私の楽器と弦は大したものではないので、あまり気にしていないが)。ピアノに例えれば、内部奏法とかジョン・ケージが考案した「プリペアード・ピアノ」みたいなものだ。この点において、私の活動は邪道と言われても仕方ないと思っている(三たび苦笑)。

以上のような要因を含めて考えた場合、果たしてこの「条件付き世界初」を容認してくれる人はいるのかなあ・・・。

2013年5月19日 (日)

100年前のピアノ コンサート

「サロンコンサート~100年前のピアノと~」(ブラフ18番館:横浜山手)に出演した。

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前半はピアニスト「よいこ」(仮名)のソロ。ヴァーグナーとヴェルディの聴き比べが骨子であった。

後半はピアノ三重奏のユニット「トリオ・レヴリー」として「よいこ」に加え、ヴァイオリンの「じゅんちゃん」(仮名)と私が参加した。3曲のアヴェ・マリア聴き比べ(シューベルト、グノー、カッチーニ)およびモーツアルト作曲「ヴァイオリンヴィオラの為の協奏交響曲」変ホ長調 K.364 という意欲的なプログラムを組んだ。

アヴェ・マリア3曲はすべてピアノ三重奏向けの編曲版を使った。どの編曲も良く出来ていると思った。私も編曲を行うが、この3人の仕事の素晴らしさには到底及ばない。編曲者とそれぞれの特長は次の通り:
♪シューベルト:山口景子(ヴァイオリンとチェロの両方の出番を作る)
♪グノー:中山育美(高度な技術を持たなくても楽器の特性が出るような編曲)
♪カッチーニ:井関るみ(軽妙で楽しいジャズ風のアレンジ)

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モーツアルトの独奏ヴィオラパートは私がチェロの為に編曲した。ヴィオラとチェロは音域に1オクターブの隔たりがあるが、4本の弦はみな同じ音である。従って音を1オクターブ下げれば、基本的にはヴィオラと似た運指で弾くことができる。

ただしメロディーなどで低音域がサマにならない場合は1オクターブ上げるなどの調整を行った。その場合は運指が難しくなる。

もともとヴィオラの為の書かれた譜面なので、楽器性能が劣るチェロで弾くと細かい音符が辛い。あまり速く弾くと指が回らなくなる。案の定速いパッセージではスラーがかけられず、1音づつ切って弾くなどして凌いだが、ギシギシした音になってしまった。

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聴いて下さった方々、お聴き苦しい場面があったかと思います。すみませんでした。よいこさん、じゅんちゃん、お付き合いありがとうね。

2013年4月22日 (月)

立ち飲み屋のライブに出演

サックス吹きの相方・テツと組んでいる即興ユニット「トマソンズ」として、たちのみ はるもき(藤沢)の月いちライブに出演した。

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狭い店内の奥を仮設ステージとして演奏するので、弓を左右に振るチェロの演奏は難儀だったが、関係者の協力でなんとかスペースを作ることができた。

ステージがどのようになるかと言うと、常連の達人たちの演奏を見ればわかるだろう。

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私も気持だけは負けずにチェロを弾いた。

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相方も力を入れてバス・クラリネットを吹いた。

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相方は、さらにカーヴド・ソプラノサックスも吹きまくった。

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実はこの日、知覚過敏で歯が痛く、久しぶりに鎮痛剤を飲んでの演奏だった。そのため、ちょっと顔が引きつっていたかもしれない。聴いて下さった方、見苦しかったらごめんなさいね

2013年3月31日 (日)

発表会で即興演奏

「小さなおさらい会」(旧横浜ゴム平塚製造所記念館:通称『八幡山の洋館』)という発表会があった。

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私は相方(阪本テツ)と組んでいる即興ユニット「トマソンズ」で割り込み演奏させてもらった。そもそもこの発表会は妻ジョアンナ(仮名)とヴァイオリン奏者のお弟子さんたちの合同発表会である。

相方は、通常はカーヴドソプラノサックスとバスクラリネットの持ち替えなのだが、会場が大音響になじまないところなので、バスクラリネットだけを使った。一方私はチェロから入り、途中でピアノに移った。これはいつも通りの流れだ。

最近のおけいこ発表会ではよくあるとは思うが、この発表会でも内容が多彩だった。お弟子さん達が直接習っているピアノ、ヴァイオリンだけでなく、声楽、リコーダーなど「余技」も披露される。また小さい子が自分で作った曲を弾くという場面もあった。

単なる練習の成果発表会ではなく、それを超えるもの(例えば創作発表など)によりクォリティがどんどん高まっているような気がする。今後が楽しみだ。

2013年3月30日 (土)

ベートーヴェン弦楽四重奏曲 全曲演奏の完結

アマチュア仲間と組んでいる弦楽四重奏団「クワトロ・ロッソ」はベートーヴェンの弦楽四重奏曲(全16曲および大フーガ)全曲演奏に取り組んできた。今回ようやく全曲の演奏を終えることができた。

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今回演奏したのは第13番変ロ長調・作品130および第16番・作品135だ。第16番は比較的平明で弾きやすさがあるが、第13番はやっかいなことこの上ない。敬遠していたら、いつの間にか最後まで残ってしまった曲だ。

演奏レベルはアマチュアゆえ高くないが、まあとりあえず全曲弾き終えたのだから自己満足の世界に浸ろう。打上げは中華街に行き、おなじみの大新園へ行った。それでも飲み足らず、中華街で委嘱のギリシャバー「アテネ」に移り、この店で定番の松ヤニのワインで締めた。

みんな演奏で疲れたが、紹興酒と松ヤニワインで「清められた」ことだろう。

2013年3月17日 (日)

合同発表会

2人の歌手のお弟子さん達が合同で発表する「史音の会・朋の会」(八幡山の洋館:平塚)に伴奏などでお邪魔した。妻ジョアンナ(仮名)もピアノ伴奏で出演した。

日記としての記録性を保つため、ジョヴァンニがチェロで参加した曲を書いておこう。
♪モーツアルト「ピアノ四重奏曲第1番」より第1楽章
♪「ユー・レイズ・ミー・アップ」
♪「花は咲く」

お弟子さん達の演奏は「苦労して練習した成果を聴いて下さい」という感じが滲み出ていて好感を持てた。この日のために何回も自宅練習とレッスンを重ねられたのだろう。

一つ収穫があったのは、あるお弟子さんの話だ。低い音から高い音に跳躍する際、高い音の音程を取るために、どうしても一瞬身構えてしまい、困っていたというのだ。その2つの音をレガートで歌うという指示がなされている場合はなおさらだ。そのような場合、歌詞の流れを意識して歌ったら自然とレガートになったというのだ。

この話は誰にでも通用する汎用的な事かどうかはわからない。でも歌詞への意識をよりいっそう高めて歌うという事は悪い事ではないだろう。参考になった(私は歌が下手でほとんど歌う機会がないが・・・)。

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