2010年9月5日(日)
「利き酒会」なるものを企画してみた。場所は神奈川県内 某所の「アトリエXXX」と呼ばれる友人宅。(XXXはフランス語の素敵な言葉)。音楽、美術、文学など様々なアートを通じて交流するサロンのような場だ。
私は日本酒が飲めるようになったのは5年ほど前なので、まだわからない事が多い。そこで、自分の知識と見識を深めるために、逆に自分が講師になってショートレクチャーをしてみた。人に教えようとするためには、まず自分で勉強しなければならないからだ。
と言っても何も知らない状態だったので、拠り所を探した。そこで見つけたのがこの本。蝶谷初男著「決定版 日本酒がわかる本」(ちくま文庫)だ。
早速教材作りに取り掛かる。この本の真似をして日本酒度と酸度の相関チャートを描いてみる。
そして日本酒の分類表も真似して作る。さらに酒屋に行って、大分類に従ってそれぞれの代表選手を1本づつ購入。それらのデータを表に書き加える。日本酒は4種に大分類されるが、吟醸酒はさらに「アル添タイプ」と「純米タイプ」に細分類されるので、合計5分類として720mlボトルを5本購入した。合計ほぼ6千円。1本当たり平均1,200円だ。
内訳は次のとおり:
♪普通酒:八海山 普通酒
♪本醸造酒:菊水の四段仕込み 本醸造
♪純米酒:浦霞 生一本 特別純米
♪吟醸酒(アル添):出羽桜 桜花 吟醸 生
♪吟醸酒(純米):上善如水 純米吟醸
そして紙コップにA、B、・・・Eの記号を記し、これら5種の酒をどれがどれだかわからないように注ぐ。これを当てっこするのだ。解答用紙まで用意した。1種当たり20点の配点で合計100点満点だ。
結果は散々だった。参加した5人のうち最高点を獲得した友人(会社社長)が60点。私は第3位で20点(1種しか当たらなかった)。
先般オペラ歌手の自宅で行われた利き酒会では私が名誉の0点を獲得したが、それから勉強を重ねたはずだったにあまり上達していない。私はこの分野には向いてないのか(苦笑)。
今回特にトリッキーだったのは八海山 普通酒。普通酒なのに吟醸並みの香りとまろやかさで、みんな本当の吟醸酒2種との区別がつかずに戸惑っていたようだ。この5種から晩酌に呑むとしたらどれを選ぶか、という問いにみんな八海山 普通酒と言っていた。八海山おそるべし。私は宣伝料をもらっていません(笑)。
次回はまた違った方向で企画してみたい。同じ銘柄で異なる種類を呑みわけるというやり方はどうかな。例えば八海山も普通酒だけでなく、本醸造もあれば吟醸もある。八海山だけの利き酒というのも面白いかもしれない。
というわけで徒歩で帰宅。前回同じ場所から自宅まで、泥酔したために2時間かかった。今回は「利き酒会」というプレッシャーであまり酔いが回らず、1時間でたどり着いた。前回はよほどグルグル回ったんだろうなあ(笑)。
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