2012年11月 8日 (木)

横須賀:正岡子規の句碑

芥川龍之介の文学碑を観た「自称青年散策隊」(略称JSS)は、次に正岡子規の句碑に向かう。芥川の碑はパンフレット類に載っておらず、ネット検索などで調べた。これに対して子規の碑は案内パンフに明確に記されていた。

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句碑はJR横須賀駅からだと「ヴェルニー公園」のはずれに位置する。

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碑文は横須賀を詠み込んだ冬の句だ。

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横須賀や 只帆檣の 冬木立

しかしこの句には奇妙な点がある。子規は1888年8月(8が並んでいて覚えやすい)に夏季休暇を利用して横須賀と鎌倉に遊びに来たという。この句がもしその折りに作られたとしたら、季語は夏でないとおかしい事になる。しかしこの句では明瞭に「冬木立」とうたっているから内容的には明らかに冬の句だ。この矛盾はどこから来るのであろうか?

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句碑の裏側にヒントが無いかと思い、回り込んで見た。しかし立入禁止のロープが邪魔になり、狭い空間で観なければならず、あまりよく読めなかった。

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仲間の一人「陶器かさばらんかダンディ」は横須賀に来ただけで石碑を作ってもらえるとは、さすが子規は巨匠だと言っていた。私はこのダンディ君の陶芸作品が大好きだが、彼の知名度はまだ全国区には達していない。それが残念だ。正岡子規みたいに有名なら「陶器かさばらんかダンディ来訪記念」の石碑が各地に建立されるのに・・・。

横須賀:芥川龍之介の文学碑

「自称青年散策隊」(略称JSS)には各ジャンルに達人を配備している。今回の横須賀行きに参加したメンバー10人の中に、こんなに達人がいるんだよ:

♪文学:「和装美女」
♪絵画:「華美人」
♪陶芸:「陶器かさばらんかダンディ」
♪建築:「キャップ酒美女」
♪器楽:「港のヨーコ」
♪声楽:「天才中年」

まだ達人はいるが、焦点を絞るためこの辺で割愛させて戴く。(他の達人さん、ごめんね。)
この記事の中心人物は文学に造詣が深い「和装美女」だ。JR横須賀駅から徒歩圏内にある芥川龍之介の文学碑を目指した。

文学碑に行くには2通りのコースがある。その1つは近道だが「新逸見隧道」というトンネルを通るので車の排気ガスをまともに浴びることになる。

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もう1つは、いったん丘に上がり「西逸見第二陸橋」で国道の上を越え、再び坂を下る天城越えみたいなコースだ。

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往きは排気ガスを避けて丘越えをしたが、体力を使うし時間もかかったので帰路はトンネルコースにした。

さて目指す芥川龍之介の文学碑は「吉倉公園」の中にある。

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公園に入ると、いきなり銅像がお出迎え。えっ、これが芥川の石碑?

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いやこれは蜜柑(みかん)を持った少女の像で、作者は森田綏子(やすこ)とか。なぜ蜜柑か?それはこの場所が芥川の短編「蜜柑」の舞台となったからだ。

公園の奥に芥川龍之介の文学碑があった。

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なるほど「蜜柑」という題名でいわれが記されている。

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石碑の裏側にも説明が彫られている。光線の具合で回りの景色が映り込んでいる。左側に見えるのは今回のツアーで大活躍の「キャップ酒美女」であろうか?

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横須賀線が来た。「蜜柑」に描かれたみかんを投げるシーンはこの場所らしい。公園に海が迫っている。ここは埋め立て地だと聞いて納得。

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公園に設置された動物の遊具に別れを告げ、JR横須賀駅への帰途につく。石碑を観ておいて良かった。

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2012年11月 7日 (水)

横須賀:JR横須賀駅界隈

「自称青年散策隊」(略称JSS)の散策の出発点はJR横須賀駅だ。

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京浜急行の「横須賀中央」駅周辺が活況を呈しているのに比べ、JR「横須賀」駅付近はうらぶれている。まるで大正から昭和にかけての時代にタイムスリップしたようだ。しかしこの界隈を単なる「衰退した街」と侮ってはいけない。

この建築マニアを喜ばせる(かもしれない)駅舎、背後に延びる横浜横須賀道路(ではなく、実はその枝分かれした単なる有料道路)、吸い込まれそうな青空、そして天まで届こうかという(少々おおげさだが)大樹を見よ。

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駅舎のひさしの下には燕の巣とおぼしき物が存在感を示している。駅舎を高層ビルに建て替えるなどという暴挙がない限り、古ぶれた有機体は生きながらえるのである。

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横須賀駅は「階段が無い駅」として有名だ。その水平な駅には水兵が似合う。というわけで改札口を出ると、カモメの水兵さんが横須賀カレー、略して「スカレー」はいかが?とカレーライスの皿を水平に保ちながらPRに尽力している。

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海軍マークが付けられた消火栓なんて粋ではないか。

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海軍マークはここにもある。

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井戸もあるぞ。

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保田晴彦の彫刻のようなものまである。一見、直方体状の構造物が倒壊したように見える。

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「この水道資材は・・・」という説明板が寄りかかるように置かれている。

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横須賀は海軍と共に発展し、衰退した街だ。しかしそのDNAは不滅だ。

横須賀:猿島

高校のクラスメートと横須賀に行った。大人の遠足という気分だ。メインイベントは猿島への渡航だ。

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私は妻たちと「かつての少年少女探検隊」(略称KST)を結成している。それを真似てこのグループにも名称を付けようと考えた。

「かつての青年探偵団」はどうか?しかし略すとKSTとなり、カブってしまう。では「おじさん・おばさん決死隊」(略称OOK)は?ちょっと引いてしまうなあ。「いつまでも若い遊び仲間」(略称IWA)はどうかな。逆に寂しいものがある。それならもっと素直に「自称青年散策隊」(略称JSS)あたりでどうだ。

まあネーミングはそのうちいいアイデアが出ると思うから、今回はJSSに仮決めしておいて本題に入ろう。何だっけ?そうそう猿島だった。猿島へは1日10回弱フェリーが運航している。航行時間はあまりにも短いので気にしていなかったが、10分ほどではなかったかな。

そんな短い船の旅の間でも、JSSの頭脳と言われる元天才少年(今は天才中年)は「命の水」を欠かさない。あまり飲めない仲間のためにウィスキーのミニボトルからコップ酒ならぬ「キャップ酒」を提供しようとしている。

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その「キャップ酒」を美味しそうに味わいながら飲んでいるこの美女は、島に上陸したあと重要な役割を演じることになる。

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猿島が近づいてきた。期待が高まる。

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「SARUSHIMA」と書かれたウェルカムボード。掲げられた2種類の旗らしき物の由来がわからなかった。いずれそのうち誰かが教えてくれるだろう。

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猿島の魅力の一つは赤レンガを積んだ建造物の跡だ。確かに美しい。

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島内にいくつか掘られたトンネルの中には物の怪が潜んでいた。私のカメラは遂にその不可思議な存在を捉えることに成功した。

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そしてその物の怪たちはトンネルの外に出て赤レンガの壁に張り付いた。縦横に直線が延びるレンガの幾何学的紋様の上に、白い物の怪たちの不定形が重なり、重層的な平面作品を創造している。この美を指摘したのが「キャップ酒美女」だ。

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観光客向けに「愛のトンネル」と名付けられた隧道もあるが、単に中が暗いのでカップルが手に手を取り合って歩くというだけのものだ。それより、それ以外のトンネルの中にもっと素晴らしいものを発見した。このハート型のレリーフ(かもしれない)を見よ。これも物の怪たちの仕業なのか?

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物の怪たちは独自の言語を持ち、独特の文字を開発していた。壁面に鋭い刃物で掘られたこの古代文字は何を意味するのであろうか?

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不死の物の怪たちは感動的なものを生み出すことがある。「展望台」の裏手に自生していた大木が、軍の手によるものであろうか、根本から断ち切られていたのだが、そこから新たな生命の息吹が見られたのだ。

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鎌倉の鶴岡八幡宮のイチョウの木を想起させるこの光景も「キャップ酒美女」が見つけ出した逸品だ。

その切り株の紋様も、こうして観ると線刻の構成による平面アートに見えてくるから不思議だ。

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この樹木の洞は「叫びちゃん洞」と名付けたくなる。

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洞は洞でも岩に掘ると「洞窟」と呼ばれ、トトロではなく日蓮上人という偉いお坊さんが立てこもったらしい。

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この洞窟は遠く江ノ島まで続いているという海洋伝説のような話は本当だろうか?

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「海洋伝説」、「孤島伝説」がいろいろ飛び出してきそうな猿島。またいつか訪れたいスポットだ。

2012年10月14日 (日)

ふじさわ江ノ島 花火大会

「ふじさわ江ノ島 花火大会」(藤沢市片瀬海岸西浜)を観た。

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今年は様々な理由から、本来盛大に行われたはずだった夏は「納涼花火」と称してたった20分に縮小された。そして主力は秋にシフトしたのだ。内容は素晴らしかった。期待以上にバラエティに富んだ作品を鑑賞することができた。

ところで私は2007年のデジカメを今でも愛用している。「経年電子式寫眞機愛好継続活用推進者」といったところか。そしてこのカメラは「夜景」とか「花火」というモードが設定できるにもかかわらず、花火は満足に撮影できない。子供たちの携帯のほうがずっと綺麗に写るのだ。

そんな型落ちのデジカメで花火を撮影すると、なんともシュールな「作品」が出来上がる。

「火の玉の降臨」

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「虹のダンス」

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「江戸の華」

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うーむ。

2012年9月30日 (日)

いわき市のフラガールが来た

「第39回 藤沢市民まつり」に行った。

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お目当ては、はるばる いわき市から駆け付けてくれたフラガールのステージだ。でも、その前に太鼓のグループの演奏。(太鼓では演技と呼ぶそうだが)

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次に元モーニング娘の新垣理沙の「一日警察署長 委嘱式」。彼女のファンが大勢取り巻いていた。

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フラのコーナーに移ると、まずは地元の子供たちのフラを鑑賞。これが可愛かった!

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特に端っこで踊っていた一番小さい子のあどけなさに、あちこちから「かーわいー!」という声があがっていた。この年頃の子供は何をやらせてもかわいい。特にフラはそれが顕著に表れるみたいだ。

そして地元のグループによるステージ。これがなかなかシックで良かった。

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いよいよお待ちかね、いわき市のフラガールのステージ。良かったなあ。

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他のグループと比べて濃いメーク、派手な衣装、アップテンポの踊りが目立った。そして普通のフラでは聞いたことがない甲高い悲鳴のような声を掛け声代わりに発していた。

上記のような感想は、通常は悪い意味で使うことが多い。しかし、いわき市のフラガールに関しては、良い意味で書いたつもりだ。その理由は、被災地復興を祈念する踊りなので、人々に元気を与えるのが主目的であるからだ。

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フラガールからはある種のオーラが発せられ、そのおかげで元気が増大した感じがした。東北の被災地の人々も同じものを感じ取ったであろう。ここは被災地ではないが、被災地を支援しているフラガールの心意気を理解できた(と思った)のは収穫だった。

2012年9月 9日 (日)

浅草流鏑馬(やぶさめ)

「浅草流鏑馬(やぶさめ)」に行った。

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ピアニストの妻ジョアンナ(仮名)は5人の女性音楽家とグループを作っている。その亭主軍団を加えた合計12名は「かつての少年少女探検隊」(略称KST)として様々な活動をしている。このKSTの関係で知り合った仲間の中に、外国人のイケメンの若者(仮にイ君と呼ぶ)がいる。今回なんとそのイ君が流鏑馬(やぶさめ)に出場するというのだから驚いた。

私は流鏑馬について何も知らなかったので、良い経験になった。自分自身の勉強を兼ねて、時間軸を追って催しの様子を記録しておこう。会場は浅草で、吾妻橋から言問橋に至る隅田川に沿った場所にコースが設けられていた。

1.草鹿(くさじし)

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午前中は「草鹿」が行われた。これにはイ君は出場していなかった。流鏑馬が動く馬から的を射るのに対し、草鹿は射手(しゃしゅ)が静止した状態から矢を放ち、的に当てた数を競う競技である。

動かない射手が動かない的を射るのだから簡単だろうと言うなかれ。これがなかなか難しそうだったのだ。鹿の絵が描かれた的は大きいようで小さく、射手の位置は的まで近いようで遠い。命中率は流鏑馬よりはるかに高いとはいえ、完璧ではなかった。

草鹿には厳格なルールと作法があるらしい。それらのいくつかはマイクを持った人が解説してくれたので、理解を深めることができた。中でも興味深かったのは射手と的奉行(審判の役を任された人)との問答だ。

この問答は古い日本語で行われるしきたりがあるらしい。古語での議論は格調高くもあり、またテンポが遅いので優雅な感じもした。以下、私なりに現代語に置き換えてみる。

例えばこんなやりとりがあった:

射手:(放って的に当たり、地面に落ちている矢を指して)「矢を片づけないで下さい。審判の判定に不服があるので。」

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矢を拾う係:(拾うのをやめ指示があるまで待つ。)

審判:(射手の話を聞くという態度を示す)

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射手:「私としては的に当たったと思っていますが、審判さんはなぜ外れと判定されたのですか?」

審判:「確かに的には当たったが、跳ね返って地面に落ちた場所が悪いので外れとした。」

射手:いや良い場所に落ちていると思います。

審判:それなら調べますので、弓を貸して下さい。(そう言って射手から弓を借り、的と矢の落ちた場所の距離を測る。弓2つ分の長さ以内に収まっていれば合格(当たり)である。
「紛れもなく合格圏内に落ちていたので、当たりと判定する」。

上記の例は、いったん外れと判定された結果が当たりに翻った例だ。また次のような例もあった:

射手:「審判さん、なぜ判定を言って下さらないのですか?」

審判:「では射手さん、あなた自身はどう思うのか?」

射手:「八幡宮(だったと思うが間違えだったらすみません)の名にかけて的に適切に当たっていると信じます。」

審判:「では当たりとする。」
こんな具合だ。

この2つ目の例は特に興味深い。審判は当たり外れの評価判定を射手自身に委ねているからだ。古今東西のスポーツでこんな例はあるだろうか?最初私はこれが滑稽に見えた。神聖なる(はずの)判定を審判本人ははぐらかし、競技者に預けてしまうからだ。これは責任逃れではないのか?

しかし私は後で考えた結果、これは当時の社会において重要な意味を持っていたのではないかと思うようになった。

射手はただ単に自分が正しいとだけ言っているのではない。神(かそれに相当する存在)にかけて自分は正しい考えと判断をした、と言っているのである。自分で自分が正しいと言ったからには、自分という人間が品格ある立派な人間ですと世間に向かって表明しているようなものだ。

そしてその射手が後日の競技あるいは日常生活の他の場面で人道に反したことをもし行ったとしたら、「なあんだ、やっぱりあの人は嘘つきだったんだ」とやられてしまうだろう。つまり、自分が正しいと宣言した人間は、社会的責任を進んで負い、その責任を果たすという覚悟をするのだと思う。

そうすれば、その本人のみならず、社会にとっても有益になる。この単なる一つの競技といえども、そんな重要な裏打ちに基づいたものであるとは奥が深い。

2.流鏑馬(やぶさめ)

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走る馬の上から矢を射るということは、その間は手綱を離さなければならない。すると、足腰が安定していないと馬上で不安定となってしまう。実際に経験の浅い射手一人が落馬してしまった。(幸い人も馬もケガをしなかったそうで良かった)。

また用意された馬はほとんどみなサラブレットだったので走るのが速い。スピードが出た馬に乗って矢を射る際、課題となるのは次の2つだ:
1)自分自身が動きながら的を狙うのがそもそも難しい。
2)馬が速いので、的から的の間に矢を継がえる時間が短く限定される。
 (事実、初心者の射手が落馬した。幸いケガは無かったので良かった。)

上級者が競技に入ると、その技に驚いた。木で作られた的の真ん中の裏には紙が仕込まれているらしい。射手がもし的の真ん中を射ぬいたら、的の破片と紙切れがパァっと広がり、花火のような華やかな光景となる。そのような場面では観客から大きな拍手が沸いた。

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経験の浅いイ君は、あいにく華々しい成績は残せなかったが、それでもこの雄姿。絵になるなあ。

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3.終わってからは
ここは浅草。浅草といえば神谷バー。神谷バーといえば電気ブラン。この連想ゲームが実現して本当に良かった。炎天下の疲れも飛んでしまうようだった。

2012年7月25日 (水)

鎌倉花火

妻ジョアンナ(仮名)を誘い、「第64回 鎌倉花火大会」を観た。昨年に続き2回目だ。

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前回同様、公式プログラムに書かれた「ゆったりと観ることができる区域」とのアドバイスに従って江ノ電の長谷駅で下車し、近くの海岸へ。なるほど人でいっぱいだが、それでもレジャーシートを敷くスペースは充分に残されていた。

失敗したのは食糧の調達。江ノ電の鎌倉駅で名物のコロッケを仕入れて行こうと計画していたのだが、見事に売り切れ。そのあたりの危機管理が全くできていなかった。それ以外はまあまあ予定通りにはこんで良かった。

それにしても花火は美しいなあ。私は白に近い同系色で統一された花火を僅かの時間差で多数打ち上げることによって生み出す重層的な景観が大好きだ。そのような場面が2回ほどあったかと記憶している。

来年は今回の反省を生かし、さらに楽しい花火鑑賞をしようと思う。

2011年8月 1日 (月)

世界一長い金魚すくい

2011年7月31日(日)
「世界一長い金魚すくい」なるものをご存知だろうか?

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私の地元(藤沢市)で開催されたイベントだ。なるほど確かに長い。

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イベントは親子連れで賑わっていた。

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ゲットした金魚が窒息しないように「酸素入れます」コーナーもある。

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あまりにも長いので中間地点には「きんぎょ橋」なる横断橋が仮設された。平行して2つの階段があり、一方通行になっているところが芸が細かい。

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「まちなかアート」でも観た屋外彫刻も、イベントの最中では祭の喧騒に埋もれがちだ。

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海豚(いるか)に乗っている人魚も「あー暑い」と反り返っている。

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オヤジバンドがイベントを盛り上げていた。背後の壁に描かれた赤い浴衣の女の子はちょっとこのバンドの雰囲気に合わないけど・・・。

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混雑で足の踏み場もないほどだったが、路上観察のスペースは確保できた。ありがたや・・・。

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楽しいイベントだった。

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2011年6月22日 (水)

あしがり郷 瀬戸屋敷

2011年6月19日(日)
「かつての少年少女探検隊」(略称KST)は「開成あじさいの里」で「あしがり郷 瀬戸屋敷」なる魅惑的な歴史文化遺産を見学した。

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この建物を一言で紹介すると、水の豊かなこの村で名手を代々つとめた瀬戸家の家ということになる。

屋敷の敷地に水路を引き込んで水車を回す。これ贅沢なり。

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水車小屋の中はこうなっている。

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往時の生活を再現しようと作られた人物や家畜の彫刻が楽しい。これは娘さんが手鞠で遊んでいるところをカルガモが見上げている図であろうか。

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鳥といえば大きな屋敷に必ず棲息するニワトリもまた活気を有している。

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裕福な屋敷となると番犬も必須であろう。

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番犬に守られ、幼い男児は金太郎に扮して相撲取りを真似ている。

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水車小屋の前には多数の短冊が飾られている。七夕は近い。

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家の横には当時使われていた農具類が保存されていた。これは一種の遠心分離機。

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当時、既に扇風機があったとは!そして「まんが」とは何ぞや?

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「くるり」という器具も気になる。

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井戸の周りにも農具がいっぱい。

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石垣の石は交互に斜めに積まれているので、意匠的にも面白い。当時の先端をいくデザインであったかもしれない。

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斜めといえば、蔵を飾る格子もまた美なり。

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近づくとさらに美なり。

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このレベルの金持ちになると、敷地内に社(やしろ)を設けることができる。この鮮やかな赤!そして樹木の緑との優雅な補色関係!

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軒下のスズメバチの巣もまた造形美を誇っている。

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造形が気になりだすと、積まれた薪まで芸術に見えてくる。

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そして、それらを見下ろす松の木。うーむ高い。

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家屋の中に入ると、由緒ありげな襖絵が。

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棚の上の飾りは豊作を祈る小道具だったのであろうか。

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何ということもない小机。しかしこの屋敷に置かれると、何やら崇高な置物に見えてくるから不思議だ。

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別棟では絵画展が開催されていた。

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その2階に上がると、バンドネオンが。鮮やかな赤が窓の外に見える緑とマッチしている。

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この屋敷は楽しい。ぜひ再訪したいものだ。

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