« ミモザの会 展 | トップページ | 美術アーカイブ:2001年(1) 小山冨士夫展 »

2013年7月29日 (月)

美術アーカイブ:2000年(24) 長谷川利行展

「没後60年 長谷川利行展」(東京ステーションギャラリー)の回想。副題は「下町の哀歓と抒情を描いた異色画家」。

001

2000年最後に観た展覧会は、まさに世紀末の様相を呈していた。どの作品を観ても、荒廃した街に佇む暗い表情をした人物が描かれている。

002

長谷川利行の絵を好きか?と聞かれてイエスと即答する人が何人いるだろうか?私自身も長谷川の絵は愛する対象とはなりにくい。しかし長谷川作品からは鮮烈なメッセージが感じられる。思想的・社会的メッセージというよりは、もっと個人的で直截的なもの、言い換えれば抑圧された心の爆発みたいなものだ。言葉を飾って言えば「魂の叫び」という感じだろうか。

003

その強烈さに惹かれて、作品が好きだというわけではないのに、長谷川利行の展覧会に足を向けてしまったのだが、そういう人は私以外にもおられたのではないだろうか。

なお長谷川利行は酒びたりで放浪して命を縮めたということで夭折の画家だと思っていた。しかし実際に寿命が尽きたのは49歳であり、思ったほど短命ではないことがわかった。精神的にも肉体的にもボロボロになりながら、芸術に対する情熱を絶やさず、それにより命を保っていたのかもしれない。

« ミモザの会 展 | トップページ | 美術アーカイブ:2001年(1) 小山冨士夫展 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/52651157

この記事へのトラックバック一覧です: 美術アーカイブ:2000年(24) 長谷川利行展:

« ミモザの会 展 | トップページ | 美術アーカイブ:2001年(1) 小山冨士夫展 »

最近のトラックバック