音楽アーカイブ:消えた初演「フルートとピアノの為のシチリエンヌ」
整理番号14番で初の初演を果たした私は、それより前に作曲した整理番号11番「フルートとピアノの為のシチリエンヌ」の初演にこぎつけた。音楽仲間のフルートと妻ジョアンナ(仮名)のピアノで満を持してコンサート当日を迎えた。しかし・・・
その初演は露と消えてしまった。折悪しく上陸した台風により、コンサート会場として確保していた施設の責任者から中止命令が下ったのだ。人々の安全第一ということで、この決定には従わざるを得なかった。こんな事もあるのだ。
結局それから4カ月後、別のコンサートにてピアノは同じく妻ジョアンナ、フルートは別の奏者に入れ替わってようやく初演を果たすことができた。作曲を完成させてから7年もの歳月が流れていた。
その後、この「フルートとピアノの為のシチリエンヌ」は2回演奏の機会があったので、累計3回ステージで音が鳴ったことになる。そしてその3回目の演奏メンバーが後にも先にもこれっきりという珍しさだった。妻ジョアンナがピアノではなくフルートを吹いたのだ。
ピアニストのジョアンナはある時期趣味でフルートを習ったことがあった。そのおけいこ発表会で「フルートとピアノの為のシチリエンヌ」を取り上げてもらったのだ。そもそもこの曲は、フルートの技巧という点では難しく作ってなかったので、初心者の妻でも取り組んでもらうことができたのだ。
しかしその後は再演の機会がない。この曲はどうもフルート奏者にあまり好んでもらえなかったらしい。その理由を考えてみたら、どうやら音域が低すぎるという点が問題だったことに気が付いた。低音域・中音域ばかり動き回ると地味でフルート独特の華やかさが失われる。私はそのへんの事を重視していなかったのだが、それが響いたのだろう。
その反省のもとに、この曲の続編「シチリエンヌⅡ」を音域を上げて作ってみたのだが、それに関する話は後日の記事にまわそう。
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