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2013年6月 5日 (水)

美術アーカイブ:2000年(15) 心象の領域

「心象の領域 寺田コレクションにみる幻想的な具象」(東京オペラシティアートギャラリー)を観た。「テリトリー」の「おまけ」で同時開催していた展覧会だ。

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おまけと言ってもお菓子のオマケとは格が違う。幻想好みの私としてはメイン会場の「テリトリー」よりこちらの方が面白かった。冊子の表紙を飾った奥山民枝の「旦気」は自分自身が雲海を彷徨っているかのような気分にさせられる。

冊子の裏には野又 穫(のまたみのる)の「Sublime 1」。

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こういう「バベルの塔」的なたたずまいは大好きだ。建物の上のほうにいくつかある手すりが無い外階段など、現実にはあり得ないところが「幻想見たさ」の心を満たしてくれる。「sublime」は英語で「荘厳な」とか「雄大な」という意味だが、何となくこの作品の雰囲気を表している。

中扉に絵の一部が印刷されていた。

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これはたぶん落田洋子の作品であろう。アンリ・ルソーのような描き方だ。二人の相似形の人物、鳥たちの相対的なサイズが非現実的だが、不思議と違和感を感じない。幻想絵画の一つのあり方かもしれない。

冊子にギャラリーの大島賛都が「具象絵画の復権」という小論を書いていた。その中に抽象を偏愛する私のような愛好家に釘を刺すような意見があった。その一部を紹介しておこう:

「私たちは、ひょっとすると抽象絵画に意識を向けていた長い間、具象絵画が持つ豊かな表現の可能性を見過ごしてきたと言えるのではないだろうか。」

はい、その通りだと思います・・・。

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コメント

町田市立国際版画美術館で、「空想の建築―ピラネージから野又穫へ―」が開催されています。
6月16日(日)までなので、ちょっと難しそうですね。
http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2013-181#menu1194

えーと、投稿いただいたのは「F君」ですか?ご無沙汰しております。町田の展覧会のことは知っていましたが、なかなか時間を作れずにいました。もしかすると無理やり行くかもしれません。

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