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2013年2月22日 (金)

美術アーカイブ:2000年(6)ジョージ・グロス

「20世紀最大の風刺画家 ジョージ・グロス」(神奈川県立近代美術館)の記録。

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実はジョージ・グロスは好きな画家ではない。その理由は社会的メッセージが強烈で、絵もゴヤみたいに直截的でグロテスクだからだ。上に紹介した図録の表紙「エドガー・アラン・ポーに捧ぐ」もグロテスクだが、構成感があり、私の好きなホラー小説家を題材に取っているのでグロス作品の中では受け入れやすいほうだ。

この展覧会では、小冊子も配布してくれた。ただ表紙の写真は好きになれない。「痴情殺人犯に扮するジョージ・グロスとモデルに扮する妻エーファ」という写真だ。何を意図したかわからないが、良い趣味とは思えない。

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冊子をめくると代表的な作品と解説がある。左のページの中では右上の「無題」がキリコの形而上絵画のようで面白い。

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隣りのページを見てみよう。絵は達者だと思うのだが、基本的に暗い。

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冊子裏表紙にはニューヨークの五番街でポーズを取るグロスの写真が紹介されている。こう見るとなかなか上品な紳士なのだが・・・。

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半券は冊子を開いた左ページの左上の「街路」と同じ作品が使われている。この絵はどこか国吉康雄の作品にトーンが似ている。暗い色調といい、デフォルメの具合といい、そっくりだ。

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街路で思いだしたが、あまり好まないグロスの作品の中で、最も私の好みに合ったものが展示されていた。それは街の建物や人物を重ねあわせた「断面」。線刻が心地よく、構成感も申し分ない。この絵、どこか松本竣介が描く街に似ているなあ。

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