« 行きたかったけど行けなかった展覧会 | トップページ | 竹村健・博三 親子 作品展 »

2013年1月21日 (月)

創作日記:怒りの日―5

「怒りの日」の主題を柔軟に考えて構わないという安心感を得て一安心した。次は全体構成だ。昨年作った「4つの主題によるフーガ」の第2番を作るというのが私にとって最も望ましい形だ。それ以外には「怒りの日」の主題単独でフーガを作るなどの代替案もある。

ここで当初ネットで調べた「怒りの日」のテーマをもう一度吟味してみた。この主題は現代の記譜法では変拍子となる。そのためベルリオーズがやったように主題を自由に変形させ、都合のいい4拍子などに変えるというのがこれまでの案だった。

しかし、もう一度よく考えてみたら、「怒りの日」のテーマはこの変拍子によってある種の威厳というか品格が備えられているような気がした。前の記事で「日本の歌謡曲や演歌と同じで、どこか世俗的・土俗的な響きがする。」と書いたが、同時に「ある種の力強さも感じさせる。」とも書いた。この後者の印象が「威厳」とか「品格」につながるような気がしてきた。

そこで考え直した。いっその事、忌み嫌っていた変拍子でフーガ全体を作ろうか。しかしそれは結構難儀なことだ。何か打開策はないだろうか。

するとある事を思いついた。旧来のフーガの形式に固執する必要は全くない。自由な形式で全体を構成すればいいじゃないか、と考え始めたのだ。

例えば冒頭からしばらくは3つの主題のフーガとし、(弦楽四重奏を念頭に置いているので)4つの楽器のうち3つが主題を奏し、1つを残す。残す楽器はヴィオラにする。そしてフーガがひととおり終わったところでヴィオラが「待ってました」とばかり「怒りの日」を第4の主題として単独で浪々と奏でる。ここではオリジナル通り変拍子で演奏する。

ヴィオラの朗誦が一通り終わったら、4拍子に戻し、そこから新たに「怒りの日」を第1主題としてフーガを再開し、その後元の第1~第3主題を新たな第2~4主題として加えて展開し、最後はもちろん4つの主題を同時に鳴らして内省的な盛り上がりを見せて終結するという案である。ダイアグラムを作ってみた。

_

__3

もう少し考えてみて、もっと良い案が無ければこのダイアグラムに沿って作曲をしようと思った。さあ、どういう方向に向かうか?

« 行きたかったけど行けなかった展覧会 | トップページ | 竹村健・博三 親子 作品展 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/48861530

この記事へのトラックバック一覧です: 創作日記:怒りの日―5:

« 行きたかったけど行けなかった展覧会 | トップページ | 竹村健・博三 親子 作品展 »

最近のトラックバック