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2012年12月25日 (火)

美術アーカイブ:1999年(4) タイガー立石

「メタモルフォーゼ・タイガー 立石大河亜と迷宮を歩く」(O美術館)の記録。

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この作者が様々な分野で活躍するタイガー立石(立石大河亜)だとは、その頃は知らなかった。寅年生まれらしいペンネームで、作品も虎をテーマとしたものが多い。私がタイガー立石と最初に出会ったのは子供たちのために買った「とらのゆめ」だ。「七転八虎」(1966/89再制作)などの作品で構成した幻想的な絵本で、子供たちも大好きだった。

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作家は一つの技法、スタイルに満足せず、次々と新しいものを産み出してゆく。「百虎奇行」(1989)は賑やかな画面だ。中央下に上記「とらのゆめ」が埋め込まれているのが、作品間の関連性を強調して楽しい。

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もっと賑やかなものを求めるなら「東京バロック」(1963 – 64)がある。漫画チックで何とも言えない猥雑さだが、全体として不思議なバランスを保っている。

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遠近法を逆手に取ったユーモアたっぷりの3コマ漫画「アンデスの汽車」(1997 - 98)のような面白い作品もある。

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「共同制作」(1963 – 1993再制作)というミクストメディアの作品。たたずまいが同じ作家とは思えない。

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立体作品もある。デ・キリコへのオマージュ「DE CHIRICO」(1996)には、輪回しで遊ぶ少女が姿を見せている。キリコの名作「街の神秘と哀愁」の追憶だ。

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このように多様な作品を作り続けたタイガー立石。肺ガンに勝てず惜しくも1998年、21世紀の世界を直接見ることができずに逝ってしまった。しかしタイガー立石の作品の中には未来を予感したようなものが多く、彼の頭の中では新世紀のイメージが渦巻いていたのかもしれない。

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