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2012年11月18日 (日)

アラベスクコンサート

「第16回アラベスクコンサート」(南大沢文化会館・主ホール)に行った。

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毎年楽しみにしているこのコンサートの内容が高水準を保っているのは、和田冨士子による企画・マネージメントがしっかりしているからだと思う。コンサートを楽しくする秘密について和田冨士子の話を伺いたかったのだが、多忙な方なので挨拶程度に終わってしまった。いつかあらためて聞きたい。

同じくコンサートの質を底上げする原動力が宮本美知枝のナレーションだ。宮本美知枝とは話す機会を得たので、今回のメインテーマ「扉~とびら~その向こうにみえるもの」を軸に、いかに宮本が苦心してナレーションを組み立てていったかについて聞くことができた。

例えば童話を取り入れたナレーションについて話を聞いた。「本当は怖い・・・」等という本が示しているように、昔の説話には残酷場面など過剰表現が結構出てくる。それらをコンサート会場において不適切にならないように、いかに和らげるか、一方いかに原作の興味を損なわないようにするか、等の課題が生まれる。それを苦心して作ってゆくという話を聞いた。苦労しているんだなあ。

実は抜けられない用事があった為に遅刻し最初の3曲を聴くことができなかった。誠に残念だ。このコンサートでは一人の演奏者が前半と後半で異なる性格の曲・演奏法を披露し、その変化を楽しむという側面もある。私の遅刻により、その一部を機会損失してしまったわけだ。これも残念なことだった。

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各演奏者についての一言コメント(五十音順):

♪浅田明美(フルート)
込み入った装飾音符を含むフレーズでも全体のテンポ感・リズム感が崩れず、小気味良く進んでいった。技巧的な曲でも「私上手でしょ」という態度を出さず、謙虚さ溢れる演奏は聴いても観ても素晴らしい。

♪今野恵子(ピアノ)
アンサンブルでは相手に寄り添うようにピッタリ合わせが、ソロでも、まるで観客とアンサンブルを組んでいるかのように「観客の呼吸に合わせにゆく」演奏だった。「まずお客様ありき、共演者ありき」という姿勢が好感度大。

♪大場恭子(ソプラノ)
私が好きなシュトラウスの「献呈」で素晴らしい演奏をしてくれたので嬉しかった。(別のコンサートでの話では)高熱でもステージに上がると笑顔で歌うなど、プロとしての責任感に裏打ちされた演奏はすごい。

♪折田 緑(オカリナ、フルート)
相変わらず謙虚な人柄がにじみ出る演奏。もっと出しゃばってもいいと思うんだがなあ。でもそれが折田の魅力なのだろう。それにしても「春よ来い」のオカリナを聴きそこなったのは残念だったなあ。

♪佐々木真美子(ギター)
力強さ・繊細さなど、様々な表情を出す。ギターという楽器の特性を活かしているのだろうけど、それを支える技術を持っているのだろう。ギターのデュオでは自分だけ出ないようにと抑制して弾いていたのが好印象。

♪佐藤順子(ギター)
なんと綺麗な音だ!あの音色があるから、ギター同志、あるいは他楽器とのアンサンブルでも曲全体が活き活きするのだろう。分散和音の弾き方が滑らかでいいなあ。

♪二宮周平(バリトン)
高い音も低い音も、すべてはっきりくっきり歌える歌手だ。会場の隅々まで歌声が明瞭に届いたのだろう。日本語の歌詞のおかげで内容がよくわかって助かった。

♪升谷奈保(ピアノ)
ソロとアンサンブルで5ステージ!アラベスクコンサートの演奏面を支える立役者だ。お疲れ様でした。「献呈」の支えるようなピアノ、良かったなあ。

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あっいけない。私は作曲評論、選曲評論、曲順評論、運営評論しかしないというポリシーだった。でも私がタブーとしている演奏評を書いてしまった。仕方ない、全部消去してアップロードしなおそう。でも面倒だから、そのうちやろうっと。

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