« まちなかアートと水太鼓石演奏会 | トップページ | ふじさわ江ノ島 花火大会 »

2012年10月11日 (木)

美術アーカイブ:1994年(7) デイヴィッド・スミス展

「デイヴィッド・スミス展」(セゾン美術館)は内容も図録も充実した展覧会だった。

_

デイヴィッド・ローランド・スミスは素晴らしいアーティストだと思うのだが、なぜか話題に上ることが少ない。なぜだろうか?その理由はわからないが、私としてはこのささやかなブログの記事で彼の存在をアピールしたくなってくる。

しかし、そう言う私自身も「ではデイヴィッド・ローランド・スミスとはどんな芸術家なんだ?」と聞かれたら、答えに窮する。それは彼が多方面に才能を発揮し、多様な側面を見せているからかもしれない。試みに彼の特色を箇条書きしてみよう:

♪アメリカ現代彫刻の父と呼ばれる。
♪アメリカ抽象表現主義の画家と同時代である。
♪金属の棒や板を溶接し線や面の構成により彫刻を制作した。
♪彫刻だけでなく絵画やドローイングにも味のある作品が多い。

ざっと上記のようになるかと思う。そして特に私にとって重要なのは、彼の彫刻は具象・抽象の両方にわたり、「常に味わい深い構成感を出している」という点だと思った。

彼の作品の中には巨匠のアイデアを取り入れたと思われるものも存在する。例えば1947年に制作された「トゲのあるやつ」という作品はミロの彫刻にそっくりである。また1955年に制作された「鍛造Ⅸ」という作品はジャコメッティの細い人物やブランクーシの無限柱などを想起させる形状をしている。

しかし、だからと言ってデイヴィッド・ローランド・スミスの偉大さが損なわれることはない。このような類似はよくあることだし、何よりも彼の場合は彼独自の個性ある作品の数が圧倒的に多いからである。

« まちなかアートと水太鼓石演奏会 | トップページ | ふじさわ江ノ島 花火大会 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/47409640

この記事へのトラックバック一覧です: 美術アーカイブ:1994年(7) デイヴィッド・スミス展:

« まちなかアートと水太鼓石演奏会 | トップページ | ふじさわ江ノ島 花火大会 »

最近のトラックバック