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2012年10月14日 (日)

美術アーカイブ:1994年(10) 小山田二郎展

小山田二郎展(小田急百貨店)にはシュールの絵画が観られるだろうという軽い期待で足を運んだ。

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しかし残念なことに、結果的に私は彼の作品を好きになれなかった。小山田の作品はシュールあるいは幻想に分類されると思う。それで一見私の好みに合っているように思えたのだが、ほとんどの作品が敵意のような強いオーラを発し、それに耐えきれなかったのだ。

そんな中にも救いがある。「架空庭園」という作品は、楽しい幻想であり、線のタッチも私の好みに合致したものだった。

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そういう意味だと「石置場」もクレー調のたたずまいでなかなか良さそうだ。ただこの作品には(気のせいかもしれないが)微かに冥界の風が吹いている。メルヘン的な画面の中に地下世界のたくらみが感じられるのだ。

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この暗さは幼い頃からの先天性の病によるものであろう。逆に、そのような労苦を背負いながらも画家を志し、自身の思いを表出させた小山田の才能と努力を称賛すべきなのかもしれない。

だから「小山田二郎の絵は好きか?」と聞かれたら「嫌いです」と答えながらも、その記憶を葬り去ることができず、いつまでも気になり続けるのだろう。

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