石川美枝子 ボタニカルアート展
「石川美枝子 ボタニカルアート展」(京王プラザホテル ロビーギャラリー)に行った。
友人の植物画家・松本千鶴が「とても上手な植物画家の展覧会がある」と仲間数名に声をかけたので、その誘いに乗って出かけた。私はこれまで観た植物画の中で松本千鶴の作品が最高だと思っていた。その彼女が一目置くというのだから、これは一大事だ。
会場で実際に石川美枝子の作品に接し、確かにこれはすごいと思った。迫ってくるような迫力は松本以上のものを感じた。一方、松本作品は抑制されたタッチと彩色で清らかな安らぎを感じる作品が多い。最終的に、このレベルの画家と作品は優劣が付け難く、どちらを好むかは趣味の問題であろうという結論に達した。
石川作品で私が最も感じ入ったのは「巨大ドングリ」だ。大きなドングリの外観と、輪切りにした内部とを両方描いて横に並べただけの画面だ。サイズもさほど大きくない。しかしその絵が放つ力は強かった。
輪切りの絵は樹木の年輪のような同心円が描かれている。その味わい深さがたまらない。円という幾何学的・理論的な形状構成と、自然物ならではの有機的な味わいとが見事にマッチしている。これはブランクーシの彫刻作品にも感じることで、最近私はこのパターンに強い関心がある。
ロビーでの無料の展示であるにもかかわらず、充実した内容だった。有料の本格的な展覧会にひけを取らない。石川さんと京王プラザさん、ありがとうございました。また紹介してくれた松本千鶴にもお礼を言わなければ。
« ジャパン・クラシカ | トップページ | 村川拓也「ツァイトゲーバー」 »
この記事へのコメントは終了しました。


コメント