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2012年8月 9日 (木)

石空間展7

「石空間展7」(日本橋高島屋)に行った。弟マルデ・スキナシ(仮名)も同行してくれた。

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お目当ては岩崎幸之助の作品。会場入口付近にはおなじみの「水太鼓」シリーズの流れで「水太鼓石」が展示されていた。このシリーズはすっかり岩崎の顔になってしまった感がある。

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しかし今回岩崎は新機軸を打ち出してきた。展示場のコーナーに陣取った「いい風」は、これまでの傾向と少し違うタイプで、柔らかい形をした作品だった。

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石という重厚かつ硬質な素材で、風という軽やかなものを表現するのは難しいと思う。岩崎はその困難な課題に果敢に挑戦した。弟は作品の表出する柔和さに感心し、女体を連想したと言っていた。

柴山京子の作品も毎回楽しみにしいている。「果実」は別の展覧会でも観たが、外側の無機的なフレームと内側の有機的なフォルムとの対比が面白い作品だ。

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弟は右側の部分が砂時計のようだと言った。そう言われて作品を観ると、上部の滴のようなものから下へ砂がさらさらと流れ落ちているように見えてくるから不思議だ。また左側の部分は粘性を帯びたものがポタっと落ちた感じだという。なるほどそのように見える。

柴山も、やはり石という固い素材を彫りぬいて、このような柔らかくしなやかな作品を生み出していたのだ。

また柴山は忙しい時間を割いて新作を用意していた。「果実―滴―」だ。

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弟はこの作品を観るなり、クリスタルガラス工芸家・各務鉱三の花瓶のようだと言った。花器と異なり、これはオブジェなので実用性に関係なく自由な形状を作ることができる。上部が斜めに反りあがっているが、このような形は花器では作りにくいだろう。ただ、そういうアドバンテージを割り引いても、素敵な作品だと思った。

今回の「石空間展」は過去1,2回と比べて面白かった。広い会場全体に楽しさが満ち溢れているようであり、これはオーラを放つ佳作が多かったためだと信じている。

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