紀声会コンサート
「第35回 紀声会コンサート」(横浜みなとみらホール 小ホール)に行った。
妻ジョアンナ(仮名)が出演したので演奏関係には触れず、楽曲関係に絞って感想を書いておこう。
これぞ芸術曲。ずば抜けて素晴らしかったのはカセッラ作曲の「1300年代の3つの歌」だ。カセッラらしく曲全体が教会旋法で構築され、既存の調性音楽とは距離を置いた響きで統一されていた。
他にも部分的に教会旋法が用いられていた曲はあった。例えば小林秀雄作曲「花の春告げ鳥」は冒頭付近にドーリア調が用いられていた。しかしそれは部分的な用例であり、カセッラのように全編これ旋法だらけという曲は他には無かった。
次に良いと思ったのはショーソン作曲「愛と海の詩」の最終曲「リラの花咲く頃」だ。ショーソンといえばリリシズムというわけで、哀愁を帯びたロマン的情緒が多少強すぎた感はある。しかし楽曲としての品格は充分に保っていたように思えた。
その次は團 伊玖磨の作品が良いと思った。何曲か演奏されたが、それらの間の優劣を付けるのは難しい。いずれにしても、斬新な和声の扱いが感じられ、興味深かった。
これらのような聴いて面白い作品を採り上げてくれた演奏者に感謝したい。
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