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2012年7月31日 (火)

美術アーカイブ:1993年(4) 雨宮一正 彫刻展

「雨宮一正(いっせい)彫刻展」(ギャラリーオータ:新宿)という地味だが味わい深い展覧会に行った。「素朴さのなかの動と静」という副題が添えられていた。

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雨宮は1934年生まれ。芸大に学びフランスに留学した彫刻家である。冊子の表紙(上の写真)に採用された「WIND<かぜ>」など人物を半ば抽象化した木彫作品が心地よかった。

一方、雨宮には「シャポー」(下の写真)のようなブロンズ作品もある。この帽子をかぶった女性像は佐藤忠良を想起させるが、雨宮自身の個性はきちんと表出されていると思う。


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雨宮はハンガリーとのかかわりも深かった。その縁で上記の冊子には上野奏楽堂の館長・荻原道彦がメッセージを寄せていた。荻原が日本ハンガリー友好協会の専務理事を兼任していたからである。

ギャラリーオータは「西新宿に文化の風を」をモットーに、綜合行政書士事務所 オータ事務所が設立した画廊だ。この展覧会が開かれた当時の新宿は、都庁の新庁舎がオープンして丸2年半が経過し、ビジネスの興隆が感じられた。しかしアートに関しては後発の感が否めなかった。オータ事務所は、そのような立地を逆にバネとし、新宿という地域にアートの風を吹き込み、さらにアート発信の場に育ててゆこうという信念を持っていたのだろう。

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