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2012年5月17日 (木)

作家集団 実在派展

「第48回 作家集団 実在派展」(銀座コリドー街 銀座アートホール)に行った。

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お目当ては♪山内若菜の作品で、期待通りの素晴らしい新作に出会えて良かった。私は山内若菜の風景画が好きだ。味のある線刻とクレーのような夢のある色彩が微妙なバランスで調和している。一方、この作家はどちらかというと風景より人物や動物のほうを好んで描くようだ。

時には動物の体の部位など、本来グロテスクであるはずの対象が描かれることがある。また今回のストリッパーのように妖艶な対象を採り上げることもある。私が山内の風景画を好む理由は、このようなどぎつい対象に基づく作品から眼をそらしたかったかもしれない。

しかし今回ストリップに題材を得て描いた作品に向き合うと、その上質な絵画の魅力がわかるような気になった。

抽象好きの私は、絵画の価値は描く対象ではなく線や色彩の構成に基づくという主義主張を持っている。それにもかかわらず、描かれた対象(グロテスクなものとか、艶めかしいヌードとか)が気になるということは、言う事(理念)と感じる事(情念)が一致していない証拠になってしまう。

でも、それでも構わないと思う。どんなスタンスでいようと関係なく心に迫ってくる作品というものがあるのだ。そのような作品の力で、私の頑なポリシーが打ち破られたのなら、むしろ喜ばしいと考えたい。山内の作品はそういうインパクトのある創作物なのだろう。

今回の展覧会では山内若菜の作品がひときわ輝いて見えたが、他にも気になる作家と作品が多数あった。それらを列挙しておこう(作家名の五十音順):

♪井田信太郎:「界」のシリーズ
♪大木みどり:「日蝕と花の精霊」
♪川村啓子:「HANA」
♪泉水眞澄:「前へ」
♪内藤範子:「幽明」および「渉風」
♪堀岡正子:「刻」のシリーズ
♪増田健一:「山の詩」および「蛸つぼ」

楽しい展覧会だった。

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