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2012年2月19日 (日)

美術アーカイブ:1980年(5) デューラー版画展

「ドイツ・ルネサンスの巨匠 デューラー版画展 幻想的予言と祈りの世界」(西武美術館)のチラシを見ると、その重厚さと渋さにより、まるで上野の国立西洋美術館で開催されるようだ。

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このような巨匠の展覧会の内容については、私のような素人がとやかく言うことはないだろう。久しく途絶えている「チラシらしさ」と「半券の復権」をまとめてやってみよう。

チラシの裏を見ると、これまた渋い。宣伝のためというより、図録の中味のような内容になっている。

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そして半券。ご存知「メランコリア」の一部である。

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チラシの表、裏、半券の3つを見たら、すべて採用した作品が異なることに気付くだろう。このあたりにも企画者の意気込みが表れているではないか。

デューラーが初めて日本に紹介されたのはいつだろうか?明治時代かな。そして1980年という年では、日本でも既に高名だったはずだ。しかし人々にあまり深くは浸透していなかった気がする。そういう背景において、西武美術館は啓蒙的な気概をもって、チラシ裏面に解説を書き込んだのだろう。

そしてもう一度「半券の復権」論に戻る。半券というのは入場料を支払ってから手に入るものだ。だから宣伝的な効果は含ませなくてよい。釣った魚(観客)には餌を与えなくていいという考えだ。そういう前提でこの半券を見ると、「メランコリア」の一部というのは極めて贅沢ではないか。釣られた魚が、釣られた時の餌よりもっと上質の餌を与えられたような感じだ。この辺の奥ゆかしさは好感が持てた。

素晴らしい展覧会だった。

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