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2012年2月21日 (火)

美術アーカイブ:1980年(7) 駒井哲郎 銅版画展

駒井哲郎 銅版画展(東京都美術館)のチラシはなぜこんなに地味だったのだろう?

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没後4年の回顧展。既に高い評価を受けていた有名作家だから、派手なチラシで集客しなくても人が集まるからであろうか?

それならなぜ観覧料が300円と非常に安かったのだろう?知名度に惹かれて観客が集まるなら、もっと高い観覧料を取れば美術館としても儲かったであろうに。この辺がどうも不思議でならない。美術館が良心的だったのかな。

つまらない事を書いてしまったが、私は駒井哲郎の作品が大好きだ。日本の平面作家で私の個人的なランキングをつけたら、間違いなくベストテンに入るだろう。その構成感、詩情、清らかさ、どれをとっても一流だ。

「束の間の幻影」のような幻想的な作品は特に好みだ。クレーの世界に通じるものがある。

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でも「教会の鐘」のような写実の中に漂う詩情もいい。石造の建物と、その前に植えられている潅木の質感の対比まで感じられる。

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「樹」は写実そのものにも見える。しかしそこには孤独な詩情がある。左側に見え隠れするもう1本の樹の存在が、逆にこの樹の孤独性を高めている。

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孤独といえば「孤独な鳥」の暗い幻想性はルドンを想起させる。少しシュールも入っているのか。

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この展覧会に付随した企画として講演会「駒井哲郎を語る」が開催されていた。あいにく私は行けなかったのだが、弟子の中林忠良が対談に登場していた!

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それから29年後、中林忠良の個展を観たときは感無量であった。その感動は拙ブログの感想記事に書きとめてある。

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