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2012年1月12日 (木)

2012 ともよあずさ

2012年1月11日(水)
New Year Concert 2012 ともよあずさ」(横浜みなとみらいホール・小ホール)に行った。

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私はこのユニットを追いかけている。それにしては全てのコンサート踏破は果たしていないのだが(苦笑)、今回のような「定期演奏会」的な演奏会には必ず足を運んでいる。そして今回は私が聴いた限りにおいて、これまでの最高の喝采を浴びたものだった。


私は「選曲評論家」とか「曲順評論家」などと称して演奏以外の点について感想を述べることがあるが、今回のコンサートはその観点からすると「一見、受けなさそう」な演奏会に見えた。


それはなぜかと言うと、聴衆に受けやすいと思われるポピュラーな曲を前半に並べ、後半は逆に芸術的要素が強く、渋くてとっつきにくい曲が集められたからだ。「曲順評論家」からすると前半の1曲、例えば「チャルダッシュ」あたりを後半の最後に持ってきて派手な演奏をし、拍手喝采で締めるのが望ましいというアドバイスをしてしまうだろう。


しかしこの二人はそうしなかった。さらに最後のサン=サーンスのソナタは、自分達の課題として大曲に取り組んだという側面も感じた。これは演奏者が向上心を持っているという点で応援したくなる一方、一つ間違えると「自分達のための発表会をコンサートに持ち込んだ」という批判を受けかねない。そういう意味で大きな賭けに出たとも言えるだろう。その点が少々心配だった。


ところが、サン=サーンスのソナタが終った瞬間、それは杞憂だったと悟った。演奏があまりにも見事だったので、このような地味な曲でも観客が心を動かされ、納得し、熱のこもった拍手を送ったのだ。二人の努力は大きな成果を生んだというわけだ。


私個人的には、最終楽章の後半、ピアノとマリンバがそれぞれ異なる音型を奏しながら音階を猛スピードで上下するところが見事だと思った。ハーモニーをきれいに保ちながら、このような高速でぴったり息を合わせるのはすごいと思った。


今回はこのサン=サーンスに限らず技術的に難しそうな曲が多く、全体としても演奏曲目が多かったので、事前準備が大変だったと推察される。これは私の勝手な想像だが、大震災の被災者を支援するために、まずは自分達が楽をせず努力を重ね、そのうえで成果を披露することで被災者も自分達も共に元気になれるという気構えを二人が持って練習に臨んだのではないかと思った。


そのような大変な努力があったので、今回のコンサートはこのように演奏に説得力があったのだろう。お疲れ様でした。

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