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2011年12月14日 (水)

美術アーカイブ:1980年(1) 山口長男・堀内正和展

私は構成感が強いアートが大好きだ。興味深い構成さえ感じられれば、線や面の純粋抽象でも、キュビズムのような構成化された具象でもどちらでも良い。

この「構成至上主義」はいつ頃から始まったんだろう?きっかけはいろいろ考えられるが、この「山口長男・堀内正和展」(東京国立近代美術館)がその一つであることは間違えない。

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例えば山口長男の「かたち」。

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チラシ裏の白黒写真でマチエールなどの味わいが伝わってこないが、それでもこの作品の楽しさは感じられる。この形、このバランス、この構成・・・観ていて本当に楽しい。

作品名は「かたち」だが、これは男という漢字の形状に似ているから「男」という名前でも良いと思う。あるいは純粋抽象を意識して「無題」でもいい。要するに標題などの夾雑物とは関係なく、作品そのものが魅力を放っているのである。

同じくチラシの裏面に置かれた堀内正和の「のどちんことはなのあな」。

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こちらは作品が可愛らしくて面白い。内容的にも作品名がそのまま表出された形状をしていて楽しい。ここには理屈はいらない。ただ子供のように「面白い」と観ればいいのである。

堀内正和には「半分落ちそう」という作品がある。球をななめ半分にスパっと切断し、その上半分が少し下へずり落ちそうになっている作品である。この名称は一種のギャグのようだ。しかしただ寒いだけのギャグではなく、その背後には極度に理詰めともいえる構成への配慮がある。だから堀内正和の作品は、素晴らしいのだと思う。

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いい展覧会に行った。

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