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2011年8月16日 (火)

美術アーカイブ:1978年(10)マリノ・マリーニ展

マリノ・マリーニ(1901年生まれ)は日本でのこの展覧会が開催された1978年にはまだ存命だった。しかしその2年後に逝去したので、「マリノ・マリーニ展」はまさに最後のチャンスが実現した展覧会だったのだ。

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マリノ・マリーニの彫刻の魅力は、半券に採用された「騎手」(1956~57)のように半ば抽象化された馬と人物が構成された作品だ。図録の表紙には同じ作品名を持つ「騎手」(1952)が使われている。

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踏ん張った馬の四足は作品全体に安定感を与え、その上にアクロバティックな姿勢を取った騎手が乗っている。この静と動のバランス感覚が興味深い。

マリノ・マリーニは、多くの彫刻家がそうであるように、絵画作品も多数描いている。例えば「射撃」はドローネーのオルフィスム的でもあり、また丸い頭と曲線主体の胴体はオスカー・シュレンマーのバレエを彷彿とさせる。

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また「習作:叫び」は習作とはいえ、バランスいい構成感を示している。やはり彫刻家の描く絵は構成とバランスで一味違うなと思わせる作品だ。

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そして「青い馬に乗る少年」はその構成感とバランス感覚に加え、味のあるタッチが魅力である。

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これは素描においてもマリノ・マリーニが傑出している証拠でもある。「二人の男と馬」を見よ。ペン画でこれほどの魅力を生み出すアーティストはそう多くないと思う。

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この展覧会は長く記憶に残るものであった。

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