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2011年7月28日 (木)

美術アーカイブ:1978年(1)ヴァザルリ展

過去にヴァザルリの展覧会には2度足を運んでいる。その1回目が「ヴィクトル・ヴァザルリ展」(銀座三越・美術ギャラリー)だ。

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私はヴァザルリが大好きだ。このチラシに並べられた作品はキラキラ光る小宇宙のようだ。ヴァザルリの作品に対する敬愛の念は今も変わらない。しかし今、私を苦しめていることがある。

2回目というのは1981年に西武美術館で開催された展覧会だ。(詳細は、1981年のアーカイブでもう一度書く)。これはかなり大規模な個展で、図録も購入したのだが、その図録を開くと、原発が「とても美しく」描かれた作品がいくつか掲載されていた。先行して一つだけ例示しておこう。

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当時ヴァザルリは関係者から依頼され、原発のPRのためにこれらの作品を描いたのであろうか?その辺の詳しいことはわからないが、現在もしこのような作品が描かれたら徹底的に叩かれるであろう。

私はアートと社会との係わりに関してはあまり興味が強くないし、またあまり係りたいとも思わない。しかしこの件に関しては何となく心が締め付けられるような感じがする。ヴァザルリの「美しい」原発描写作品を、もはや「純粋に」造形美として高く評価するということができなくなっており、それを悲しく思うのである。

でも、それでも私はヴァザルリが好きだ。作品を極力(社会から)独立した造形物として把握しようと努力することによって。

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