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2011年7月24日 (日)

ナイトギャラリー・朱夏

2011年7月23日(金)
「ナイトギャラリー・朱夏」(成城さくらさくギャラリー)に行った。まずは屋外に置かれた岩崎幸之助の「太陰暦」に一礼。これがこの画廊に入る前の儀式だ。

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真摯な美術愛好家からは不真面目と罵られそうだが、私は案内葉書に書かれた「美味しいワイン・日本酒」に惹かれてついフラフラっと来てしまったのだ。そして「ついでに」アート作品を観るという不謹慎なことをしてしまった。店主の青山多男さん、すみません。

同行したクラスメートKさん(ニックネームの頭文字)は俳句が趣味で、今回の展覧会をテーマに5句づつ作ろうと誘われたので、地元に戻ってからの遅い「打ち上げ」で「作品」を出し合った。打上げの席で披露し合ったのだが、季語が無いなど厳密に俳句とは呼べないものになってしまった。

以下、作品感想の後に作った俳句を続けたけど、ど素人の作ったものなので無視してください。(あるいは、俳句をやられる方は「下手だなあ」といって優越感に浸ってください。)

画廊では様々な出会いがある。今回の展覧会というか、オープンハウスというか、素晴らしい催しで最大の収穫は(作品の展示は無かったが)版画家の♪安立貴美枝と話す機会を得たことだろう。抽象好きの私にとって、抽象をよく作るという版画家と出会えたのは嬉しい。今後、個展などに足を向けることになるだろう。

もう一つの収穫は、配送されたばかりでまだ梱包が解けていなかった日本画家♪阿部友子の2作品を、店主がわざわざ倉庫から出して見せてくれたことだ。どちらも花を描いたものだったが、若い画家なのに風格を感じた。花は写実的だが背景は抽象化されているという説明を店主から受けた。このような解説は大変勉強になる。

♪野地美樹子の作品も見せてもらった。清楚で好感持てる作品だったが、インパクトのうえで阿部友子作品のほうにより引き寄せられた。(野地作品が悪いということではない)。

画廊所蔵の展示作品の中で最も愛着を持ったのは♪福岡通男の「トスカーナの星」だ。大好きな有本利夫のルネッサンス風絵画にそっくりで驚いた。夭折した有元が乗り移って描いたと思えるほどだ。

     トスカーナの星を利夫に届けたり

また♪宮本三郎の「紅衣」には圧倒された。抽象しか愛好していないと公言している私だが、具象でもこのようにインパクトある作品には畏敬の念を抱く。画面の構成、色彩、マチエール感どれをとっても素晴らしいと思った。

     油絵具と知りつつ惚れる女かな

宮本三郎の弟子、♪鴨居玲の「裸婦」は店主から「いやらしくない裸婦」というコメントを聞いたが、その通りだと思った。雰囲気が暗いので自宅に飾りたくはないが、作品が放つオーラには観た人を逃さない不思議な力があった。

     鴨居描く裸婦の発する重さかな

♪島田章三の「花束をもつ人」もあった。既に高名であり、数々の展覧会に出展している大御所だ。この作家の作品には個性がある。遠くから観ても島田の作品はすぐわかる。このような境地に達する画家は少ないのだろう。

     花束の光は永遠(とわ)に額の中

♪中川一政の「マジョリカ壺の静物」も良かったのだが、あまりに高名で、逆にその作品を間近でゆっくり鑑賞できるという有難さが実感できなかった。

     一政に呑みを止めたる贅沢さ

この支離滅裂な一句は状況説明が必要かな。ギャラリーで振舞って下さったワインを飲みながらの鑑賞だったのだが、中川一政作品を前にして、緊張からか一瞬飲む動作が止まった。名画あり美味しいワインありの贅沢さという、それだけの意味だ。なあんだ。

♪中村宗弘の「秋興」もあった。2008年、横須賀美術館でお祖父さんにあたる中村岳稜の個展を観た。同じように秋の樹木を描いた作品が印象に残っている。やはりDNAを継承しているのだろう。

了解を得てないのでKさんの俳句はここでは書かないが、確認のうえ別の機会に紹介したいものだ。今回のナイトギャラリーは有意義で充実していた。

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