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2011年5月29日 (日)

美術アーカイブ:1977年(3)マリオ・アバティ版画展

「マリオ・アバティ版画展」(横浜市民ギャラリー)に行った。「メゾチントの抒情詩人」という副題が添えられている。

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この展覧会は三越本店にも巡回し、そちらにも足を運んだ。両者のチラシ、半券には「パヴァーヌのために」という作品が採用されていた。

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マリオ・アバティの作品に対する第一印象は、美しく好感も持てるが芸術としては少々軽いのではないか、という批判的なものであった。これは「長谷川潔展」の記事でも書いたが、丁寧に仕上げられたカラーメゾチントがあまりに小奇麗にまとまっているためだと思う。

しかし音楽とキュビズムの両方を愛する私の心を揺さ振る作品に出会ってしまった。これは「赤いヴァイオリンと青いヴァイオリン」。うーむ、素晴らしい。

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メゾチントは彩色されたものも良いが、モノクロームの作品のほうが深い味わいが出るのではないか。例えば「ドーリア様式」を観よ。幾何学的なタッチを加えた魅力ある作品ではないか。

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そして白黒の世界でキュビズムを演じたのが「ヴェニスのテーブル」。これはやはり芸術だ。

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いま図録を開いてみると、確かに軽っぽい側面を持った作品も混ざっているが、浜口陽三、長谷川潔の二人の日本人メゾチント人作家と比べてみても、優れている・劣っているという比較は難しい。観る人の趣味によっても評価は異なるであろう。私としては圧倒的に浜口陽三を支持するが・・・。

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