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2011年4月21日 (木)

「ボジョレーの娘」の災難

大阪の「御堂筋彫刻ストリート」で富永直樹の「ボジョレーの娘」が台座から切断されていたというニュースには心が痛んだ。

今回、大阪は被災地ではない。しかし親戚筋が宮城や福島にいる等、直接的・間接的に災害の痛手を被っている人もいることだろう。そんな時、御堂筋の彫刻群に癒された人は多いのではないか。

一昨年の夏、私はおなじみF君と共に大阪に行き、屋外彫刻を探索した。そして御堂筋では設置されているすべての彫刻を鑑賞した。(私は抽象彫刻好みなので、具象作品の「ボジョレーの娘」は拙ブログでは取り上げなかったが)。

今回の犯罪は、大震災で人々の気持ちが下向いている時に、それに追い討ちをかけるようなものだ。普通の状況でも悪質な行いなのに、このタイミングでその邪悪さがいっそう際立っている。

犯人に人間的な心があるならば、東北の被災地に行き、地震と津波の被害を受けた屋外彫刻の修復作業に携わることによって罪を償ってもらいたいと思う。それで償えるものならば。

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