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2010年10月17日 (日)

室内楽マチネーコンサート

2010年10月16日(土)
「バロックから近代まで 室内楽マチネーコンサート」(大倉山記念館ホール)に出演した。

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演奏者については補足が必要だろう。過日になるが、1995年から2005年の10年にかけて同じ企業グループに勤める音楽好きが会社の研修施設の玄関ホールを拠点に年2回、コンサートシリーズを開催していた。しかしその施設の改築で玄関ホールが使えなくなり、このシリーズは中断されてしまう。

その後は一般のホールなどに活動の場を求め、音楽活動を続けていた。会社施設と異なりホールの使用料がかかり、演奏者が運営スタッフの役割も演じるなど苦労が増えた。でも自分たちのやりたい事を行うのだからメンバーはあまり負担に感じてない様子だ。今回演奏したのはその仲間だ。(以下「残党」と略記)。

なお私が所属している「トリオ・レヴリー」も賛助出演した。私は両方のグループに重複して名を連ねているので賛助とという意識ではなかったが。(以下「レヴリー」と略記)。

記録性を保つために、私の出演した5曲を列挙しておこう。
♪テレマン作曲「リコーダーと通奏低音の為のソナタ」ニ短調(残党)
♪シューマン作曲「幻想小曲集」作品88より第2曲「ユーモレスク」(レヴリー)
♪シューマン作曲「ペダルピアノの為のカノン風練習曲集」作品56より第2曲「速すぎずに」(レヴリー)
♪ショパン作曲 ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8より第4楽章(レヴリー)
♪シューベルト作曲 ピアノ五重奏曲「ます」より第1,4,5楽章(残党)

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■テレマンの演奏解釈をめぐって
バロック音楽の時代では、楽譜に書かれた内容をもとに、演奏者が自由にアレンジして演奏することが通例だったようだ。そこで今回のテレマンの曲で、私たちも各自が装飾などをやりたい放題に行った。それを聴いていたトリオ・レヴリーの「じゅんちゃん」が打上げの席で「ロマン派の曲みたいだったぞ」と批判を投げてきた。バロック音楽は清楚なものというイメージを持っていたのかもしれない。

当時の演奏の録音が残っていないから証憑を示すことはできないが、バロック音楽の時代では、実際はかなり自由度の高い演奏が主流だったと思う。今回のリコーダー奏者(仮称:孫悟空)と私は大学でバロック音楽専門のクラブに所属していたが、その仲間でマニアックな人(仮称:博士)がいて、同様のことを言っていた記憶がある。「博士」は趣味がこうじて音楽学者になった理論派だ。

■チェンバロについて
今回のコンサートでチェンバロを使ったのは冒頭のテレマンの曲だけだった。この1曲ためにチェンバロを搬入するという贅沢なセッティングを行ったのだ。このチェンバロは日本人のチェンバロ製作者(仮称:仙人)が「残党」の一人の依頼で製作した楽器だ。

ちなみに「仙人」はチェンバロを作るだけでなく、古楽器の修復、ピアノ調律も行う達人だ。

■ショパンのピアノ三重奏曲について
チェロの名手に献呈されたというので、最初はチェロのパートが難しいだろうなあと予測していた。ところが実際はそれほどの難曲ではなかった。ショパンはこの曲とは別にチェロとピアノの為のソナタ(調性は同じト短調)を作曲しているが、これは本当に難曲で、私などは「一生弾けない曲」のリストに載せている(笑)。チェロのパートへの配慮としては、超絶技巧ではなく、ヴァイオリンと交互にチェロに旋律を弾かせるというような点かと思った。

余談だがこの「一生弾けない曲リスト」にはサン・サーンス作曲「白鳥」も載せている。この曲はゆったりした旋律が流れるだけで速いパッセージなどは無い。そのため一見易しそうに見えるが、どっこいこれが難しい。どう弾いてもサマにならないのだ。この「白鳥」を満足に弾ける人は達人だ。

■「ます」の演奏について
今年の2月、横浜市イギリス館でのサロンコンサートで「ます」を演奏したが、その時はダブルベース奏者がいたので、私は本来のチェロのパートを弾いた。これが難しくて難儀した。

それに対して今回は「残党」にダブルベース奏者がいなかったこともあり、私はダブルベースのパートを1オクターブ上げた「第2チェロ」のパートを弾いた。シューベルトのオリジナルではないが、出版社が配慮して加えた譜面であろう。前回に比べ、演奏が易しいので気楽に弾けた。今回の第1チェロのパートは有力アマチュアオーケストラのチェロのトップを弾いた人(仮称:名手)なのでサラサラと弾いていたのはすごいと思った。

チェロのパートでは、特に第1楽章の提示部と再現部に出てくる三連符の連続が難所だ。2音弾いたら弓を返して1音弾く・・・この繰り返しである。1音当たりの弓の移動距離が同じだったら、弓はだんだん端のほうへ寄っていってしまう。そのため最初の2音は速めに弾かなければならない。また音程も取り難い。さらに私にとって辛いのは、この音型が長く続くため、終わりのほうで指がつってしまうことである。今回はこの厄介なことを「名手」が受け持ってくれたので助かった。

それにしても暑くて疲れた。もう10月半ばだぞ。異常だなあ。

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コメント

大倉山でコンサートされたのですね。
本当、今年は異常気象ですよね?
御疲れ様でした。暑い時に、チェロをかついで、駅前の階段、大変だろうな・・と察します。
ショパンのピアノ・トリオは、チェロ・パートそんなに難しくないのですね。やはり、ピアニストの為のピアノ・トリオなのでしょうね。
チェロ・ソナタは、3楽章が好きです。1楽章は、ピアノの音に負けてしまうでしょう(笑)。よく、曲を理解していない若手ピアニストは、チェロの音のバランスを考えて弾いているような気がします。
是非、奥様と弾いて下さい。楽しみにしています。

今日は(故)小倉朗の室内楽のコンサートに行っていました。娘さん(令子さん)は高校で同学年、そして令子さんの娘さん(小倉さんのお孫さん)が出演するという親子三代がかかわるコンサートでした。

大倉山はMakikoさんお馴染みの場所と知っていました。連絡しないで失礼。でも演奏が下手で恥ずかしいからなあ。

すみませんがショパンのチェロソナタは一生弾けそうもありません。妻と一緒の演奏をお聴かせするとしたら、別の曲でご勘弁を・・・。

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