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2010年10月 8日 (金)

松崎滋の幻想世界 ―モノクロ銅版画の魔法―

2010年10月7日(木)
「松崎滋の幻想世界 ―モノクロ銅版画の魔法―」(ギャラリーかわまつ:神保町)に行った。

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松崎滋は1980年代に日本で作品を発表し、1988年に渡欧。そのままスペインのバルセロナに居を構えて制作を続ける銅版画家だ。遠く離れて活動しているため、日本ではほとんど名前が出ることがなかった。今回もどんなアーティストか知らないまま、何となく個展を観に行ったのだが、その作品の素晴らしさに驚いた。

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この作品は「夢草花図」シリーズの1作。妖異ながら清らかな美しさを併せ持つ幻想風景が広がっている。砂漠に月という組み合わせは稲垣足穂の「黄漠奇聞」を想起させる。その月を包み込むような大きな花瓶には、カラーなら毒々しい色あいをであろう華が活けてある。立て掛けられた梯子は花瓶の巨大さを示す物差しを演じている。背後に舞い上がっているのは砂塵であろうか。しかしその向こうの月が極めて明瞭に見えるのはなぜだろうか。

この作品、実はとても気に入ったので購入したのだ。それも私でも買える金額で。本来ならこのレベルの作品は高嶺の花であろう。松崎滋が日本で無名だったから低めの価格設定になったのだと思う。こんな素晴らしい作品を安く手に入れて巨匠・松崎滋に申し訳ないと思ったが、この作品を末永く愛するということで、どうか許して戴きたい。

夢を与えてくれるアーティスト・松崎滋の作品に接する機会を作って下さった「ギャラリーかわまつ」さんに感謝したい。

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