« マン・レイ展 | トップページ | 二科展 »

2010年9月 9日 (木)

石塚哲也・東川和正 二人展:設景

2010年9月9日(木)
「石塚哲也・東川和正 二人展~版画と作陶による佇まいの設え~設景」(art Truth:横浜・中華街の隣)の初日に行った。どちらの作家の作品も素晴らしかった。

_

♪石塚哲也(いしづか てつや:版画)
まず予備知識なしでいきなりこの作品を観たら、人はどう思うだろうか?

__2

「加山又造だ」というのが一般的な反応ではなかろうか。しかし石塚哲也の作品は巨匠に負けない同等の輝きを持っている。だから高名作家に似ているという形容は失礼に当たる。その証拠に、次の作品を紹介しよう。どうだ!

__3

これは絵葉書をスキャンした画像なので迫力に欠けるとは思うが、実物は素晴らしい。石塚哲也の作品はなぜ光っているかという説明は難しい。構成、色彩など様々な点に長所があるのだろうけど、それらの総体的なものとして素晴らしいとしか言いようがない。一言でいうと「作家が持つ素晴らしいセンス」ということになるのだろう。

石塚哲也は、もともとデザイナーだったそうだ。その技術とセンスが、具象と抽象の中間で揺れ動くような作品に結実しているのだろう。

♪東川和正(うのかわ かずまさ:作陶)
名前の読み方が難しい作家だ。「うのかわ」と読める人は殆どいないだろう。奈良に生まれ、京都で学んだ陶芸一筋の作家・・・というようなありきたりの紹介をしても、東川の作品の魅力は伝えられない。

東川の作品には様々なタイプのものがあるが、どれも一見地味に見える。黒光りして、あまり奇抜な紋様は付けず、形もそんなに歪んだものは無い。しかし観ていると力を感じる。作品から何か放射されて観る人に向かって飛んでくる感じがするのだ。不思議だ。

東川の素晴らしさに具体的な裏付けが必要なら、アメリカのカリフォルニアで個展を開き、サンタ・クルーズ市の名誉市民として表彰されたと言えば良いだろうか。

この二人の作家は仲がよく、互いに尊敬し合っているそうだ。今回の展覧会はそのような背景もあり、最高のコラボレーションになっていたと思う。

« マン・レイ展 | トップページ | 二科展 »

コメント

こんにちは。お久しぶりです。
石塚哲也さん、東川和正さん、ともに好きな雰囲気の作品です。会期はいつまででしょうか、気分転換を兼ねて行ってみようかなと思います。

会期は9月20日(月)までです。火曜日休み。19:00までですが最終日だけ17:00終了。元町から前田橋を渡って朱雀門をくぐり、すぐ左折。駐車場の向こう側にあります。えっ、こんな所に画廊があるの?という感じです。小さいギャラリーでロケーションも悪いので逆に応援したくなるのです(苦笑)。

こんにちは。ブログにもアップされている石塚哲也氏の作品の絵はがき、ありがとう。ネットで調べると「記憶」というタイトルのものですね。でも、タイトルわかっても、何も作品を見る情報にはならなかった。私は石塚氏についてはほとんど知りません。
ただ、ネットで他の作品をのぞいてみたり、プロフィールを読んでみたりすると、本質的には、日本的なヴィジュアル作家に思えています。つまり日本の歴史上の、尾形光琳や俵屋宗達などの屏風絵、扇絵、ふすま絵、などの実用性のある作品の系譜につながっていそう。
いまの日本の現状でちょっと不安なのは、こうした工芸といえる(あるいは、あえて工芸と言っておきたい)作品群で、よい仕事をするチャンス、認められるチャンスが非常に少ないということです。でも、新しい着物の柄とか、目覚ましい作品も出てきています。
石塚氏も、そうした現実的な面で作品として使われる世界で、制作をしていってほしいな、と思いました。

私は日本的な工芸作家の将来に楽観的です。絵画に比べ工芸はマチエールの多様さが武器になると思うからです。金箔をはじめ螺鈿などの美しさは今後さらに注目されるでしょう。まあ、ご一緒に見守りましょう。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/36639739

この記事へのトラックバック一覧です: 石塚哲也・東川和正 二人展:設景:

« マン・レイ展 | トップページ | 二科展 »

最近のトラックバック