« 観じる民藝―尾久彰三コレクション― | トップページ | 紀声会コンサート »

2010年7月 1日 (木)

落合多武展 スパイと失敗とその登場について

「落合多武展 スパイと失敗とその登場について」(ワタリウム美術館)に行った。

Photo

これは一言で表現すればコンセプチュアル・アートの展覧会だ。以前にも書いたが、私はコンセプチュアルな作品をあまり好まない。しかし本来なら敬遠するジャンルの展覧会に敢えて足を運び、自分の幅を広げるのもまた良いことではないかと思っている。今回はそんな気持で覗いてみた。

結果的には、あまり感性に訴えてくるものが少なかった。今回は「外れ」である。作者には悪いが、たまたま私の好みに合わなかっただけのことだ。

そのような状態で、興味深い点を探したら何が見つかるか?私は♪「建築、彫刻、または何か」を取り上げたい。同じ大きさの四角い紙片に様々なドローイングが施され、横一列に並べられている。

感じ入ったのは、ヴァルター・グロピウス、ミース・ファン・デル・ローエなど建築界の大御所(の作品の絵)がずらりと並んでいた点だ。「あっこの人の建築は観たことがある。この人のは写真で観た・・・」というように、過去の記憶が呼び覚まされ、一つの鎖となって繋がってくるのだ。これが作者の狙いだったかどうかわからないが、楽しさがある。

私の敬愛するブランクーシの「空間の鳥」(の絵)もちゃんと含まれていたので嬉しかった。こうでなくちゃ。

あと面白かったのは作者の言葉である。配布された小冊子に相矛盾する要素の同時体験についての言葉が連なっていた。例えばコーヒーとウィスキーを混ぜてアイリッシュコーヒーとして飲むと、酔いと覚醒を同時に味わうというコンセプトだ。これらの言葉を展示会場のあちこちにもっと散りばめたら、より楽しくなるのではないかと思った。

この美術館は一度チケットを買うと後日何回でも再入場できる。時間をおいてもう一度行ってみよう。今回気付かなかった発見があるかもしれない。

« 観じる民藝―尾久彰三コレクション― | トップページ | 紀声会コンサート »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/35602878

この記事へのトラックバック一覧です: 落合多武展 スパイと失敗とその登場について:

« 観じる民藝―尾久彰三コレクション― | トップページ | 紀声会コンサート »

最近のトラックバック