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2009年6月14日 (日)

パウル・クレー 東洋への夢

F君と「パウル・クレー 東洋への夢」(千葉市美術館)へ行った。

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「クレー命」の私だが、東アジア文化がクレーに与えた影響という視点は初めてであり、新鮮だった。パウル・クレー・センター研究員の奥田修氏の研究成果が結実したということだ。それぞれの論証は具体的な証跡に基づいて展開されているので説得力があった。

この展覧会の素晴らしさは以上のポイントに尽きる。専門家の仕事を発表したようなものだから、素人の私が何もコメントすることはできない。そのため、他の内容について勉強になったことを書いてみる。

まずはチラシに採用された「蛾の踊り」の制作技法について。これは「油彩転写素描」技法によるという説明があった。油絵具を塗った転写用の紙を裏返し、素描(これを原画とする)の描線を尖った筆で強く押しながらなぞると描線に効果を与えることができる、ということらしい。今までクレーの作品を多数楽しんできても、こういう専門的なことは知らなかった。

もう1つは「艦隊」。これは一度完成した作品を上下に切り離し、2つの部分を左右に配置しなおしたという説明があった。作品を分断することで失う部分が生じるが、新たに生まれた作品はそれを補って余りある効果を生むというしかけである。これも大変興味深い制作方法だ。

このようにして、私のクレー好きはますます大きく膨れあがった。

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