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2009年1月18日 (日)

チャロー・インディア(インド現代美術の新時代)

2009年1月16日(金)
「チャロー・インディア インド美術の新時代」(森美術館)に行った。

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私は元来コンセプチュアルなアートを好まなかった。これは私の分類だが、コンセプチュアルな芸術には2つの流れがあると思う。一つは赤瀬川源平大先生の「トマソン」を中心とする何でもない物に理屈という付加価値を施すタイプ。便宜上これをトマソンに敬意を表してTタイプとしておこう。もう1つは思想、宗教、社会などのメッセージを込めたタイプだ。これをメッセージの頭文字を取ってMタイプとしておこう。そして今回の展覧会では、ほとんど全ての展示作品がコンセプチュアルで、かつMタイプの様相を呈していた。

雑然とした街角に列をなす人力タクシーを撮ったパノラマ写真があった。これは経済と社会のありようをストレートに表明する作品だ。一方、先住民の写真を並べた作品もあった。これは多民族がひしめきあうインドにおける問題を暗示する。他の作品もこんな具合だ。

これは現代日本とは大きく違う点だ。日本では、純粋抽象からコンセプチュアルのTタイプ、Mタイプまで多種多様なジャンルがひしめきあっている。今回の展覧会の傾向が、そのままインド現代美術の諸相を示しているかどうかは不明だが、これだけ顕著の特徴があるという事は、ある程度の信憑性を与えてくれるだろう。つまり、インド現代美術は多分にコンセプチュアルであり、特にMタイプ(メッセージ性が強い)の作品が多いという結論である。

では、このようなメッセージ性が勝っているアートをどう感じたかであるが、私は好きにはなれなかったが強いインパクトを受けたことは認める。そして作品に込められたメッセージがたとえ私に届かなかったとしても、作品そのものが発するオーラというか、雰囲気というか、それを受けただけでも何か感動らしきものをおぼえたのだ。こういう点は、アートとは何かという根源的な問題まで遡って考えさせられる。その意味で、この展覧会から得るものは多かった。

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