鳥海青児と三岸好太郎展
この二人を単純に比較したら、私は鳥海清児のほうが好きだ。厚塗りの背後に堅固な構成を感じ取れるから。今回の展示では「石だたみ(印度ベナレス)」が最も良い印象を残してくれた。類似の作品、「川沿いの家」なども同じような好印象だった。またパステル画の「静物」は味のある清楚な感じで、厚塗りの鳥海にもこういう珠玉の作品があるのかと嬉しくなった。
これに対して三岸好太郎の作品はあまり趣味に合わなかったが、晩年の作品「コンポジション」は、三岸の作品中異例のキュビズム風の作品で目を引いた。また「花」は油彩を施したキャンバスを引っ掻くようにして描かれており、これはなかなか洒脱な感じで良かった。いずれにせよ、三岸がもっと長命だったらどんなに素晴らしい作品を描いてくれただろうと思うと残念でならない。
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