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2008年12月 6日 (土)

21美術展

「第3回 21美術展」(東京都美術館:上野)に行った。

日本画家 神崎憲子の「永遠」は困難な課題に果敢に挑んだ意欲作だ。縦長の作品の上部3分の2を占めるのはエジプトの壁画を模して、ファラオや神官たちの立像群が描かれている。一方、下3分の1はがらっと変わって典型的な日本画で草花が描かれている。この一見ミスマッチな相反する題材を一つの作品にまとめあげたところに作者の努力と信念がうかがえるのだ。

上のエジプト壁画は金色と茶色を主体としている。これに対して下の日本画は緑の草の広がりをベースに白い花々が配置されている。金色・茶色と緑・白の色は、普通は調和しないように思う。ところがこの作品の色使いには工夫があった。エジプト側の中央に鮮やかな青い四角が描かれ、そこに生命のシンボルが置かれていたのだ。この青が作品全体でひときわ目立つため、ついつい眼がそこにいき、上下の色調の相違ということを忘れさせてくれるようなのだ。

もう一つの工夫は、その青い四角から白い粒子のようなものが螺旋形で下に落ちているところだ。これはDNAの螺旋をイメージしたとのこと。それは作品名「永遠」から「永遠の命」を象徴すると同時に、上下の性格が異なる部分の結節点にもなっている。

この作品が「努力賞」を勝ち得たのもうなずける。神崎さん、お疲れ様でした。

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コメント

いつも、詳しく見ていただいてありがとうございます。
 これからも、自然と絵との対話を通して自己の発見を探求していきたいと思います。

 すみません。体調をくずして、返信が遅れました。

会場でジョバンニさんにお目にかかれて、お話できてとても嬉しかったです。

 これからも応援お願いします。

本職の絵描きさんと直接お話ができて嬉しいです。素人は絵画制作の背後にある現実的な障壁がわからず、ただひたすら出来上がった作品を観ていいだの悪いだの好き勝手な事を言うから始末におえないでしょう?でも辛抱しておつきあいお願いしますね。

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