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2008年11月30日 (日)

院展

「再興第93回 院展」(そごう美術館:横浜)に行った。あのF君が同行してくれた。

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最近このような公募展が面白くなってきた。「新人を発掘して育てる」という活動に参加しているかのような気分を味わうことができるからだ。私は専門的な鑑識眼を持っていないので、あくまで雰囲気に浸るだけだが。

最も印象に残った作品は次の4点だった(展示番号順):
田渕俊夫「すすき」
川瀬伊人「愁思の沼」:奨励賞
三浦愛子「渡る」
劉煐杲「○(晨に似ている字)鐘」:奨励賞

その他いいと思った作品は次の7点だった(展示番号順):
福井爽人「彩の刻」
手塚雄二「朝霧」
宮○(廻に似ている字)正明「話木」
清水由朗「望楼」
加藤恵「瀬をはやみ」
木村和男「水辺の家」
松本高明「春立つ」:奨励賞

さらに少し気になった作品は次の9点だった(展示番号順):
松本哲男「文明アジア:仏跡」
福王寺一彦「月光」
小谷津雅美「花遊悠」
宮北千鶴「願い」
岩永てるみ「キューガーデン」:奨励賞
高橋雅美「光の訪れる部屋」
中本智絵「ターミナル」
水野淳子「海底散歩」
森田和彦「陽煌」

今後すばらく経過して、上記のアーティストがどのような活躍をされているか楽しみだ。

平本公男展 

「平本公男展 森の幻想~彷徨う秋」(湘南画廊:藤沢)に行った。

紅葉で有名な雲場沼を描いた風景画が何点かあった。紅い色がけばけばしくなく、抑制の効いた感じで、なおかつ華やかさも伝わってくる作品群だった。

雲場沼は折りしも先日、妻が音楽家仲間と軽井沢で合宿した際に訪れていた場所だ。妻は私と入れ違いに同展を観に行き、色づいた木々の葉を実物と作品とで二重に楽しむことができた。


ある風景画では、絵の具を塗った上から細い棒か何かで引っ掻くことによって、草の茎を表現した部分があり、私はそのシャープさが気に入った。

案内はがきに使われた裸婦像も上品で美しい。全体的に使う色の数が抑えられているようだ。よりかかっているのは椅子だろうか。かすかに青い色が塗られており、それが女性の肌や背景の壁の白さを引き立たせ、なおかつ邪魔しないように配慮されているのだろうか。そんな感じがした。

2008年11月29日 (土)

鶴見線:⑤時空空間

最後を飾るのは国道駅。

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主役は洞窟のような駅、そして脇役(すみません!)は高明根さん。テーマは「Water-8, Water-11, Water-13, Water-15」といういかにもコンセプチュアルな言葉を並べている。なるほど水の流れをそのまま感じる作品が掲げられている。そしてその下の「洞窟」は、普通の路地だとはいえ、水路のようなたたずまいになっている。

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この「洞窟」の入口と出口には、それぞれ「貼紙禁止」という魔除けが備え付けられている。「貼紙禁止」という「貼紙」だと自己矛盾型トマソンとして永久保存なのだが、そこはどっこい木で出来ていた。「貼紙禁止という貼板」というわけだ。しかしこの「お札」は魔物の進入を食い止めるものなのか、それとも棲息している異界の魔物がこの世界へ侵入するのを妨げているのか・・・。

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いや、化け物を閉じ込めているのはこの足の下に広がる第二の洞窟に相違ない。「おすい」とひらがなで銘された丸い蓋を見よ。

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怖ろしい「洞窟」だが、その中には「○○○ラガー」という旗も掲揚されている。なるほど、魔界の生き物といえども、体内毒素を消すにはアルコール消毒が必要なのだなと納得。

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それでは、と昼に続いてなんと夜も沖縄物産品のお世話になることになった。しまらっきょうの天麩羅はうまかったなあ!

鶴見線:④キャッツ

海芝駅を出てもう一度浅野駅へ来る。陽が傾きかけている。

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主役の浅野駅は珍しい「Y」の字型をしている。鶴見から来ると、海芝浦方面と浜川崎経由・扇町方面への分岐点なのだ。これは横尾忠則の「暗夜行路」を暗示する。

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主役はこの「Y」字型駅と、駅に棲み付いた猫だ。

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そして脇役(すみません!)は安藤栄作さん。テーマは「アイランド」と「パラダイス」。絶海の孤島で邪魔者がいない環境におかれ、肥え太った猫たちの天国を指し示しているのだろうか。

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駅構内には解読不能の古代文字が刻まれたパンドラの箱が置かれている。

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そして遠くのビルにも黒猫が・・・。

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鶴見線:③シバの女王

扇町駅を後に「横穴」を戻り、結節点である浅野駅を経由して別の「横穴」へ入り、もう一つのどんづまり海芝浦駅に向かう。その途中には蛸のような巨大な怪物が。「シバの女王」様の守護神であろうか。

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海芝浦駅はすごい。駅そのものが桟橋みたいだ。このすがすがしい駅の眺め!

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この駅に隣接して「海芝公園」がある。芝生に座って海を見て楽しむという意味だろうか。

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海と反対側を見ると、そこには大きな建物があり、「○○SHIBA」という看板が掲げられている。まさにここは「シバの女王」のための庭園だ。この公園を柴犬を連れてしばし散歩を楽しんだら上出来だろうな。

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主役は「シバの女王」様だが、脇役(すみません!)は林武史さんだ。テーマは「立つ人-海芝浦」。この発想は面白い。作品そのものには人間の立像が見られない。しかし鑑賞者が土でできた危うい階段を上がって作品の上に立つと、鑑賞者自身が「立つ人」となり作品の一部として取り込まれる。それは「シバの女王」を外敵から守る「防人」の責務を負わされたかのようだ。

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鶴見線:②記憶の堆積

鶴見駅から電車に乗り込み、揺られること十数分、鶴見線の「終点のひとつ」扇町駅に着く。「終点のひとつ」と書いたのは、この線は複数の支線に分岐しており、終点がいくつもあるからだ。未知の洞窟を探検し、分岐したいくつもの横穴を進んでは突き当たって引き返す・・・という状態に類似している。

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主役の扇町駅は、終点という特質により人々の記憶の吹き溜まりとなっている。始点である鶴見駅に比べ、人の怨念の堆積度ははるかに高い。脇役(すみません!)のManaさんは「粘土団子」作りという参加型イベントとともに3つの展示テーマでその重厚さを表現した。

「記憶の祭壇」は風化した人々の記憶をオブジェの集積になぞらえたものだろう。古めかしい物たちは、時間という荒波にさらされ、表面を削りとられながら耐えている。

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「浮き島の森」は呪術的な求心力を備えた作品だ。石を並べた円環の中心に浮き島を表現した切り株が鎮座する。この原初的な場を参拝者が囲む。

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「蜜の門」も参加を促す作品だ。この不可思議な門をくぐると、過去の記憶を取り戻すことができるのであろうか。それとも悠久の時の流れを一瞬のうちに体感することができるのであろうか。

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鶴見線:①駅の幽霊

「駅2008:鶴見線に降りたアートたち展」のツアーは東京ステーションギャラリー学芸員のガイドが付いて鶴見線の4番線ホームで第1幕が始まる。主役はこの場を往来した無数の人間の思念をたっぷり吸い込んだ駅のホーム。

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そして脇役(すみません!)はアーティストの木村幸恵さん。彼女のテーマは「Dancing Echoes」。上から吊るされたプラスチックシートはスカートを模しており、風にたなびいている。空中に漂っている幽霊がダンスを踊り、その動きがこだましてゆくというインスタレーションだ。

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学芸員さんの解説によると、作者は展示作品同じプラスチックシートの材質で作った「幽霊」も同時に設置したかったそうだ。その「幽霊」は第4幕で訪れた浅野駅に設けられた「紹介ルーム」に泣き別れで展示されていた。

「幽霊」というのは、この駅を通り過ぎていった何百万人もの人の残した電磁波を象徴するものであろう。もしこの「幽霊」の同時設置が許可されていたら、どうだったであろうか?

「人形」(ひとがた)は、あまりにもストレートに人間を表現してしまうので、逆効果だったかもしれないと私は思った。主催者とアーティストの妥協により、結果的に今回展示のはこびとなったスカートの形だけのほうが、人の行き来を暗示し、かえってそれが重層化した怨念みたいなものを表現しえたと考えたのだ。

鶴見線:序曲

2008年11月22日(土)
「駅2008:鶴見線に降りたアートたち展」に行った。5つの駅のインスタレーション作品を、電車を乗りつないで鑑賞するイベントだ。

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楽しい時間を過ごしたので、これを歌劇に見立てた。題して「鶴見線オペラ」。そして最初は主部の展覧会に先立って演奏される序曲「沖縄空間」だ。

鶴見駅前からタクシーでワンメーターの某所に沖縄の文化が集結した街がある。その一角にある沖縄そば屋で腹ごしらえをした。この聖なる土地を荒らされてはいけないので、店の名前などは伏せることにした。

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近くには沖縄の物産を取り扱う店があり、ウコンのペットボトル飲料を装備品として買い込んだ。これで「鶴見線オペラ」鑑賞の準備は整った。

2008年11月20日 (木)

チャームポイント?

昨日、お世話になっている二人の「達人」と会った。その際、拙ブログの最大のチャームポイントは「回文」と「時事俳句」だと言われた。ようしそれなら早速実践だ。

新春のサロンコンサートでアルバン・ベルクの弦楽四重奏曲を演奏する。その記念に・・・

   ベルク来るべ

すこし寒くなってきたので、さらに時事俳句で追い討ちをかけよう。

   官邸は未曾有の寒さをしのぶ場所

冒頭の言葉は嘘です。実はこの2つのジャンルは最悪だと言われました。それでも頑張るぞー!

2008年11月18日 (火)

平塚点描:石垣たち

平塚駅から平塚市美術館に向かう道筋には様々な表情の石垣がある。まずは「いかにも」派。伝統的な造りのなかに詩情が漂う。下には吹き寄せられた落ち葉が帯を形成している。石垣と並行に並び、自己の存在を主張しているかのようだ。

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こちらも伝統的だが「城」派と呼ぼう。大小様々な大きさと形状をした岩石が巧みに組み合わされている。はからずもそれが見事なコンポジションを形作っているのは嬉しい。細い木の枝葉の影が射し、さらに複雑な構成感を生み出している。

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これは何だ?ブロックを積んだだけのいわゆるブロック塀だが、日付が施されている。「カレンダー」派にしておこう。全体を見渡すと、1月1日から大晦日まですべての日が刻印されている。子供達の共同制作であろうか。何かイベントに向けてのカウントダウンを立体で表現したものだろうか。

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これは煉瓦だから厳密には石垣ではない。でも仲間に加えてあげたい。「みにくいアヒルの子」派とでも言えようか。よく見ると一つ一つの煉瓦は色も大きさも異なる。また手前に突き出た形で積まれたものもあり、変化に富んでいる。これらの煉瓦が奏でるリズムは疲れた体に心地よい。

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これは何だろうか。昔、大崎の「O美術館」で開催された「日本画の抽象展」に展示された屏風だろうか?舞い上がる桜の花の一瞬の美を石に凝縮したような感じだ。「抽象」派だな。種を明かすと、これは
平塚市美術館の湾曲した外壁を写真に撮り、90度回転させたものだよ。

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これらの石垣たちのお陰で、駅から美術館までの行程が楽しくなった。また来よう。

2008年11月17日 (月)

平塚点描:銘板と自然のコラボ

速水御舟展を観に平塚市美術館に行く途中、公園を通り抜ける。そこには興味深いものが沢山あった。

これは原一史の「記憶の風景」という抽象彫刻だ。いいなあ。好きなタイプだ。

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そして地面に置かれた銘板を見る。

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紅葉の落ち葉が、まるで計算されたかのように秩序をもって配置されている。美しい。これは本当に自然の力で偶然構成されたものなのか。

このような「作品」を目の当たりにすると、(本当はそう思っていないのだけれども)自然もまた偉大なアーティストだと考えたくなる。この場合、アーティストが作った作品ではなく、その銘板にまといつく自然物というのがミソだ。うーむ、このタイプの「コラボレーション」を他にも探してみたくなった。また悪い癖が出たかな???

2008年11月15日 (土)

ハンマースホイ展

2008年11月15日(土)
「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」(国立西洋美術館:上野)に行った。

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ノーマークだったのだが、お世話になっている「中年とオブジェ」さんから控えめなシュールといった感じだと教わり、あわてて足を運んだ次第。

行ってみて驚いた。混んでいるのだ。こんなマイナーな展覧会になぜ人が来るのだろうか?本格派(これはジョヴァンニの造語です)からみたら亜流だろうし、私のように抽象・シュール派(これも造語です)にとってはおとなしすぎるし・・・。それよりもまず未知だし。その実態は、内容には関係なく上野でやると人が来るのだろうか。たぶんそうだろう。

内容的には良かったと思うのだが、なにぶん混んでおり、ゆっくり観賞することが出来なかったのが残念だ。これから上野の展覧会は無理矢理にでも会社を休んで平日に来ることにしよう。

展示作品のなかに「3人の若い女性」という並置された肖像画があった。これを遠くから見た途端にホドラーを思い出した。印象がそっくりなのである。生年・没年が近く、ほぼ同世代の画家同士である。これは影響を及ぼしあったのであろうか?わからない。それとも北欧とスイスという、比較的北国の画家に共通する特質が出ているのであろうか。

今回の展示のなかでは、人のいない室内の絵が面白かった。「中年とオブジェ」さんが言っておられたように、ちょっと異界に入った感じがする。私の好きな言葉でいうと、「心象風景」ということになる。それだけに、もっとゆっくり観たかった。

なお室内画に描かれた鍵盤楽器が気になった。ピアノの前身(ハープシコードとか何か)だと思うが、デンマークでどう呼ぶのかわからない。友人のチェンバロ製作者にそのうち聞いてみようと思う。

2008年11月13日 (木)

池口史子展 

「池口史子(ちかこ)展 -静寂の次-」(渋谷区立松涛美術館)に行った。

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池口史子は「選抜奨励展」以来、気になる画家の一人だ。画風が私の趣味に合っているわけではないのだが、不思議な魅力がある。

アメリカ、カナダに滞在した経験から生まれた作品のなかには先達の作品に類似しているものがある。例えば「旅の終わり」はエドワード・ホッパーが描く都市の寂寥感を想起させるし、「ひとり行く」は先に展覧会を観たアンドリュー・ワイエスの名作「クリスティーナの世界」の女性を馬に置き換えたように見える。

しかし、これは模倣をしたというより、池口が先輩達へのオマージュのつもりで描いたのではないかと勝手に推測した。これほど達者な画家なのだから模倣など必要ないだろう。

また女性像に関しては、これまで「ワイン色のセーター」ぐらいしか観たことがなかったが、今回様々な作品に接することができて嬉しかった。

ワイエス 創造への道程

「アンドリュー・ワイエス 創造への道程(みち)」(Bunkamura ザ・ミュージアム)に行った。

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これまでは「クリスティーナの世界」や「決闘」など名作だけ集中的に鑑賞してきた感がある。それに対して今回は若い頃の作品から近作までが順に展示されていたので、流れがわかってよかった。

今回感じ入ったポイントを一つ挙げるとすると、「描く対象の絞込み」であろうか。今回は展示されなかったが、「決闘」がいい例だ。漁師が大魚を釣ろうとする。大魚は不覚にも口に引っ掛けてしまった釣り針を外して逃れようとする。つまり漁師と大魚は「釣具」を媒介にして「決闘」という相互作用を行うわけだ。

この作品の場合主役は「決闘」であり、漁師でも大魚でもない。そのため、習作で描かれていた漁師などが順次消去され、最終的に完成した作品は大岩に立てかけた釣具だけが残されているという作品である。

今回の展覧会でも同様の作品があった。
「火打石」では鳥が消されていた。

「松ぼっくり男爵」では松ぼっくりを拾う女性が消されていた。
「卵の計量器」では計る人間が消されていた。

描く対象を絞り込むにあたっては、結構深い考えを必要とする。「松ぼっくり男爵」の場合、このニックネームで呼ばれる男性を主役にするなら彼の姿を描くべきだろう。しかし完成した作品では鉄のヘルメットに詰められた松ぼっくりだけが残されている。

主人公がドイツから米国への移民の際に移植した松とヘルメットという「周辺物」によって、その中心人物を浮かび上がらせるという手法はかなり高度なものに感じてしまう。

また、これはおまけのような話だが「747」という作品では、7時47分という時刻と、その瞬間に上空を飛ぶボーイング747との裏の関連性を暗示している。生真面目にみえるワイエスも、こんなユーモアを前面に出した作品を描いたのかと感心した。

2008年11月 9日 (日)

アーティストと自然の無意識コラボ

植物画家の松本千鶴と陶芸家の茂原淳、そして植物。この人間と自然の「無意識コラボ」の現場に居合わせるという幸運に恵まれた。

コラボその1:皿と木の実
陶器の質感、微妙にして幽玄な色彩、自然のようで緊密に構成された木の実の数々・・・。これは二人のアート感覚が生んだ小宇宙だ。

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コラボその2:皿と唐辛子
壁に架けられたこの皿と唐辛子を見よ。どちらか片方だけなら何てことないが、この両者が出会うことにより、素晴らしくセンスのいい空間が創生されている。

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コラボその3:テーブルの上の葉書の上の枯葉
普通のテーブルの上に普通の葉書を真っ白な面を上にしてのせる。その上に何の変哲もない枯葉をのせる。すると、不思議なことに洒落たアートが現出する。

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2008年11月 3日 (月)

小さなおさらい会

2008年11月3日(月・文化の日)
妻(仮名ジョアンナ:ピアニスト)と妻の従姉妹(ヴァイオリニスト)のお弟子さんたちのための合同発表会「小さなおさらい会」におまけで出させてもらった。会場はいつもと異なり「ひまわりの郷・音楽ルーム」(上大岡)。

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子供の一人が1年前にヴァイオリンを始め、今回デビューした。大きくなってから始めたので、苦労が多いようだが何とかこなしていた。

私は親子で参加できた喜びで満足だ。というか、自分の出来が日光の前(イマイチ)だったから。曲名言っちゃおうかな。モーツアルトのヴァイオリンソナタ ホ短調K304だよ。これを1オクターブ下げてチェロで弾いたんだ。音符が閑散として易しそうな曲なのだが、人にインパクトを与えるのは難しいなあ。

次回は久々に自作自演をしたい。妻と連弾で以前、横浜市イギリス館で初演した「山鳥の宴」の再演でもやろうかな。

2008年11月 2日 (日)

小江戸:屋外彫刻<総括>

今回、川越の市街地で試みた屋外彫刻探索は(分類や数え方によって若干違いがあるが)合計15カ所をまわり、26の作品を観てきた。足掛け2時間半の行程だったので、1スポット平均10分(移動時間を含む)という強行軍だった。

昼から祭を見るため時間的制約があったのは仕方ない。しかし、一つひとつの作品をじっくり鑑賞する時間がなく、写真を撮ったらそそくさと次へ移るという乱暴なやり方をしてしまった。これが少し悔いを残している。次回、祭などの行事が無い時期にぜひ再訪し、よいと思った作品との再会を期したいと思う。

今回観た中で印象に最も残ったのは、川越駅東口付近の「MONUMENT PLAZA」だ。高瀬昭男作のピラミッド状の作品だ。抽象彫刻が好きな私としては当然の結果かもしれないが。

一方、地元ゆかりの橋本次郎の活躍にも敬服した。「太田道灌公像」のように公共のランドマーク的意義のある作品もあれば、「萌」のように静かなたたずまいの佳品もある。

また今回時間の関係で観る機会を逸した作品もある。次回ぜひ訪ねたい。それらを列挙してみる。(作家名五十音順)

・池原昭治:「わらべと伝承遊び」
・須田純夫:「ないしょの話」
・田中康ニ郎:「WARP
・田中毅:「うんとんちゃん」、「プレゼント」、「●Y」(名称確認中?)
・橋本次郎:「歌姫」、「やすらぎ」、「川越第一小学校百周年記念碑」
・宮脇正雄:「創」
・福田繁雄:「とおりゃんせ」

小江戸:屋外彫刻(市役所)

2008年10月18日(土)
川越祭の日、朝9時頃現地に入り、2時間半の強行軍で市内の屋外彫刻を観てまわった。そしていよいよ最後の市役所前に来た。

そこには太田道灌公像が立っている。あれっ、太田道灌ってこんなにダンディだったっけ?

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銘版もきちんとしている。もうおなじみになった橋本次郎の作品だ。

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先の記事「山車」で紹介したように、午後はこの場所に山車が集まりあたりは観衆で埋め尽くされたので、とても写真撮影ができる状態ではなかった。早く行って撮影を済ませておいてよかった。

小江戸:屋外彫刻(まつり会館)

蔵造の町並みに入ると「川越まつり会館」がある。

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その横の小径に分け入ると、「まごころ」がひっそりと立っている。

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作者は佐藤健次郎。台座の銘版に彫ってある。

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台座にはこんなことも書いてある。

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小江戸:屋外彫刻(札の辻)

2008年10月18日(土)
川越にはあちこちの街角に「ポケットパーク」という小さな公園がある。「札の辻ポケットパーク」もその一つで、そこには彫刻が2つ置かれている。

これは「札の辻モニュメント」。

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作者は関根信夫。あの「位相-大地」を代表作とする「もの派」の重鎮だ。関根伸夫はこういう作品も作っていたのか。この作品は、どこか堀内正和を想起させる形態だ。

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これは「日射し」。

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作者はもうおなじみになっている橋本次郎。作品名の漢字が変わっている。普通は「日差し」だが、強い日光が「射る」ように感じられる。

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2008年11月 1日 (土)

小江戸:屋外彫刻(美術館)

2008年10月18日(土)
やっと本命にたどり着いた。川越市立美術館だ。

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いきなりすごいのがあったぞ。「手洗い」という名の手洗い場だ。

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作者は清水九兵衛。大好きな彫刻家だ。この「手洗い」、実用的でもあるが、その形態の美しさは本物だ。

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そして「道祖神」。

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いいねえ、こういう抽象的な形は。柳宗理の作品だ。

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具象もある。

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これは橋本次郎の「友好」。何てことはない具象作品に見えるが、どことなく個性のひらめきを感じる。







小江戸:屋外彫刻(市民会館)

2008年10月18日(土)
川越第一小学校の並びに川越市民会館がある。

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門を入るとそこには大事そうに囲われた鐘が。

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次に「首をかしげる女」。ひまわり幼稚園で観た作品と同じ作者・神山喜久美の作品だ。

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さらに奥にはロータリー創立百周年記念で作られた抽象彫刻が立っている。内田栄信作の「交」だ。

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こういう市民会館だったら、地元から愛されるだろうなあ。

小江戸:屋外彫刻(学校たち)

2008年10月18日(土)
中央図書館から東へ進むと「ひまわり幼稚園」があり、敷地の角には幼女をモデルにした彫刻作品「はばたく」がある。感じのいい作品だ。

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でも銘版を見ても作者がわからない。

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幼稚園の壁面には「未来への輪」という作品が架けられている。作者は神山喜代美。何重にも重ねられた輪の間をくぐり抜けるような動きを感じさせる面白い作品だ。

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この地域には学校が集中している。左に折れると川越第一小学校がある。この中庭に橋本次郎の「川越第一小学校百周年記念碑」があるそうだが、学校の敷地に入れないので観ることができない。学校の名前だけ写真に撮って我慢した。

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その斜め前には県立川越高校がある。

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正門の門柱の上を見ると、球をいくつかに割ったような形状の彫刻が載っている。

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このような形の作品を作るのは、流政之か堀内正和あたりかと思ったのだが、作者がわからない。そのうち誰かが教えてくれるだろう。

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蠱誘(こわく)

2008年11月1日(土)
「蠱惑(こわく)-写真展」(ギャラリーかわまつ:神保町)に行った。

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マン・レイなどの写真が観れるというので、自然と足が向いた。他にも線描しか知らなかったヴォルスの写真作品にも触れることができた。またフランスで開催されたある展覧会の案内はがきには何十万円という値が付けられていた。フランス語はわからないが、最後近くの行を読んでハッとした。そこにはアンドレ・ブルトンと書かれていたのだ。

折りしも古本祭りが開催されており、古本屋めぐりとセットで楽しむことができた。

小江戸:屋外彫刻(中央図書館)

2008年10月18日(土)
川越キリスト教会から少し北に進み右折すると川越郵便局がある。

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だしぬけに山車が・・・。「三久保町」という提灯が下がっている。そうだ、この辺は三久保町だ。地元の山車なんだな。応援の人で道路はいっぱい。

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少し進むと川越市立中央図書館がある。

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そこには橋本次郎の「ふれあいの森」が。

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台座の形が面白い。宇宙ロケットみたいだ。

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小江戸:屋外彫刻(松江町界隈)

2008年10月18日(土)
連雀町から東隣の松江町へ向かう。喜多院の方角だ。

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舗道には広井良昌の「スケッチタイル」が案内役をしてくれる。清楚で感じがいい作品だ。

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道路の反対側には壊れて屋根が落ちた祠(ほこら)のような物が。痛々しい姿が目に焼きついた。

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少し北に移動すると、そこには川越教会があった。

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なかなか美しい建物だ。赤い煉瓦にまとわりつくような緑が印象的だ。

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壁面にはモーゼの像があった。

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