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2008年10月31日 (金)

小江戸:屋外彫刻(連馨寺)

2008年10月18日(土)
本川越駅前を後にして「中央通り」を北に向かう。連雀町の交差点を過ぎると左手に七福神の一人、福禄寿ゆかりの「蓮馨寺」がある。

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このとおり朝から祭で賑わっている。屋台や金魚すくいが子供たちを待っている。

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お化け屋敷はまだ準備中だった。祭で使うビニールシートが現実感を強くし、その分お化けの怖さが縮小してしまうようだ。

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さわると病気が治るという「おびんづる様」もおられる。
澁澤龍彦が子供の頃、怖がったという。うーむ確かに怖いと言えば怖い感じもするが・・・。それはお化け屋敷のすぐそばにあるからじゃないのか?(当時からお化け屋敷があったかどうか等の検証は面倒だからやめた。)

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気分を変えよう。落ち葉も絵になる。この美しさ!自然は偉大なアーティストだ。

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落ち葉が石畳に落ちると、もっともっとアートだ。

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やっと屋外彫刻の本題に戻った。水屋の「竜頭」は橋本次郎の作品だ。祭の喧騒を全く気にかけず、淡々と水を注ぎ続ける健気さ。

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2008年10月29日 (水)

「顔」

2008年10月29日(水)

川崎市民ミュージアムの常設展「顔」を観た。写真、イラストなど多様な表現手段で著名人の顔を写し出した作品が多数展示されていた。

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この展示を観て一つ重要なことを考えた。それは、写真に写し出されたものは実物とは異なるということ。そして(優秀な写真家の場合は特に)作品としての写真は多くの場合実物より美しいということだ。

例えば、松島進に撮られた浅丘ルリ子の美しいこと!モノクロームだが、妖艶さが漂っている。実物よりいいと言ったら大女優に大変失礼になってしまう。すみません。では、そう言って悪ければ、「本物とは異なる側面の美を抽出する」とでも言えるだろうか。一人の人を写真で撮っただけと言ってしまえばそれまでだが、これは立派な芸術だ。

濱田庄司展

2008年10月29日(水)「人間国宝 濱田庄司展」(川崎市民ミュージアム)に行った。

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あえて一言で感想を述べるとすると、150点もの展示作品が「みんな良かった」ということになる。このような展覧会は生まれて初めてだ。

私は釉薬だとか焼き方だとか専門的なことはわからない。ただ単に展示されたすべての作品から立ち上るオーラを感じただけだ。釉薬について研究した痕跡(メモ)も、内容的には何のことやら理解できなかったが、大変な努力をしたんだな・・・ということが伝わってきた。

どなたか専門的に、詳しく評してください。私にはできません。

2008年10月27日 (月)

小江戸:屋外彫刻(本川越ペペ)

2008年10月18日(土)
クレアモールを進み、途中を左折して「ドリームロード」を抜けると、そこは本川越駅であった。

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本川越駅には「ぺぺ」というビルがある。

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そしてぺぺの外壁に張り付いている柱の柱頭には、南澤雅也の「七福神」がある。7つの柱頭にそれぞれの、七福神を描いた石版レリーフが貼られている。これは第1番の「毘沙門天」。

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これは第2番「寿老人」。

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第3番は「大黒天」。

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第4番「ゑびす天」。

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第5番は祭の屋台がテントを張り、見えなかった。残念。

第6番は「布袋尊」。

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第7番も見えなかった。七福神を完全に写真に収めることはできなかったが、似ているようで一つ一つのレリーフに個性があり楽しかった。

振り返ると街はもう祭の準備が整ってきたようだ。

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小江戸:屋外彫刻(クレアパーク)

2008年10月18日(土)
川越駅を後にし、クレアモールに入ってゆく。祭に向けて最後の準備で活気に満ちている。

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敷石がクレーの絵を想わせる。街路そのものがアートになっているようで楽しい。

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少し進むと「クレアパーク」という小さな公園がある。祭の準備で雑多な物がひしめいている。この写真を撮るために、木材をまたいで超えるなど一苦労した。

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この公園の奥にひっそりと佇んでいるのが「萌」。背後の1本の樹木で守られてはいるが、何となく弱々しそうな感じだ。

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台座と銘版が美しい。橋本次郎の作品だ。

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このクレアモールは祭が始まったら夜まで人でぎっしりだった。空いている朝のうちに写真を撮れてよかった。

小江戸:屋外彫刻(川越駅西口)

2008年10月18日(土)
川越駅のこんどは西口へ。

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西口広場にまず見えたのは具象彫刻。女性が手に鳥を持って大空を仰ぎ見ている。

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これは中川敏之作「初雁の像」。赤い台座も美しかった。

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広場の右手奥には何やら大きなかたまりが。これは三坂制の「駘蕩」。駘蕩とは「のんびりしてさえぎる物が無いという意味だが、なるほど女性がゆったりと自宅でくつろいでいるような姿だ。具象から少しデフォルメして、半抽象の世界に近い。

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でも台座をいくら見ても銘版が無い。まあいいか。

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そして広場の左側を見るとこんどは純粋な抽象彫刻がある。

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これは「EARTH’77」という田中毅の作品。銘版が風雨に晒されて読みにくくなっている。

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横に回って見ると少し感じが違って見えた。

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このように川越駅の西口広場には、反時計回りに具象→半抽象→抽象という順に3つの屋外彫刻が並んでいた。異なるタイプの3作品を1カ所で鑑賞できるのは嬉しい。

小江戸:屋外彫刻(川越駅東口)

2008年10月18日(土)
川越祭に行った日、早起きして朝の9時頃現地に着いた。目的は屋外彫刻めぐりだ。まずは川越駅東口からスタート。

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駅構内を抜けると、いきなり巨大な怪物が襲い掛かってきた。

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実はこれは排気口として機能している設備なのだが、同時に「時世」という作品でもある。音と光で時を告げるというサイズの大きい彫刻作品だ。見る角度を変えると、違ったたたずまいになる。作者は藤田久数。

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「時世」を眺めていると、その歩道橋の鋼鉄の手すりが面白い形をしていることに気がついた。

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これは「蔵造り 街並みオブジェ」という小峰貴芳の作品だった。手すりという何げない公共物を作品化してしまうエネルギーはすごいと思った。形も興味深い。

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「時世」の向こう側に行き、少し進んだところを右折すると小さな公園のような一角があり、そこに怪しげなピラミッドがある。

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これは「MONUMENT PLAZA」という作品で、作者は高瀬昭男。「時世」同様、見る角度によって印象が異なるところが魅力だ。これは日時計として機能しそうな気がしたが、確かめていない。

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川越は祭だけでなく、面白いものがいっぱいありそうな予感がしてきた。

2008年10月26日 (日)

伊藤彬展

2008年10月26日(日)
「伊藤彬展」(平塚市美術館)に行った。(速水御舟の展覧会と同時開催)。

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伊藤の作品は大きく二つに分類される。その一つは幻想画で、もう一つは墨と木炭を使った「うつろいゆくもの」シリーズだ。このどちらのジャンルの作品も素晴らしかった。

幻想画はルドンの影響を受けていると言われる。その通りかもしれないが、独自の境地を切り開いていたといってよいだろう。暗く、悲しげで少々怖くもあるが、色彩にしろ形状にしろ独特の持ち味がある。

「うつろいゆくもの」シリーズは、まずそのサイズの大きさに圧倒される。ほとんどの作品が畳一畳を単位にしている。そして白黒のユニークな世界が示される。描いた対象は単に荒地の草だったりするが、出来上がった作品の持つ迫力はすさまじい。

すごいものを観たという満足感を得た展示だった。

速水御舟展

2008年10月26日(日)
「近代日本画の巨匠 速水御舟 新たなる魅力-」(平塚市美術館)に行った。

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本来私はこのジャンルにあまり興味がないのだが、この作家は技巧的にあまりにも優れているので、ジャンルの好き嫌いを超えてインパクトを受けてしまう。あえて一言でその魅力を表現するとしたら、「写実と構成感の共存」あたりになるだろうか。

有名な画家なので私などが下手な評を書いても意味がないだろう。高校のクラスメートが行くそうだから、感想文を書く代わりに感想会(その実態はただの飲み会)でもやろうかな。

NHKカジュアルクラシックコンサート

2008年10月24日(金)
NHKカジュアルクラシックコンサート」(ミューザ川崎)に行った。

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YOUテレビ開局15周年記念」のイベントで無料招待券をトリオ仲間のじゅんちゃんがゲットしてくれたのだ。じゅんちゃんありがとう。

クラシックコンサートと名づけられていたが、実際はポップスなどの有名曲も含まれていた。各ジャンルの名曲を垣根を超えて取り上げることは、(特に来場した子供たちに)音楽に関して柔軟な思考を身につけさせるのに良いことだと思う。

ベートーヴェンのピアノ三重奏曲「街の歌」は、私たち「トリオレヴリー」のユニットで取り上げようかとも思っていた。しかし今回の達者な人たちの演奏を聴いて、これは素人がやると破綻し、楽しい演奏を聴かせるのは無理だなとあきらめた。

2008年10月21日 (火)

周豪・白木ゆり・中村桂子展

2008年10月19日(日)
「周豪・白木ゆり・中村桂子 展<その気流>」(Art Gallery 山手:横浜)に行った。

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周豪さんの版画を購入したのがきっかけで、彼の展覧会に行く機会が多いのだ。最近は周豪さんの水墨画が好きになってきた。今回も好みのタイプの水墨画が展示されており、楽しめた。

白木ゆりさん、中村桂子さんの作品も個性があり、三人三様の趣きがあった。中村さんからは薬品による「腐蝕」の効果ということを教えてもらった。

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山手は私がときどきサロンコンサートで利用するイギリス館に向かう上り坂の中腹にある。たどり着くまで疲れるが、中に入るととても綺麗で、その清涼感は格別である。

横トリ:三渓園の雨月物語

2008年10月19日(日)横浜トリエンナーレの会場の一つである三渓園に行った。

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「雨月物語」に興味が沸いたので行ったのだが、休日で肝心の箇所は待ち時間が長く、今回は観賞を断念した。会期中にもう一度来られるだろうか。

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草木が生い茂る庭園の自然の中に、ほぼ自然物である霧を注ぎ込むインスタレーションはエコ的でもある。風景も一段と趣を増したように感じられた。

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ただ蛍光灯であろうか、人工の照明器具で明かりを灯したのはどうだったか。蝋燭などのほうが自然に徹して良かったのではないか。

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でもそれだと雨天の場合に困るか・・・。作者もそのようなことをいろいろ考え、妥協点を見出したと推測する。いずれにしても、作品の構想と実際の設営との間には障壁があるだろうなあ。

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体調が思わしくなく、他の作品をゆっくり観る元気がなかったので中途半端ではあるが帰途についた。

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この猫は「また来てね」と言っているのだろうか。

2008年10月19日 (日)

小江戸:山車


2008年10月18日(土)
「小江戸」と呼ばれる川越。その最大イベントである川越祭(10月18日~19日:埼玉県川越市)を初日に観に行った。

川越にはなんと29台の山車がある。しかしこれらがすべて祭で曳き回されたら、渋滞して動けなくなってしまう。そのため年により半々づつ登場させる。今年は15台の山車が選ばれ、私の行った初日はさらにその半分の8台が街に繰り出した。

今年披露された15台の山車の製作年代をみると、以外に最近作られたことがわかる。古い順に並べると、江戸2台、明治2台、大正時代には製作されず、昭和が6台、そして平成が5台となっている。

出発前の山車。記念撮影をしている。

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街を練り歩いた山車は、いったん8台すべてが市役所前の広場に集結する。これを「山車揃い」と呼ぶ。大きな山車が並ぶと壮観だ。そして端から順番にお囃子(はやし)を披露してゆく。

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私が注目したのは大手町(川越市)の所有する山車で、「三ツ車」(三輪車)という珍しい構造になっている。他の14台は「四ツ車」(四輪者)だ。構造上の理由で「回り舞台」ができないが、明治5年の製造で、年月の重みを感じさせる渋い味わいがある。

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2008年10月17日 (金)

音楽回文:ベートーヴェン

音楽回文の2作目はベートーヴェンを取り上げた。

  悪い反ベートーベン派いるわ

「反ベートーヴェン派が悪い」とは、つまりこれはベートーヴェンのファンの立場の文だ。しかし、私はベートーヴェンがあまり好きではないのだ。

もちろん、晩年の弦楽四重奏曲とか、いくつかのピアノソナタとか、第3交響曲とか、好む曲も書いてくれているけど、総じて嫌いなんだ。まあ理由はいろいろあるけど。

でも子供の頃は好きだったし、作曲技法の勉強で結構お世話になったので敬意を表さなければいけない。この回文でベートーヴェン派を持ち上げたことになればいいけど。

2008年10月14日 (火)

sound and vision vol.3

sound and vision vol.3 “Reflect”」(ZAIM:横浜)に行った。

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文字通り「音」と「光」のアートを集めた展覧会だ。面白かったのは、近づく鑑賞者の姿をカメラで捉え、その映像を作品の中に取り込むタイプの作品だ。鑑賞者の動きにより、その画像処理も変わる。例えば、スクリーンに近づくと鑑賞者の姿が小さくなってゆき、果ては丸い穴に吸い込まれるというような仕組みである。

このように鑑賞者と作品が「インタラクティブ」な関係になる作品は変化が無限で、可能性が広がる感じがする。

「Red」

「Red」(ZAIM:横浜)に行った。「Red」とは「赤」にちなんだ様々な現在アートを紹介する企画のことだ。

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このチラシの美しいこと!表面を飾るカデム・アリの「Celebration of red tulips」(赤いチューリップの祝福とでも訳そうか)は素敵な作品だ。しかし大変残念なことに、この展覧会はチラシの出来が良すぎて「羊頭狗肉」を感じてしまった。この作品すら、本物よりこのチラシのほうが渋くて味わい深い。実物は少々明るすぎるのである。チラシのデザイン・制作担当者を褒めるべきだろうか。

フランシス信悟の作品は赤い帯が円弧状に伸び、鑑賞者を取り巻く。特異なオーラを発する作品なのだが、せせこましい環境に置かれたせいか、あまりインパクトを感じなかった。

他にはダダン・クリスタントの一部屋を覆い尽くす赤のインスタレーションも良かったのだが、もともと殺風景な部屋であるせいか、いまひとつパンチが効いていなかった。

これらの諸作品には、もっとその個性を引き立たせる展示環境が必要ではないか、というのが私の結論である。

2008年10月13日 (月)

茂原淳 作陶展 花器<調和>

2008年10月12日(日)
「茂原淳 作陶展Ⅲ 花器<調和>」(彩香:桜新町)に行った。今回は気合が入っているらしく、案内葉書に使われた作品の「忘れ物」というネーミングからして、何かやってくれそうな期待感がある。

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会場の「彩香」はこのとおり、いつ来ても静かで美しいたたずまいだ。

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展覧会は店外の看板から始まる。書としても鑑賞に耐えうるほどだ。舗道の敷石までが陶芸作品みたいに見えてくる。

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玄関先には「彩香」の店名プレート。その前に鉢植えが置かれ、柔らかさを感じさせる。

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玄関の右手の壁には控えめに飾りが下げられている。これは小さな瓜?地味だが美しい。

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ギャラリーのことばかり書いてなかなか本題に入らない。作家に怒られそうだから、この辺で作品紹介を始めよう。まずは玄関先右手に鎮座し、稲穂が入れられているのが「KING」。名前のとおり堂々とした作品だ。今回のテーマ<調和>をシンボライズするように半球形と立方体の融合・調和を示す作品だ。全体のバランスがよく素晴らしい作品だ。

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同じく左側、ショーウィンドゥの中に置かれ、柿の古木が活けられているのが「QUEEN」。

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ガラス越しだと見にくいので暖簾をくぐって店内からもう一度「QUEEN」を観る。「KING」が丸・四角の調和だったのに対し、「QUEEN」は丸・丸の調和であり両者の対比を明らかにしている。こちらも美しい作品だ。

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店内にはこれら代表作の様々なヴァリエーションが展示されていた。例えばこれは一対の「KING」型作品。間に挟まっているのは角柱型で過去の出展作品だ。

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QUEEN」のヴァリエーションもある。赤い花がよく栄える。

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これは店の一番奥の鏡の前に展示された「QUEEN」の変種。上下に半球型が配置された形だ。「鼓型」とでも呼んでみようか。花を活けると安定感があり好ましい。

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これは何と呼ぼうか。「逆QUEEN」型かな?「QUEEN」をひっくり返し、さらに円柱を加えたひょうたんのような形状だ。末広がりなので安定感は抜群だ。活けた植物がまたよくマッチしている。

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これは変則「QUEEN」型を二つ重ねたもの。こんなちょっとしたアイデアで作品がとても楽しく身近なものになる。

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案内葉書に紹介された円柱型も今回の展示のチャームポイントの一つだ。一つ一つの大きさが微妙に異なり、個性がある。

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私が購入したのはその中の「待ち人」。ネーミングがいいでしょ?これでビールを飲みたいと言ったら、作家に「淵の内側に凹凸があり中味が引っかかるのでダメ」と言われた。「これは花器だ」とも。でも、これでビールを飲んだらさぞ美味しいことだろう。

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観賞を終りギャラリーを辞去。玄関上の灯りが「また来てね」とささやいているようだ。

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2008年10月11日 (土)

佐藤和彦 作陶展

2008年10月11日(土)
「佐藤和彦 作陶展」(クラフトショップ俊:茅ヶ崎)に行った。3月に三越で開催された個展と比べると小規模だが、新しい作品も加わったようでよかった。

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ギャラリーにはある国の大使館員とその奥様も来ていた。奥様は水墨画が趣味だという。そして作家の佐藤和彦氏に陶芸も習ったという多趣味な方だ。私は表面に赤などの鮮やかな色彩を伴う抽象的な模様が施された作品が好きだ。それに対して、彼女はもっと地味な色調の佐藤作品により親しみを感じると言っておられた。

また旦那さんは外国人なのに墨で漢字を書くという。一時は当用漢字を全部書いたこともあったそうだ。さらに尺八も吹くというから大変な日本文化好きだ。

佐藤作品を形状で分類してみる。丸みを帯びた作品もいいが、私が特に好ましく思ったのは「彩文皿」と「彩分蓋物」に集中した。どちらも四角い形を基礎にしている。理由は自分でもよくわからない。今後、作風が変わってゆくのだろうか?そのようなことを考えつつ楽しい時間を過ごした。

2008年10月10日 (金)

音楽回文:ショーソン

音楽仲間でショーソンを好む人が結構いる。作曲技法的にも優れ、リリシズムも漂うという二面性を併せ持つあたりが喜ばれる要因なのだろう。今日はショーソンを題材に回文を作ってみた。

   立てっ!ショーソン、そーよ知ってた?

うーむ、鳴り物入りで登場したにしてはショボいな。回文制作には達人が大勢いるから、後発の私としては今まで取り上げられたことがない題材に活路を見出すしかない。そのために「音楽回文」というジャンルを勝手に考えたのだが、これもどこかに先発隊がいそうだな。

でもこの作品はオリジナルだよ。まさか同じものを作った人いないよね?

2008年10月 5日 (日)

Echo from Japan

2008年10月5日(日)
横浜トリエンナーレから「The Echo from Japan: Exhibition of Young Japanese Artists」(ZAIM)に足を延ばした。

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ここで鬼頭健吾・川上幸之助のコーナーを見たとたん、川上作品はどこかで観たことがあると思った。そうだ、今年の3月上野の森美術館で開催された「VOCA展」だ。そこで川上幸之助は「VOCA奨励賞」を受賞していたのだ。クリストのパラソル群のようなものを描きこんでいたのだが、それがそっくりだった。このように優秀な若手作家の作品に異なる場所で出会うのは嬉しいものだ。

他には渡辺豪の作品が印象的だった。女性の映像がだんだん崩れてゆくのだが、その「壊れ方」やスピードが毎回微妙に異なり、結構楽しめた。

大野智史は1部屋まるまる使ってのインスタレーションを披露していた。両性具有の人間を描いた猥雑に見える絵画から、細かい幾何学的断片を沢山積み上げた理知的な作品までが同居していた。特異な題材には面食らうが、一つのベクトルを設けて強引に突き進んでゆくエネルギーには敬服した。

横トリ:赤レンガ倉庫

2008年10月5日(日)
「横浜トリエンナーレ 2008」の第3会場は横浜赤レンガ倉庫1号館。うーん、やっぱりシャトルシップに乗って海から眺めるのはいいなあ。(1号館は向かって左)

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ハンネ・ダルボーフェンという安売りしてくれそうなアーティスト(失礼!単なる駄洒落です)の「24の歌」はどうってことない作品に見えるのだが、ちょっと気になった。綺麗な文字と楽譜があったから。

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ちょっと待てよ、これはよく見ると楽譜ではないじゃないか。音高などを数字で指定している単なる表が並べられただけだ。でもそれらを遠くから見ると楽譜に見えるから不思議だ。

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もう一つ注目したのは、「中高年サービス」。どういう意味かというと、「バス観光名所ハプニング」という1966年の8ミリフィルムが公開されていたからだ。これは以前、他の展覧会で断片的に観たことがあったけど、最初から最後まで完全な形で観賞するのは初めてだったのだ。

確かこの作品は、赤瀬川原平大先生が中心で、撮影は高橋アキさんだったと思う。いやあ何とも贅沢なフィルムなのだ。しかし会場でこの映像に目を向ける人はほとんどゼロ。可愛そうなぐらいに閑古鳥が鳴いていた。でもなぜこのようなレトロ作品が現代若手アーティストの作品群に紛れて公開されていたのだろう?やはり「中高年サービス」か?

蛇足だが、この42年前の映像には現在なら「不適切」な場面がふんだんに盛り込まれている。例えばウォーターフロントで行われたハプニングでは壊れたテレビを海に投げ捨てていた。そしてハプニングで使った物はその場で野焼きにしていた。時代の違いを考えさせられた。

赤レンガ倉庫の横では「横浜オクトーバーフェスト2008」が開催されていて、急造の柵ごしに旨そうにジョッキを飲んでいる人々が丸見えだ。入場料は200円も取られる。ぐっと我慢して振り返ると屋台では「横浜赤レンガ地ビール」を390円で売っていた。即購入で即飲。

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横トリ:日本郵船海岸通倉庫

「横浜トリエンナーレ 2008」の第2会場は日本郵船海岸通倉庫。写真はシャトルシップからの眺め。

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シャトルは「東光丸」という名前だった。

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ここでは物置みたいな建物も展示会場として使われている。

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どっちから先に見ようか。

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1階の勅使河原三郎の作品には列ができており、1時間待ちだというので断念。NHK「新日曜美術館」で観たポール・チャンの「6番目の光」(3階で展示)が面白かったが、他の作品にはあまり興味が沸かなかった。

ここはやっぱり船のほうが面白いか。え、すごい船だって?いや乗ったのは一番左の小さい船だよ。よく見ると緑色のトリエンナーレの看板が付いているでしょ。

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横トリ:新港ピア

2008年10月5日(日)
「横浜トリエンナーレ 2008」に行った。

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第1会場は新港ピアだ。「♪新港ピアはね <新港ふ頭客船ターミナル> っていうんだ本当はね」と歌いたくなる。あっいけない。またいつもの悪い癖が出た。でもちゃんと証拠写真がある。

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ミケランジェロ・ビストレットの割れた鏡を並べた作品は、ただ眺めただけでも面白かった。私はもともと余計なコンセプトを好まないので、作品名も解説(あったかどうかも不明)も読まず、ただ純粋に造形物として観賞した。鏡に映った人間などの映像も作品の一部となり、白黒の世界に華やぎを与えていた。

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ケリス・ウィン・エヴァンスのモビールのような作品は、音が不意打ちのように聴こえてくる仕掛けが施されている。「ビジュアルな構成物と管理された音の統合」とでも呼ぼうか。このような仕組みは、以前のアーティストも手がけていたように思う。しかしこの作品はすっきりまとまり、完成度が高いと思った。だからたとえアイデアは後発だとしても、抜きん出て優れた作品と呼びたい。

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ファルケ・ピサノは布地のアンサンブルを見せてくれた。色平面の構成が心地よく、部分的にはマーク・ロスコの絵画を想わせる。何げなく並べているようだが、構成には細心の注意を払っているのだろう。

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カフェを抜けて外に出ると、そこには巨大なオブジェが。これは作品ではなかった。

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初めて食べたサムゲタン

2008年10月3日(金)
昔の同僚と韓国料理「ハヌリ」(恵比寿)に行った。

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少々風邪気味だと言ったら、その同僚がサムゲタンを勧めてくれた。滋養分が多く風邪に効くだろうということだ。試しに食べてみたら、美味しいし何となく薬用効果がありそうな感じがした。

そしてサムゲンタンといえば、お世話になっている「中年とオブジェ」さんが自ら調理されたことを思い出した。料理の世界も広くて深そうだな。

2008年10月 4日 (土)

「風のうしろのしあわせの島」

2008年10月4日(土)
鎌倉芸術館 開館15周年記念 市民音楽劇 「風のうしろのしあわせの島」(鎌倉芸術館 大ホール)に行った。

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動植物が人間の言葉を話す一種のユートピアの物語である。動物や植物が一人称で自分たちの実情を語るということは、話す内容がそのままエコにつながるという仕組みになっている。作者ジェームス・クリュスの着眼点は、たぶんそこにあるのだろう。

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確かに「平和」、「反戦」、「エコ」というようなメッセージは含有されてたが、それらがあまり押し付けがましくなかったのが良かった。それがこの物語の品格を支えていたようだ。

演じたのは一般市民だということだが、なかなか上出来だったと思う。特に、子供たちの踊りは躍動感にあふれ、素晴らしかった。身体による芸術表現はこういうことだ、と子供たちに教わった感じがする。意義ある午後のひとときだった。

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