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2008年5月23日 (金)

英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展

2008年5月22日(木)
「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」(森美術館)に行った。

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結論を言うと、併設の「サスキア・オルドウォーバース展」がダントツで面白かった。(これは別記事に独立させた)。残念ながらターナー賞受賞作品からは、あまり強い印象を受けなかった。

トマ・アブツの抽象画はその中でも私の趣味に合い、嬉しかった。いかにもありそうなタイプの冷たい抽象だが、不思議と暖かさを感じる。完全抽象なのに陰影が施されているので具象絵画の特質も併せ持つからであろうか。

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アブツについては数年前「美術手帖」の最新アーティスト特集で知っていた。作家がアルファベット順に紹介されているので、名前がAで始まるアブツは最初から2番目に置かれてページをめくるチャンスが多かったのだ。こんな偶然も好き嫌いに影響を及ぼすのかと思うと複雑な気持になる。

Photo

センセーションを巻き起こしたデミアン・ハーストの「母と子、分断されて」(牛の親子が真っ二つにされた作品)は意外もさほどグロテスクに感じなかった。いやむしろ静寂すら感じ取れたほどだ。しかし逆にあまりインパクトが大きくなかったともいえる。

グレイソン・ぺりーの壺の連作は面白かった。陶芸には、これまで抽象的な文様か、あるいは花鳥風月などの姿が単体で描かれるだけだった。それに対してぺりーは陶芸作品に社会的メッセージやストーリー性を盛り込んだ。その点が際立ってユニークだ。

トニー・クラッグの廃材を寄せ集めた作品は楽しい。アイデアとしては新しくなさそうだが、形態や色彩のセンスの良さで作品の質を保っていると思う。

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