奥谷博展
2008年2月7日(木)
「奥谷博展」(そごう美術館:横浜)に行った。
あまり興味が無かった展覧会だったが、あのF君からタダ券をもらったので足が向いたのだ。行ってみたら期待以上に良かった。
例えば「キジとサギ」(1964年)を観てみよう。
青を基調とした色彩の豊かさ、構成の面白さ、そして全体に漂う心象風景的なムード・・・。これが40年以上前の作品とは思えないほど新しさに満ちている。
その10年後に「貴江七歳像」(1974年)が描かれた。
愛娘の誕生日にプレゼントとして描いた、などという甘さを退け、普遍的な力強さを感じさせる作品だ。少女、フクロウが垂直、床(黒)・壁(赤)の境目が水平に延びている。そして止まり木(T字型)が垂直・水平の両方を具有して画面を引き締めている。構成感も心地よい作品だ。
そして「ノートルダム」(2005年)
高所から見下ろす目線で描かれたこの作品には、何ともいえない特異性が感じられる。例えば街の建物の色彩に注目してみる。実際の建造物はこんなに派手な色ではないだろう。また切妻屋根もこんなにシャープな切れ味を感じさせないだろう。でもそれらが画面に置かれてみると、嫌味のない美しい絵にまとまっているのだ。これはただならぬ画家だ。
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