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2008年2月29日 (金)

既存の曲を並べるなら

私の理想のコンサートは作曲家の新曲中心だが、もし既存の曲だけで構成するとしたら何がいいか?ということを考えた。試みにピアノ独奏のリサイタルを取り上げてみよう。(作曲者五十音順)

♩クープラン どれかしっとりしたもの
♩スキアリ、ジョヴァンニ「ピアノソナタ」→これは願望
♩デュティユー「ピアノソナタ」 しびれる!
♩ドビュッシー「ベルガマスク組曲」より「パスピエ」
♩J.S.バッハ「フランス風序曲」 楽しい!
♩フローベルガー みんないいから迷う
♩水野修孝「韻」 高橋アキさんの名演最高!
♩三善晃「ピアノソナタ」 いいねえ
♩モンポウ「内的印象」より
♩ラモー「ガヴォット変奏曲」 騒がしいが楽しい

やっぱマニアックな選定になってしまったな。やる前からわかっていたけど。

私の理想のコンサートとは

私がコンサートにあまり行かなくなったのは面白くないからだ。では、お前がやってる「クワトロ半世紀」とか「トリオレヴリー」ちゅう代物は他のコンサートより面白いのか?と聞かれると、うーむ・・・となってしまう。それはそれ、これはこれで別なのだ。

では、私でも行きたいと思うコンサートはどんなものか?自分で考えてみた。

1.演奏者の創造的資質
作曲家本人の自作自演がベスト。職業演奏家の場合は、少なくとも作曲家に一目置かれている存在であって欲しい。例えば高橋アキさんのように。

2.未発表作品を主体とした演奏曲目
作曲家本人の新作発表がベスト。次善は作曲家本人による旧作の再演。職業演奏家の場合は、未発表作品の初演、あるいは面白い現代作品の再演。作曲家が「この人ならいい演奏をしてくれる」とのお墨付きを与えているのが望ましい。

3.聴衆参加型
聴衆が楽器を持参し、プログラム終了後にステージに「乱入」して演奏者と一緒に即興演奏などを楽しむこと。また演奏者と聴衆が一緒にワインなんぞを飲みながらよもやま話をすること。演奏会場によっては規制があるなど運営が難しいとは思うが・・・。

てな具合だ。では上記の条件を満たすコンサートが実際に実現可能だろうか?1.と2.だけなら高橋アキさんが登板すれば簡単に1勝だが、3.も満たすとなると大変だ。

実は比較的身近にやってくれそうなアーティストが一人いるんだ。ご本人に過度のプレッシャーを与えては気の毒だから固有名詞は書かないが・・・。ねっ、○○○○さん?

2008年2月28日 (木)

ロス疑惑で時事俳句

今日は時事俳句

     真冬でも飛んで火に入るリゾート地

最初考えたのは

     真冬でも飛んで火に入る虫の声

だったのだが、これは季語がダブるからマズいかと思った。しかし、「真冬」(冬)と「虫」(秋)だったら真冬のほうが強そうだからいいのか?とも思った。でもやはりスッキリしないと思い、改作したのが次の句。

     真冬でも飛んで火に入る駐車場

でも、今回は実際に駐車場に行ったわけではなさそうなので、これも不鮮明かと思い、また改作したのが冒頭の句だ。ロスをリゾート地と決めつけていいのか?という疑問が残るが、これは大目に見てやってください。

2008年2月27日 (水)

オブジェの深い背景

2008年2月17日(日)

過日の日記になるが、久しぶりに「ゲージツ写真」を撮った。仲間と組んでいる室内楽アンサンブルのグループ「クワトロ半世紀」と「トリオレヴリー」の練習で大倉山記念館に行く途中で遭遇した被写体だ。

Dscf1078

「記念館はこっちですよ」と言いたげな案内の石柱に、ちょこんと座っている物がいる。

Dscf1079

うーむ、これは熊が松ぼっくりを枕に日向ぼっこをしている図か。かわいいぬいぐるみだな。いや待てよ、このオブジェには何かメッセージが込められているんじゃないだろうか。

松は英語でPinePineには「恋焦がれる」という意味もある。熊が恋してるのか。いや、熊は英語でBearだが、熊から転じてbearには「熊のような乱暴者、無作法者」という意味もある。うーむ、すると可憐な乙女が無頼漢に恋焦がれるという、あまり面白くないストーリーの展開なのか。

いや他の解釈もある。松ぼっくりが熊のぬいぐるみの下にあるよね。松が下、「松下」だ。そしてbearには別に「耐える」という意味もある。松下が耐える・・・そうか、松下電器がここまで巨大に発展したのは不況にも耐え抜く底力があった事を言いたかったのか。するとこのオブジェは松下電器信奉者が作ったのか。

あっ一つ忘れていた。このオブジェが載っている石の柱だ。柱は英語でpillarという。Pillarには別に「大黒柱」とか「中心人物」という意味がある。すると前の解釈がさらに真実味を帯びてくる。つまり、松下電器が日本の産業の大黒柱であり、苦境にも耐え抜く力を持っているという賛辞だ。これは相当同社に入れ込んでいる人物が作ったのだろう。

ここで松下の社名変更のニュースを思い出した。近々、松下はパナソニックに社名変更するらしい。そうなると、この「賛美オブジェ」は使えなくなる。うーむ、これを作った人物は松下の社名変更と、オブジェの自然風化(風化しなくても誰かが熊と松ぼっくりを落としたら終り)の時間的関連性まで読みを入れたか。これは相当な人物だなあ。

すると、さらに驚くべき事実が判明した。松下幸之助の出身高校はどこか知ってますか?な、なんと関西大倉高等学校なのだ。大倉・・・大倉山。むむむ、このオブジェが大倉山に置かれた意味が今やっとわかった。な、なんて深いんだろう。これはすごすぎる!

1つの小さなオブジェの背後には、これだけ広大な世界が広がっていたんだ!!!

2008年2月25日 (月)

アンサンブルDUO’S

2008年2月25日(日)
アンサンブルDUO’Sの第5回コンサート(自由学園明日館講堂:池袋)に行った。ヴィオラ奏者の友人がメンバーなのだ。

Duos

レーガーの「リリック」はレーガーらしくない曲だと思った。友人の結婚式のために書かれた小品なので、親しみやすい曲を書くことを心がけた結果なのだろうか。すべての音に三和音や七の和音を施すというレーガーの特徴が全く無かった。だから「普通の曲」に聴こえたのだ。それはそれでいいのかもしれない。美しい旋律と和声でしっとりと仕上げてみました、という感じだ。

H.
パリーという作曲家は知らなかった。演奏された「イギリス組曲」は前奏曲から始まる文字通りの組曲だが、20世紀に書かれたにもかかわらず機能和声の枠を出ない古風な作りだ。その中に民族的な音階によるモチーフが使われている。それが荒々しさや野趣を醸し出している。イギリスの伝統からしたら、あまり上品な響きとは言えないが力強さはある。折衷的な作風はヴォーン=ウィリアムス等と共通のものだろう。構成の点では第2曲目「In Minuet Style」(メヌエット風な小曲)がよく出来ていたと思った。ゆったりとしたテンポにより、1小節の中に多くの音とその構成物が凝縮されている感じだ。

他にヴェルディ、モーツアルトの作品が演奏された。私は演奏のことはわからないが、たぶんものすごく上手な演奏だったのだと思う。例えばヴェルディの「弦楽の為のシンフォニー」は弦楽四重奏曲ホ短調の編曲だが、この曲は作曲技法的に素朴で、アマチュアが演奏したら泣きたくなるほどサマにならない曲なのだ。それをなんとか聴ける形にもっていったのはすごいと思う。

以上、「選曲に激辛」で「演奏に激甘」な感想を述べてしまった・・・。

イギリス館サロンコンサート

2008年2月23日(土)
横浜山手イギリス館でのサロンコンサートに出演した。友人の企画で「モーツアルトとフォーレ、そしてサン=サーンス」というキャッチが付けられた。

20080223

私は次の4曲に出演した。
モーツアルト 弦楽四重奏曲第13番ニ短調
フォーレ 弦楽四重奏曲 ホ短調
サン=サーンス ピアノ三重奏曲第1番ヘ長調
シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調より第1楽章

また妻は上記のピアノ五重奏曲と、サン=サーンス「動物の謝肉祭」(ピアノ連弾版・6曲抜粋)に出演した。

上記の中で私が最も好きなのはフォーレ弦楽四重奏曲の第1楽章だ。以前、拙ブログにその展開部のアナリーゼをチラっと書いたが、あのねじれるような転調がたまらない。その浮遊感を実際に自分達で演奏できるのは何とも幸せだ。

なお、「動物の謝肉祭」では音楽監督自らが「語り」で曲の作られた背景を解説してくれたことを補足しておこう。

2008年2月20日 (水)

たまにはサラ川

2008年2月20日(水)
時事俳句と時事川柳を時々作っているが、たまにはサラリーマン川柳や普通の川柳を作ってみたくなった。

今週末のサロンコンサート本番に向けて一句。

     省エネで猛練習が死語となり

なんて言いながら練習を怠り、

     はにかめば拍手喝采アンコール

だろうと、たかをくくっている。しかしコンサートが終ると、

     観客の鈍感力に助けられ

と胸をなでおろす事になる。いや、観客を馬鹿にしてはいけない。中には鋭い聴覚の持ち主がいるから、

     飽きたから謝罪するなと言い残し

という捨てゼリフで去って行かれるのがオチだ。もっときついのがあるぞ。

     譜面より下手と言ってる空気読め

なんて評されたら終わりだな。

2008年2月19日 (火)

クリスタルガラス 各務鑛三展

2008年2月19日(火)
「炎の中から クリスタルガラス 各務鑛三展」(藤沢市民ギャラリー)のオープニングに「関係者」として出席した。

Photo

私はクリスタルガラスという素材の透明さと、構築性の強いデザインの両面を強く打ち出した各務鑛三の作品が大好きだ。彩色されたガラスはステンドグラスなどの一部としては魅力的だ。しかし単独のガラス芸術作品の場合は、無色透明が似合うと思う。

音楽に例えると、色彩的なオーケストラではなく、音色が均一に近い弦楽四重奏のイメージだ。色合いの変化がない世界なので構築性で勝負するわけだが、それが私にとっては好ましい。

Photo_2

今回は一流のガラス工芸家・松浦松夫氏がライティングなどを含め、展示の仕方を指導されたので、はっとするような美しさが実現した。抑制した全体照明と、作品の上から当てられたライトの加減により作品が輝き、浮かび上がってくるような効果を生んだのだ。

市当局で携わった方や、ギャラリーの学芸員の方の実力も展覧会を後押ししているようだ。約1カ月の会期で、多くの人に観てもらいたい展覧会だ。

2008年2月18日 (月)

「通路」に似た奇妙な夢

川俣正「通路」の展覧会に展示されたベニヤ板の通路を見て、新婚の頃に時々見た怖い夢を思い出した。

妻を乗せて車を走らせている。周りは砂だらけ。アリゾナ砂漠かどこかの風景らしいが、私は訪れたことがない。写真やテレビの映像を見たことがある程度だ。

前方に、昔よく放映された西部劇に出てくるような砦が見えてきた。丸太を縦にずらっと並べて、ロープでくくって囲いにしたような作りだ。川俣正「通路」の雰囲気に少しだけ似ている。

近づくと、砦はほぼ正方形をしていて、そのうちの一辺に門がある。扉は無く、ただ単に丸太が途切れて大きな隙間をあけているだけだ。そこを車で走り抜けて中に入った。前方、右、左と見ると、何やら市場みたいな風景が眼に入った。

車を停め、妻と散策しようと思った。そしてふと振り返ると、恐ろしさで震えた。なんと今通ってきたばかりの隙間が無くなり、丸太でぎっしりと囲われていたのだ。つまり四方に出口が無くなったのだ。

車がらくらく通れるほどの隙間が一瞬のうちにふさがるなんて、現実にはあり得ないが、そこは夢の不思議なところで、夢を見ているということがわからない。本気で怖くなってしまった。

あわてて隙間があった場所まで走ってゆき、仔細に調べた。妻と自動車のことなど構っていられない。すると、右のほうに隙間が見えた。

砦の中心付近から見るとわからなかったのだが、丸太が作る壁が二重になっていて、その一部が互い違いに置かれ、人がやっと通れるほどの隙間があいていたのだ。

その隙間を抜けると外へ出ることができた。しかし妻と車は中に置いたままだ。さてどうしようかと思案にくれていたら目が覚めた。

この夢を、川俣正「通路」を鑑賞した直後に見たなら、その影響だとわかるが、何年も前のことだ。夢の前に似た経験をしたこともないし、似た風景を見たこともない。不思議だ。今後も奇妙な夢を見たら書き留めておこうと思った。

川俣正「通路」カフェで即興演奏

2008年2月16日(土)
「川俣正『通路』」(東京都現代美術館)会場の「通路カフェ」でフリー(≒即興)演奏した。

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しかし私を除くと、そうそうたるメンバーだったな(五十音順・敬称略)。

浅原ガンジー:クラリネット(本当はサックスの達人)
KYOU:キーボード、アコーディオン(ピアニスト)
ジョヴァンニ・スキアリ:チェロ
テツ:サックス(飛び入り)
松本健一:サックス

演奏後は「深川いっぷく」での茶話会が打上げの代わり。ガンジーさんはコーヒー、KYOUさんは「はちみつジンジャー」など、好き好きの注文をした。ちなみにジョヴァンニが注文したのは昆布茶。オヤジっぽいかなあ?手土産にあられを購入。

川俣正「通路」の作品群は美術館を飛び出し、この店がある「深川資料館通り商店街」まで張り出している。この通り沿いには個性あふれる店が並んでいて面白い。

2008年2月15日 (金)

両洋の眼展

2008年2月14日(木)

2008両洋の眼展」(三越日本橋本店)に行った。おなじみF君が招待券を手配してくれたのだ。以前はこのような中堅作家の作品を多数並べた展覧会に興味がなかったが、最近は面白くてしょうがない。それは様々な個性を見比べることができ、新たな発見があるからだ。

チラシの表に刷られている3作品はまるで異なるタイプの絵だ。

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既に高名の佐野ぬい「余白の様式」はトレードマークの青色が美しかった。小杉小二郎「エミール・ゾラの館」はキリコを想わせる不思議空間だ。

そして田村能里子「赫い記憶」。これはとても良かったので絵葉書を買った。

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作品名通り赤を基調としているが、色相に微妙に変化をつけている。線も女性らしい繊細さが見られる。それでいて、全体構成では不思議と力強さを感じさせる。これらの相反する要素を併せ持つ魅力がそこにある。いいなあ。

チラシの裏を見ると、これまた個性が異なる3作品が紹介されている。石井礼子は平塚の美術館で個展が開催されたので観に行った。今回久しぶりに作品との再会だ。

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奥村美佳「雨あがり」はとても気にいったので絵葉書を購入。

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建物の淡い色彩が1軒1軒微妙に変化している。また線の重なり合いは、「アジアのキュビズム」で知った「透明キュビズム」の雰囲気を持っていて美しい。抽象的な構成感もいいが、透視図法により一種の心象風景としても観賞できる。素晴らしい作品だ。

千々岩修「和音」も良かったので絵葉書をゲット。

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これは写真より本物のほうがずっといい。というより、このような抽象作品は実物でないとその味わいが半減するようだ。「和音」という私好みの名前だが、名前負けしていない。線が弱く、その分色彩中心で構成されている。色彩といってもマティスのように色面で構成するのではなく、微妙な色と形が溶け合ったり、反目しあったりして繋がっている。作者の力量を感じさせるすごい作品だ。

司修「魔術の手帖」は河北倫明賞受賞作品だ。

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澁澤龍彦の「黒魔術の手帖」に触発されて制作したという解説はずるい!それだけで引き込まれてしまうではないか。でもこれは冗談で、作品そのものもよくまとまり、変化もあり、素晴らしい出来だと思う。何しろ観ていて楽しいし飽きない。

元永定正「しろいせんといろながれ」は楽しい抽象構成だ。

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こういう作品は理屈抜きにまず観て楽しみたい。そうすれば幸せになれるのだ。

玉川修一「灰の光」はユニークな作品だ。

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これに似た作品はあまり観たことがない。誇張された遠近法の画面にトルソーが配置されているというとキリコを想わせるが、かなり異なる個性だ。心象風景の画面だが厚手の生地を配置したような質感・素材感が現実を呼び戻すような、そんな錯綜した感じがある。それに浸ると一種の船酔いみたいな気分になるから不思議だ。

末永敏明「Erdschicht(地層)」も河北倫明賞を受賞している。

_erdschicht

とても楽しい作品だ。フォロンの絵に似た雰囲気がある。地層は細かく描き込まれているが、色と形に変化があり、それが楽しさを倍加している。火山の噴火のような光景らしいが、恐ろしさ・深刻さがまるで感じられず、底抜けに明るい。疲れた時など力を与えてくれそうな作品だ。

他にいろいろな作品があり楽しめた。
♪池口史子(ちかこ)(以前新宿で個展を観た)の「中庭」は力強い女性像が印象に残った。
♪島田章三(平塚で個展を観た)の「うつわをめでる」は具象作品なのだが抽象的構成が背後にあり好感度が高いコンポジションだった。
♪内田あぐり(茅ヶ崎で個展を観た)の「にんげんが-、いきものが- の為の習作」は習作であるのに、完成した大作の雰囲気を醸し出していた。
♪山本直彰の「何故私を見捨てるか」は画面いっぱいに描かれた×の形にまとわりつく柔らかい形態の構成が面白かった。
♪高橋秀の「黄金の綾Ⅱ」は広く金箔が塗られているにもかかわらず、いやらしさを感じさせないのが不思議だった。金昌永の「Sand Play 0712-F」は砂の構成が浮き出るような迫力があった。
♪平岡靖弘の「風ヲ待ツⅡ」は有元利夫を想わせる古典的な雰囲気があった。
♪滝純一「過ぎし刻(とき)」は金箔が嫌味なく感じられた。また写実だがサンボリズム的で独特のムードがあった。

1つの展覧会でこれだけの個性を楽しむことができるのはとても嬉しい。F君、招待券の手配本当にありがとう。

明日は美術館ライブ

明日2/16(土)東京都現代美術館の「川俣正[通路]展」をに行くなら、14時から15時の間に行くと面白いよ。「カフェライブ」と称して音が鳴るから。

キラキラ光るような電子ピアノに吐息のようなサックスが唱和するなか、騒音のような弦の音が乱入すると思う。その弦はたぶんジョヴァンニのチェロが発しているのだ。こういうの「サウンド・デリバリー」(音の出前)と呼ぶのかな。

「出前が展覧会をさらに美味しくしました」という感想をもらうためにがんばるぞー!

2008年2月11日 (月)

変な夢を見た

2008年2月11日(月)
昨晩、変な夢を見た。

国内の業務出張で、新幹線の最後尾の自由席に乗った。乗客の数は少なかった。そして理由はわからないが前の車両へ移った。その車両も空いていた。そしてさらに前の車両へと移動した。それを3,4回繰り返した。

そしたら、とても広く、座席がすべて取り払われてワンルームになっている車両に出た。一種のサロンみたいだ。そこでは若いカップルがいちゃついていたり、普通の乗客が床に坐り込んだりしていた。異様な光景だ。

そしてさらに次に移ったら、そこは普通の旅客車両ではあるが、端の席に乗務員が腰掛けていた。そこも通り抜け、次の車両に行ったら、また座席が無く、こんどは倉庫みたいな感じで機材などが置かれていた。そして次の車両へのドアが普通の形ではなく、取っ手が無いただの鉄板だった。これを押したら向こう側に開き、次の車両に出た。次も同じように倉庫みたいだった。これが3,4回続いた。

するとおかしな事に気がついた。車両の長さがだんだんと短くなってくるのである。つまりある車両に入った鉄板のドアから次のドアまでの距離がだんだんと小さくなるのだ。そしてついに3,4歩歩けば次のドアに届くまでになった。

そして次のドアを開けたら、そこは若干広めのスペースでキャビネットみたいな物がが置かれていた。そして奥から乗務員が出てきて、ここには入ってはいけないと制止された。しかたなく鉄板のドアを反対側に押したら開き、今通過したばかりの小さい車両に戻った。鉄板のドアは両方向から押しても開く構造になっていたらしい。

そしてこれまで来たルートを逆に、つまり電車の進行方向と逆に後ろへと移動を始めた。来た時とは逆に、車両はだんだんと長くなり、ついに普通の車両の大きさに戻った。そしてあの奇妙なサロンカーみたいなところも通過した。そして最初に乗った最後尾の車両に戻ったのである。

フロイトか何だかわからないが、一昔前にこの種の夢を扱った精神分析が流行ったことがあったな。そういう時代だったら格好の素材を提供したことになる。

この夢で最も奇妙だと思ったのは、最後にたどり着いた車両から、逆に移動して、また最初の場所に戻ったという点である。普通なら、最後の車両で何か事件が起こり、移動したことを後悔する・・・というストーリーになりそうなものだ。またホラー小説などでも同様だろう。

来た道を元に戻るというのは、何かの警告と受け止めたらいいのだろうか。それとも、これを題材に「奇妙な味」の小説を書いたら賞が取れるぞという、文筆の神様の啓示だろうか。後者は絶対ないだろうな。私は文章が下手だから。

2008年2月 9日 (土)

みずほフィル定演

2008年2月9日(土)
みずほフィルハーモニーの第13回定期演奏会(みなとみらいホール:横浜)に行った。

20082

弟が団員だし、私も合併前の旧第一勧銀オケに2年ほど遊びに行っていたという縁だ。また今回は妻がピアノで賛助出演した。私は知らなかったのだが、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」にはピアノも付いていたのだ。他には「こうもり」序曲(ヨハン・シュトラウス)と「白鳥の湖」(チャイコフスキー)からの抜粋が演奏された。

♪指揮者(森口真司)は様々な振り方をしていた。指揮棒で三角を描いたり、四角を描いたり、丸く振ったり、垂直運動したり、水平運動したり、胸元で小さく振ったり、両手を広げて大きく振ったり・・・。見ていて楽しかった。

♪オルガン(室住素子)は大変そうだ。演奏する場所がオーケストラと離れており、かつ鍵盤を押してから音が鳴るまで時間がかかるから、少し早めに弾かないとずれると思う。タイミングのはかり方が難しそうだ。サン=サーンスの緩徐楽章ではオルガンが伴奏の和音を鳴らしていたけど、耳に慣れてくると聞こえなくなるんだよね。そしてオルガンの音が突然止むと「ああ今までオルガンが鳴ってたんだな」とわかるんだ。

♪パーカッションはいつもカッコいいなあ。

♪ダブルベースのトップの人(らしい)はアクションが大きく、リズミカルなところは体を揺らして楽しそうに演奏していた。

伊藤馨一 彫刻展

2008年2月8日(金)
「伊藤馨一 彫刻展」(横浜高島屋)をのぞいてみたら、これが大当たりだった。

Photo

案内はがきに「しずかで詩情あふれた作品」と書かれていたが、全くその通りだった。小ぶりな作品の中に静かに溢れ出るエネルギーが感じられる。はがきで紹介された「いのちの樹」も良かったし、かなてこのような形態をした「貧しき祭壇」、オブジェを積み重ねたような「遠い国へ」など観ていてすがすがしい気分になった。

改装前セール中で忙しいなか、こんなに素晴らしい場を無料で提供してくれた高島屋さん、ありがとうございました。

2008年2月 7日 (木)

奥谷博展

2008年2月7日(木)
「奥谷博展」(そごう美術館:横浜)に行った。

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あまり興味が無かった展覧会だったが、あのF君からタダ券をもらったので足が向いたのだ。行ってみたら期待以上に良かった。

例えば「キジとサギ」(1964年)を観てみよう。

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青を基調とした色彩の豊かさ、構成の面白さ、そして全体に漂う心象風景的なムード・・・。これが40年以上前の作品とは思えないほど新しさに満ちている。

その10年後に「貴江七歳像」(1974年)が描かれた。

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愛娘の誕生日にプレゼントとして描いた、などという甘さを退け、普遍的な力強さを感じさせる作品だ。少女、フクロウが垂直、床(黒)・壁(赤)の境目が水平に延びている。そして止まり木(T字型)が垂直・水平の両方を具有して画面を引き締めている。構成感も心地よい作品だ。

そして「ノートルダム」(2005年)

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高所から見下ろす目線で描かれたこの作品には、何ともいえない特異性が感じられる。例えば街の建物の色彩に注目してみる。実際の建造物はこんなに派手な色ではないだろう。また切妻屋根もこんなにシャープな切れ味を感じさせないだろう。でもそれらが画面に置かれてみると、嫌味のない美しい絵にまとまっているのだ。これはただならぬ画家だ。

武満とクセナキスの弦楽四重奏曲

2008年2月6日(水)
クァルテット・エクセルシオのコンサート「ラボ・エクセルシオ 20世紀・日本と世界Ⅰ」(第一生命ホール)に行った。音楽ライターのハシビロコウさんに誘われたのだ。武満徹とクセナキスだけで組まれたプログラムだったが、客の入りが以外と多くて驚いた。こんなマニアックな内容でよく人が集まったなあ。

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◆武満徹の作品
実は、私はこれまで武満徹をあまり好まなかった。その理由は二つあって、一つは横の流れがブツ切れだという事、もう一つは線的なからみが少なく、音の集積(以下、便宜上<和音>と呼ぶ)が続くという事だ。ただ今回の3曲を聴いて、その和音が美しく、それだけで価値があると思った。そういう意味で武満徹の作品を見直すきっかけになった。

初期の作品「ランドスケープ」(1960年作曲)はあまり面白くなかったが、その20年後に作られた「ア・ウェイ ア・ローン」(1980年作曲)は和音が変化に富み、美しく響いていた。

オーボエを加えて五重奏とした「アントゥル=タン」(1966年作曲)には不満があった。それは、せっかく武満の和音が美しいのに、オーボエの明瞭な音が邪魔して味わえなくなるからだ。武満の良さが出るためには、オーボエが鳴るところでは弦は簡単な伴奏に徹し、オーボエが沈黙するところでは得意の美しい和音を鳴らすという構成が相応しいのではないか。でも、そうするとオーボエも弦も両方とも不完全燃焼になるから、結果的にこの編成は武満に合わないと私なりに結論付けた。

◆クセナキスの作品
私はクセナキスの作品をほとんど知らず、今回演奏された2曲も初めて聴いた。意外なことに古い作品「テトラス」(1983年作曲)のほうが新しい作品「テトラ」(1990年作曲)より面白かった。名前は似ているが両者は全く違う。

「テトラス」は聴き手を意識してサービス精神を感じさせた。強弱、特殊奏法の組み合わせ、音構成への配慮などである。聴いていて飽きないし、面白かった。

それに対して「テトラ」は聴衆を寄せ付けないような冷徹さを感じさせた。より禁欲的といおうか、地味な音の堆積が続くというイメージである。これはクセナキスが意図的にそうしたのだろうか。何か作曲家のメッセージがあり、それを伴って一種のコンセプチュアル・アートになっているのかもしれないが、不勉強でわからない。

以上のように、私のなかでの武満再評価とクセナキスの初体験ができたので有意義だった。ハシビロコウさん、ありがとうございます。

地下牢獄での演奏

2008年2月5日(火)
ZAIM
(横浜)で開催された怪しげなアングラ劇に音程が怪しげなチェロで参加した。イベント名は長いぞ。チラシには「重力波大舞王★降臨儀 ヴェクトル美人派 オブジェンヌの恋人を抱き締めての国内劇場最終興行 ★横浜ZAIM地下牢獄での人間人形幽閉計画器量中★ 禁色から非色へ」と書いてあるんだ。

Zaim

会場は横浜のZAIM。もと関東財務局があったから「ZAIM」と名付けられたらしいが、その後、地方裁判所の仮庁舎として使われた。そしてその地下には独房が・・・。今回のイベントはその場の特質を最大限に活用したのだ。

怪しげな階段を地階に下ると絵なのかオブジェなのかわからない物が出迎えてくれる。

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廊下を行くとそこには監獄跡が・・・。

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会場はこんな具合だが、

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そこに今回の興行用に牢屋のセットが設けられた。

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その前には花弁と葉を寄せ集めたオブジェが。バースデーケーキのように見える。

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牢獄の中で踊る主演の成瀬信彦さん。

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会場にざわめくオブジェたち。

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一つ一つのオブジェはこんなに個性的だ。

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これも。

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これも。

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スタッフの方、支援ありがとう。

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この方は夜の部のピアニスト ケミー西丘さん。背後に重なって見えるのは背後霊ではなく親分の浅原ガンジーさん。

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この方です。クラリネットで共演してくれました。本職はサックスです。

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この方もサックスが本職で今回クラリネットで共演してくれた松本さん。

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疲れたが楽しかったなあ。

GOTH展

2008年2月5日(火)
「ゴス展」(横浜美術館)に行った。事前に、あまり面白くなさそうだが束芋の作品が観れるからいいか、と思っていた。そして実際その通りだった。

Goth

束芋の「ギニョる」は理屈抜きで楽しめる作品だった。巨大な円環形スクリーンを下から見上げるように観賞する設定だ。画面いっぱいに指がからみ合い、それが延々と続くなかに時々ミシン、戦車、水滴などが割り込んでくる。単調なのだが、不思議と飽きない。

他の作品にはあまり共感を覚えなかった。入場料\1,200で束芋の一作品だけとは満足度がイマイチだな。まあ束芋を追っかけたと考えればいいか。

毎年1回の河豚

2008年2月1日(金)
音楽仲間で河豚を食べに「にびき」に行った。刺身から雑炊までのコースにヒレ酒を堪能した。店内の撮影許可を取らなかったので写真は無しです。あしからず。

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