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2007年10月16日 (火)

半券の復権その6 27年前のリーチ展

2007年10月16日(火)

先日バーナード・リーチ展(松下電工ミュージアム)に行ったのは生まれて初めてだと思っていた。しかし27年前に三越本店で開催された際、足を運んでいたのだ。カタログも買ってないし、チラシも残っていないので見過ごしたのだが半券が保存されていた。

1980

実は過去に同様の展覧会に行った事があるか無いかに関ては、GDB(ジョヴァンニ・データベース:単なるExcelの表)を検索すればすぐわかるのだ。しかし今回は、初めてだろうと勝手に思って調べるのを怠ったのだ。

この半券は代表的な作品を3点紹介し、色調も渋くてなかなかの出来だと思う。「バーナード・リーチ展」の文字を緑にしたのも色彩のセンスを感じさせる。「日本民芸への深い理解と愛情」というキャッチフレーズも平凡だが、誠実さが出ていてよいと思う。そして裏面が面白い。

1980_2

半券の裏には集英社の「現代日本陶芸全集」のPRが刷られていた。最近の展覧会の半券では、このような書籍拡販との「コラボレーション」はあまりお目にかからない。出版社の当時のマーケティング担当者が一生懸命考え、三越と交渉して実現した広告なのだろう。

「展覧会の来場者=関連書籍の購買者」という図式は一応成立すると思う。しかし最近このような広告が廃れたのはなぜだろうか。やはり活字離れで書籍が売れないという実態を反映しているのだろう。それに代わって別のメディアで美術作品を見せるものが台頭してきたから、そちらの広告を載せてもいいのかなと考える。

参考までに先日松下電工ミュージアムで観た展覧会の半券はこんな感じだ。

2007

27
年前の三越のと比べると、5点の作品が紹介されている。多いのはいいが、一つ一つが小さいので迫力の点では負ける。色調は別のいきかたをしており、これはこれで上品な仕上がりでいいのではないか。「生活をつくる眼と手」はより洗練された高級な言い回しで、プライドの高い来場者(私ではない!)には受けると思う。

2007_2

裏は文字が小さく読みずらい。ワークショップ、ギャラリートークなどの情報満載で親切な点は評価できるが半券という限られたスペースに大量の情報を盛り込むのも限界があると思う。内容をよく読むと個人情報保護などに関し説明を加えているので、その分文字数が多くなっているようだ。この辺は時代を反映しており、担当者泣かせだと思う。

以上を総合すると、長所・短所が裏腹(あちらが立てばこちらが立たず)で大変そうだ。だから企画者・制作者の努力は大いに認められると思う。

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