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2007年3月 9日 (金)

ニルス・ウド展

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「ニルス・ウド展」(かねこ・あーとギャラリー)を観た。これまで断片的にしか観たことがなかったので、今回まとまった数の作品に接することができて良かった。

一見、ゴールズワージーに似ているなと思った。♪どちらも自然に敬意を払い、自然物だけを使う。♪しかしどちらも自然物を人為的に再構成する。この2点が共通点だろう。ゴールズワージーは、制作場所で得た物だけを使用するというインスタレーション性を持っているらしいが、がもしかするとその点も共通かもしれない(未確認)。あるいは♪自然保護という社会的メッセージを含んでいるかもしれない(両者とも未確認)。確認作業を今後の課題としようかな。

ウドの作品の魅力は何だろうか。例えば林檎や木の葉を縦横に並べて構成した作品などは抽象絵画との共通点がある。しかし自然物だけで構成したウドの作品は、眼に優しい。果物、木の葉、木の実などの自然物が持つ色彩、質感などは人間の眼に安らぎを与える。果物を一つ見ても、いくつかを構成して全体として見ても同じである。

それに比べて絵画は絵の具などの人工物を用いるので、眼に攻撃的な要素を含んでいるのではないか。それはどんなに穏やかに彩色された絵画でも、自然物に比べたら安らぎの点で劣るのではないか、と思う。大好きなクレーの絵画を例に取っても、それは同じである。

ただ一つ問題なのは作品が写真で、しかも展示場では照明の具合によっては反射光が強く、本来自然物が持っている眼への優しさが損なわれているという点である。でもそれを解消しようとしたら、ウドについて回り、出来上がった作品を直接見るしか方法がないだろう。これは現実的ではない。まあその辺を意識しつつ、写真作品を楽しむというのが落としどころか。

ギャラリーの人が親切で絵葉書をくれたり、ウドの画集を見せてくれたりしたので充分楽しめた。ありがとうございます。また来ます。(冒頭の写真はもらった絵葉書です。)

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