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2006年11月30日 (木)

今日のオブジェ:花蝶陽魚

娘へプレゼントした4枚のタイル・・・

Photo_43

2006年11月29日 (水)

造反組の帰党で一句

【時々一句~今日は時事俳句】

   一つだけ渋柿混ざる一ダース

季語を入れた努力は認めてください。でもまだ説明調が抜けないな。もっともっと修行しなきゃ。

2006年11月27日 (月)

タウンミーティングで一句

【時々一句】

楽をして金を稼げる方法はないか・・・

  井戸端に新手のバイト先見つけ

うーむ、もうしばらく修行を積まにゃあかんな。

2006年11月26日 (日)

「今日のオブジェ」第1号はマタイ

昨日サロンコンサートを行った「トリオ・レヴリー」で近い将来演奏するためにバッハの「マタイ受難曲」から第47曲のアルトのアリア(ヴァイオリのオブリガート付き)を編曲することになった。いい曲だなあ。憂いを含んだアルトの美しい旋律とそれにまとわりつく織物のようなヴァイオリのオブリガートは絶品だ。オペラ、オペレッタで時々旋律が美しくない曲がある。受難曲とオペラはジャンルが異なるけど、こういう曲を本当のアリアと呼びたい。アリアはやはり旋律が美しくないと。

Photo_42 編曲のために昔買った小型スコアを引っ張り出してきた。厚さがなんと2cmもある。今なら数千円するだろうが、当時はこれを1,500円で買うことができた。ただ最近細かい字は譜面が読みにくくなってきて、時々ルーペのお世話になっている。悔しいからスコアにルーペを載せて「今日のオブジェ」第1号にした。うーむ最近音楽よりどうも美術のほうに傾くなあ。

2006年11月25日 (土)

100年前のピアノコンサート

18_20061125 「ブラフ18番館」で恒例となった「100年前のピアノコンサート」に出演した。今回はブラームス編曲「ハンガリア舞曲」の第1,4,5,6番を演奏したのだが、そのうち第1番は私が編曲した。実際に演奏してみたら、もっとこうした方が良かったというところが見つかったが、良い経験になった。ラヴェル作曲「ボレロ」では、冒頭でヴァイオリンとチェロが割り箸で弦を弾く特殊奏法を披露し、結構受けた。終了後はお隣の「外交官の家」にあるカフェに行ってコーヒーを味わい、一休み。

Photo_38 打上げは、これも半ば恒例となった中華街の「大新園」。乾杯のビールと共に、迷うことなく青菜の炒めものを注文する。ニンニクとオイスターソースが効いた味が格別で、もう満足。紹興酒の熱燗でさらに満足した。

それでも飽きたらず、打上げコースとなりつつあるギリシャ風バーATHENSへ移る。ここでも躊躇せず松ヤニ風味の白ワインを注文する。

Photo_40 ワインはギリシャの「レチーナ」という種類で「クルタキス」といって、作曲家のクセナキスとクルタークを足して2で割ったような銘柄だ。切れのいいすっきりした味なので油っこい中華料理を食べた後に心地よく飲める。 チーズの盛り合わせと共に味わうとまた格別の喜びだ。ここまで来るともう大満足。まったくこのピアノトリオは何が目的でサロンコンサートをやっているのやら・・・。

笹倉寛聖「ほっと・HOT」絵画展

Photo_41 笹倉寛聖 アクリル画「ほっと・HOT」絵画展(横浜みなとみらいギャラリー)を観た。ピアノトリオのメンバの友人の友人というつながりだ。展示作品は動物、サンタクロースなどが登場し、みなかわいらしいキャラクターだった。制作に使った筆なども展示されていた。これまでアクリル画というと、広い面にベタっと塗る印象が強かったが、意外と細かい線で描くことができ、繊細な表現ができるのだと知った。

写真の案内ハガキは、このギャラリーがあるみなとみらいの上空をサンタさんがトナカイのそりに乗って飛んでいる絵だ。うっかり落としたプレゼントをパラボラアンテナでキャッチしたという設定だ。あまり社会的メッセージを加えず、素直な詩的発想でまとめてあるところが好感を持てた。

2006年11月24日 (金)

切手考

Photo_37アメリカ在住の友人から届いた航空便。これを見て考えた。

1.         1.あっ、まだ使える。(上の切手にしか消印が押されてない)

2.         2.この4羽の鳥たちはあの草原に棲んでいるんだろうか?

3.         3.この鳥の色は聖母の衣装と同じ配色だ。

4.         4.イースタン・ブルーバードという名前か。速そうだな。

これで性格(職業)判断ができるかもしれない。

1.      を選んだ人は、しっかり者。

2.      を選んだ人は、動物愛護協会の人。

3.      を選んだ人は、ルネッサンス絵画の愛好家。

4.      を選んだ人は、ゴーンさんが好きな人。

お粗末様でした。今日は仕事で疲れたなあ。

2006年11月23日 (木)

山本容子展

Photo_36 「山本容子展」(湘南西脇画廊)をのぞいてみた。同画廊が改装工事を終え、仮店舗から以前の場所に戻って再スタートしたのだ。山本容子は版画の腕もたち、それに加えべっぴんだから版画界のPR担当にぴったりだと誰かが言っていたっけ。なるほど容子の容は容姿の容か、とアートに関係ないことを考えてしまった。

今回の展示では版画の中に文字や音符を散りばめ、楽しさいっぱいの作品が多かった。この案内ハガキの作品もそうだ。それらの作品とは別に、シェークスピアの劇に題材を求めた作品が2,3目についた。モノクロームの作品だが線に味があり構成も面白い。そういう作品はすぐ売約済みになるのだが、案の定赤丸シールが貼られていた。どんな人が買ったんだろう?

大竹伸朗 全景

Photo_34 「大竹伸朗 全景」(東京都現代美術館)に行った。若い人で込み合うだろうと予測し、開館(11:00)早々乗り込んだので比較的空いており、落ち着いて観賞できた。大竹が小学生の頃から近年までの2,000点にものぼる作品が一堂に会しただけあって見ごたえがあり、また得るものも多かった。実は自分の好みに合う作品は少なかったのだが、大竹伸朗という一人のアーティストの成長過程をじっくり観ることができたのが一番の収穫だったのだ。

いきがっているようで恥ずかしいが、私は子供の頃絵が上手で母校の小学校の玄関に水彩画が飾られたんだ。本当だよ。そして将来はインテリア・デザイナーになりたいと思っていた。そんなことを想い出しながら展示作品を観てゆくと、大竹の小学校時代の絵は私と大差ないレベルだということもわかった。それが何十年経過したら、なぜか大竹少年は「大竹伸朗・全景」に成長し、私は「ジョヴァンニ・隙あり」になってしまった。この差はどうして生じたのだろう? 何が大竹を飛躍させたんだろう? 誰が大竹を鼓舞したんだろう? 何を大竹は考えたんだろう? ・・・。

私の中ではこの疑問に対する回答が出来あがっている。それは「創作したいという意欲」だ。一言に集約すると、私はこれだと思う。今回の膨大な作品数に眩惑された面もあるかもしれないが、それよりまず大竹が「描きたい、作りたい、造りたい・・・」と必死になって作品を生み出していった、その意欲が大竹を急成長させた原動力なのだろうと、そう真剣に考えたのだ。

Photo_33 大竹伸朗は前から知っていた。5年前(2001年)に開催された「大竹伸朗展 デジタルワークス 鼠景」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)を観たのだ。この展示会では多様な大竹の活動のごく一部「鼠景」に焦点を当てたものだった。そのため私は大竹に対し「映像をデジタル処理により変化させて構成するアーティスト」という狭い捉え方をしていた。

Songs_2 大竹伸朗とのめぐりあいはまだある。ピアニストの妻が買った武満徹作曲「SONGS」の楽譜集だ。これは大竹伸朗とのコラボレーションで、表紙をはじめ随所に大竹の絵が挿入されている。それらの絵は実に多様なスタイルを示し、大竹の創作領域の拡がりをそのまま反映している。これを見て、大竹は単なるデジタル処理アーティストではないなとわかった。

Photo_35 今回、大竹と武満徹との接点を示すチャーミングな作品が展示されていた。マッチ箱の裏に描かれた武満徹とラッセル・ミルズの似顔絵だ。これは先日観た「武満徹|Visions in Time」展に出展されていたのと同じものだ。このような横の拡がりを実感できるのは実に楽しい。

この例だけでなく全体を通じて思ったのだが、大竹の描くペン画は味があって素敵だ。その背後にはデッサンもきちんとしているように思った。今回の展示では学生時代の作品にペン画が集中していたが、その他の時期でも絵の具などで色彩を施された作品のベースにペン画が置かれていることも多かった。

今回の展覧会に出展された作品の中で、最も美しいと感動したのは「網膜」シリーズだ。破棄されたポラロイド・フィルムを拾い上げ、その画像に新たな息吹を与えた作品群だそうだが、形態も色彩もみな美しい。その作品群の中で一番気に入ったのは、皮肉にも「いやな思い出」という作品だった。私にはいい思い出になったのに。

また幼少の頃から始めていたコラージュにも興味深い作品が多かった。膨大なコラージュ作品の中で異彩を放っていたのは、彩色された後で粉々に砕かれた板切れを並べた作品だ。抽象的でオブジェと呼びたくなる。その1つが具象絵画の中に配置されており、鮮やかに輝いていた。

コラージュで思い出したが「ティーチング・オブ・イスラム」というインスタレーション的要素を感じさせる立体作品も面白かった。コーランとおぼしき文章が彫られたパネルを中心に、剣・骨・鳥の羽などのオブジェが配置されている。音声も出されており、規模は小さいが一種独特の総合芸術といえる。

エッチング作品にも魅力あるものが多かった。薄茶色など地味な色調のものが多く、味のある線が縦横に走っている。本の挿絵などに最適だと思った。

まだまだ多くのことが頭の中を駆け巡っているが、文章に書けないような断片的な印象なので省略する。本当に充実した展覧会だった。

2006年11月21日 (火)

慶應大と共立薬科大の合併で一句

【時々一句】

慶應大と共立薬科大の合併の記事で一句

  全入に付ける薬をまとめ買い

うーむ、「一日一句」を中断して何年にもなるが、
時事川柳は難しいなあ。
幼なじみから俳句の会に誘われたけど、
しばらくはリハビリが必要だと思った。

2006年11月19日 (日)

水墨画・日本画展

Photo_31 「豊穣のフェスタ」というコンサートを聴きに南大沢文化会館に行ったら面白そうな催しを見つけたのでのぞいてみた。「第三回 水墨画・日本画展」という一種の作品発表会らしい。会場に入ってしばらく作品を眺めていたら、大先生(藩 星道氏)の次に偉いと思われるナンバーツーぐらいの白鳥勝彦氏が話しかけてくれて、親切にいろいろなことを教えてくれた。

今回の展示作品の中でいくつかの絵は、次の工程で作られたそうだ。

1.パネルに特殊な上質紙を貼る。

2.その上に墨を塗り、粉をかけて下地を作る。

3.その上から描く。

4.表面をこすったりして下地の一部を露出させ、深みを出す。

ざっとこんな感じだ。手間がかかって大変だろうなと思った。

また大先生の余技的なパステル画も面白い。

1.緑色の紙を使う。

2.まず筆で輪郭を描く。

3.その上からパステルで色を整えながら描く。

という工程で描かれたそうだ。

会員の中で興味を引いたのは、佐藤三枝子氏だ。「歴」、「悠」の2つの作品はアンコール遺跡を訪れた感動を描いたものらしい。水墨画・日本画の手法で外国の風景を描くというのは、今や珍しいことではないが、個性的な作品を生む力となっているようだ。面白かった。

2006年11月18日 (土)

豊穣(みのり)のフェスタ

__43豊穣(みのり)のフェスタ:第10回記念 アラベスク コンサート」(南大沢文化会館 主ホール)に行った。(財)八王子市学園都市文化ふれあい財団・芸術文化活動支援事業の一環だそうだ。出演者の中に友人と知人がいるのでつきあいと言えばつきあいだ。しかし内容的に素晴らしく、聴く人を楽しませる工夫などが参考になったので身内のひいき以上に賛辞を送りたい催しだった。本当だよ。演奏者と面識があったおかげで打上げに「乱入」する特権を得たのは大きかったな。

小林秀雄作曲「落葉松(からまつ)」は昨晩も妻が出演したコンサートで聴いたので、二日かけての聴き比べになった。昨日は普通の歌曲として歌われていたが、本日はソプラノの柳田るりこがまるでオペラのアリアかの如く華麗に歌いあげていたので驚いた。打上げの席で聞いたのだが、彼女は作曲者の小林秀雄を訪ね、曲の解釈について直接話を聞くチャンスを得たのだそうだ。歌曲なのにオペラのアリアみたいに入れ込んで歌いあげるのは、作曲者がそうしたいと真剣に望んでいたことを知ったからだとか。

「ラ・ボエーム」の「冷たき手よ」で柳田るりこの手を取って私たちを羨ましがらせたのはテノールの大久保康明。以前は大学教授の余技という感じだったが、その後進化を遂げ、素晴らしいテノールに変身していた。低い音域からの高い音域まで声の質を変えずに発声し、音程も安定していた。円熟期を迎えたのかな。

メシアンのピアノ曲「プレリュード」より第8番「風に映える影」は初めて聴いたが、素え晴らしい曲だった。ピアノは今野恵子。ソロも良かったが、声楽の伴奏でも微妙な間合いをはかりつつアンサンブルに気を遣いながらも出るところは出るというお手本のような演奏ぶりだった。

「ベビー・エレファント・ウォーク」でフルートとオカリナを持ち替えて吹いたのは折田緑。オカリナがあんなに美しい響きをするなんて知らなかった。音程が非常に良いと思ったが、そう簡単に出来るものではないのだろう。折田緑は、ソロでは「アンダルーズ」を演奏した。

折田緑が同じくフルートの浅田明美とバッハの「二つのヴァイオリンのための協奏曲」を演奏した。フルートの音域の制限により4度高く移調したのかな。掛け合いの妙を聞かせ、なかなかの好演だった。浅田明美はソロでは「アンダンテ」を演奏した。

折田緑の「アンダルーズ」の伴奏を手がけたのはギターの佐藤順子。もう一人ギターを弾いたのは佐々木真実子でアルベニスの「アストゥリアス」をソロで弾いた。二人はデュエットで「マイル君とパプ谷のクリマロ君」も演奏した。

私の知人の升谷奈保は冒頭でラフマニノフの「エレジー」を弾き、その後も声楽・器楽の伴奏で4曲に出演した。様々な分野の曲を弾きわける力と人柄の良さであちこちから声がかかっているらしい。トリを飾った柳田るりことの「落葉松」では絶妙のアンサンブルをみせていた。またゲスト出演でヴィニアフスキーの「華麗なるポロネーズ」をヴァイオリンで弾いた栗山安奈の伴奏もつとめた。

Photo_28 今回のコンサートで個性的だったのはナレーションの宮本美知枝だ。曲と曲の合間にナレーションを入れることにより、観客の興味をそらせないという企画のようだ。第10回記念にちなみ、「10」にちなんだエピソードなどをいろいろ披露してくれた。演奏者ではないけれども、逆に最も演奏を盛り上げた功労者かもしれない。打上げでは「女優さん」と呼ばれていた。

そういえば、受付でチケットを渡すと「アラベスク」と描かれた洒落た押し花のカードをもらった。休憩時間のクッキー、お茶のサービスとともに嬉しい心遣いだと思った。

以上のようにタイトル「豊穣(みのり)」のとおり実りの多いコンサートだった。次回もぜひ聴きにこよう

樹の会 ~なつかしい日本の歌~

Photo_27樹の会 第10回演奏会 ~なつかしい日本の歌~」(いずみホール)に行った。声楽の演奏会だが妻がピアノで出演したのだ。9人の歌手のなかで妻がアンサンブルを組んだのは2人。そのうちの一人、天野令子さんは「故郷(ふるさと)」と「出船」という定番歌曲も歌ったが高木東六の「水色のワルツ」と「浅き春に寄せて」の2曲が個性に合っていたようだ。 林紀子さんはさすがトリを担当するだけあって圧巻だった。前半の滝廉太郎作曲「秋の月」、山田耕筰作曲「かやの木山の」も美しかったが、トリの中田喜直作曲「歌をください」はきれいな響きの背後に隠された悲痛な叫びが、よく表現されていたと思う。音程もいいし声もいいし、表現もあるし・・・言うことなしという感じだ。 また歌手は別の二人だが、別宮貞雄と中田喜直の二人の作曲家が別々に作った「さくら横丁」を聴き比べ できたのは収穫だった。私はより現代的な作曲技法を求めるので別宮貞雄の作品のほうを好むが、この辺は人によって好みが分かれるところかもしれない。

2006年11月12日 (日)

デュエットの会

Photo_29 鎌倉にある妻のいとこのヴァイオリニスト(以下『大先生』)宅で「デュエットの会」なるものが開催された。おさらい会とサロンコンサートとホームパーティーを足して3で割ったような会合だが、今回初めて参加させてもらった。ヴァイオリンのIさんと二人で弾いた曲目はベートーヴェンの二重奏曲ハ長調作品27-1より第1楽章だ。

この曲、オリジナルはクラリネットとファゴットのために書かれたものでその編曲版だが、実は偽作の疑いがあるらしい。そう言われてみると、そうとも思えてくる。しかし逆にベートーヴェンらしい「ひらめき」を感じさせる箇所もあり、なんとも判別が難しい。まあそんな事はさておいて演奏を楽しめばいいじゃないかということで、楽しんで弾いた。事前レッスンで大先生に注意された箇所がいくつもあったが、本番では一応それらを意識して進めたと思う。ちゃんと弾けたかどうかは別として・・・。

Photo_30 会に先立って、近所の「味楽」という中華料理屋に昼食に入たっが、なんとこの店は今回デュエットの会でヴァイオリンを弾いたTさんの友達家族がやっていると聞いた。次回からお昼は必ずここで食べようっと。

2006年11月10日 (金)

入れ子集め:中島敦の「木乃伊」

__44 「ブログの玉手箱」と呼ばれるニャンサーネットジャパンさんが「入れ子」について書かれたのがきっかけで、その神秘に浸りたくなった。最初に名前が挙がったのが澁澤 龍彦の「胡桃の中の世界」だ。あらためて読んでみたら澁澤はこのテーマでアンソロジーを編んだら面白い・・・ということを述べていた。同氏が「入れ子」のテーマで古今東西の物語などを収集・分析したら珠玉のアンソロジーができただろうな。 自分ではそこまでやる能力がないので、少しずつ断片を集めると面白いかなと思って本を読むときには注意を払うようにしていた。

__45 するとあったあった。中島 敦の「木乃伊」という短編だ。集英社文庫の「三月記・李陵」だとP.25に出てくる。これは「前世の記憶」をテーマにした掌編だが、過去の人間の記憶が重層的に注ぎ込まれたというイメージである。薄気味悪いと同時に、魅力的なものを感じる。

2006年11月 4日 (土)

ビル・ヴィオラ:はつゆめ

Photo_24ビル・ヴィオラ:はつゆめ」(森美術館)に行った。仕事帰りだったので観終わったら夜になっていた。先日ビデオアートの草分けであるナム・ジュン・パイクの個展を観たが、ヴィオラはナム・ジュン・パイクのアシスタントだったそうだ。二つの展覧会により、この分野の新旧比較もできて良かった。当然のことではあるが、パイクの時代に比べて作品の仕上がりが丁寧で画像が美しかった。

チラシの写真に採り上げられている「ミレニアムの5天使」は代表作だけあり、さすがに迫力があった。水にドボンと落ち、沈んでゆく人物(死の暗示か)と、その逆回しにより水中から空へ向けて飛び上がってゆく人物(誕生の暗示か)の単振動的な繰り返しと言ってしまえばそれまでだが、飛散する水滴などの映像が美しく、音響も効果的だと思った。

__23 私の趣味からすると「四人の手」が面白かった。両手を組合わせたり、ほどいたりする動作の映像が4つ並んでいる。全体を眺めると構成的に洒落ているのだ。左右の手の組み合わせというとロダンの「カテドラル」を思い出す。手だけの作品なのに、なぜかタイトルが大伽藍という異色の作品だ。ロダンの中で最も好きな作品だが、ヴィオラの作品と決定的に異なる事がある。それは静止しているか、動くかという点だ。なあんだと思うかもしれないが、これが絵画・彫刻とビデオアートの大きな違いではないかと思う。しかもその映像が4つもあるから、構成パターンの順列組み合わせは膨大な数になるだろう。

なお「ベール」という森の中を映したインスタレーション作品があった。ここでも(渓流の)水が飛散するシーンがあったが、だんだん焦点がぼかされてゆき、水滴が大きく淡く写し打された。そのシーンが美しく、まるで駒井哲郎の版画みたいに見えた。

ビデオアートはまだまだ見慣れていないので、今後他のアーティストに広く目を向けてゆきたい。チケットでおまけに入れる東京シティービューからはライトアップされた東京タワーに満月という、いかにもベタな景色に出会った。

2006年11月 3日 (金)

山手111番館サロンコンサート

友人と組んでいるピアノトリオ「トリオ・レヴリー」で横浜山手111番館サロンコンサートに出演した。この場所では2回目になる。2階まで吹き抜けになっているので、音が上品に響くのが嬉しい。お客様も満員になり良かった(と同時にプレッシャーになったが)。

しかし今回は意欲的な選曲だったな。

1.      モーツアルト「ケーゲルシュタット・トリオ」

2.      ラフマニノフ「エレジー」

3.      ブラームス「ハンガリア舞曲」第1,5,6番

4.      ドビュッシー「夢想」(アンコール)

モーツアルトの「ケーゲルシュタット・トリオ」については「モーツアルトのトリオに違和感?」のところで書いた。重複になるけど、ヴィオラのパートをチェロで強引に弾いたので難しかった。ラフマニノフのピアノ三重奏曲は2曲あるが両方とも偉大な芸術家を偲んで書いたエレジーなので紛らわしい。今回は初期の1番のほうを選んだ。ブラームスの「ハンガリア舞曲」はもともとピアノ連弾のための曲だが、今回は3曲とも違う編曲者によるピアノ三重奏版で演奏した。ジョヴァンニは第1番を編曲したんだよ。

よく晴れて結構暑いなか熱演したので、中華街での打上げ(揚州茶楼)で飲んだビールは格別だった。よせばいいのに、その後「松ヤニのワイン」が飲みたくなってギリシャ風バー「ATHENS」に行ってしまった。

2006年11月 2日 (木)

「音楽deショートショート」というジャンル開拓

「音楽deショートショート」というジャンルを考えた。検索エンジンで探しても出てこなかったので、今度こそ正真正銘の新規開拓だぞ。しかも既に10曲ぐらい作品を作りためてあるんだ。たとえばクリスマス・キャロル4曲を同時に鳴らし、和声的に違和感ない「あっちもこっちもクリスマス」という曲を作曲(いや編曲というべきか)してある。Heavy Moon(重い月=思い付き)成就その1だ。

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