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2006年10月22日 (日)

モーツアルトのトリオに違和感?

友人と組んでいるピアノトリオで次回以降の演奏曲目を企画したが、その中にモーツアルトの通称「ケーゲルシュタット・トリオ」が含まれていた。30歳の時に作曲されたので晩年の作品に属するだろう。あまり演奏されないが、なかなかの佳品である。原曲はクラリネット、ヴィオラ、ピアノという珍しい編成だが、クラリネットをヴァイオリン、ヴィオラをチェロに置き換えて演奏しようという意欲的な企画なのだ。

クラリネット→ヴァイオリンは比較的スムーズにゆくがヴィオラ→チェロは課題が多い。双方は弦の配置がぴったり同じだが1オクターブ違うのだ。だから1オクターブ下げて演奏する分には運指が似ているので弾きやすいが、原曲の音高で弾こうとするとその分高いポジションを取らなければならない。これが難しいのだ。でもそれは今回のテーマではない。書きたかったのはその第2楽章(メヌエット)における一種の「違和感」についてだ。。

以下、楽譜に基づいて説明するけど、譜面をすっきりさせるためにクラリネット、ヴィオラ、ピアノのパートを一つにまとめて書いてある。だから原曲の総譜とは異なるのでご了承いただきたい。

この楽章は変ロ長調で3つの楽器の元気なアンサンブルで始まる。冒頭はいいが、第6小節目でちょっと違和感をおぼえるのだ。その感じはどこから来ているのかを考えてみた。その結果を原曲の譜面に書き込んだ。ポイントとしては、冒頭の変ロ長調から途中で変ホ長調に転じたかに見えた瞬間、変ホ長調の音階の構成音になるはずの変イ音が鳴らず、代わりにイ音が鳴るので「あれっ?」と感じるのだと思う。

この違和感をどうしたらなくすことができるかと考えたのがジョヴァンニ修正案だ。違和感の元凶と思われる点を突き止め、その箇所を他の音に変えることにより自然な流れにしてみた。ピアノなどで両者を比較して戴くと、私の意図を理解してもらえると思う。

この曲はモーツアルトが「ケーゲルシュタット」(ボーリングのような一種の遊戯)に興じながら作曲したと言われている。それでは、この違和感は遊びながらいい加減に作ったからだろうか?いや天才モーツアルトだからそんなはずはない。では遊技場で出された酒にほろ酔い加減で作ったからだろうか?これも信じ難い。モーツアルトなら多少酔っ払っていても、和声などの誤りを犯すはずがない。だからこの違和感が不思議なのである。

違和感の原因(候補)を列挙してみた。皆さんはどれが真の原因だと思いますか?

A:ジョヴァンニが未熟だから洗練された曲に違和感を感じただけだ。ジョヴァンニは才能が無いくせにモーツアルトを冒瀆するとんでもない悪いやつだ。

B:遊技場にモーツアルトの弟子も来ていた。モーツアルトはもっとゲームをやりたかったので、弟子に構想を説明して代筆させた。しかし弟子は無料の酒につい手を出して酔っ払いながら作った。

C:モーツアルトは違和感がない完璧な曲を作ったが、後日清書屋か楽譜出版社のミスで違和感のある音符が印刷されてしまった。

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