« アートスコープ 2005/2006 | トップページ | 秋から冬に行きたい展覧会 »

2006年10月 7日 (土)

松本千鶴 草花に想いをよせて展

Photo_1 ■「草花に想いをよせて」展

「松本千鶴 草花に想いをよせて 展」(茅ヶ崎市美術館)に行った。松本千鶴本人の植物画の他、お弟子さん達の作品も併せて展示されていた。作者は高校の同級生なので当然ひいき目になるが、それを差し引いても素晴らしい作品群だ。なぜそう言い切れるかというと、以前彼女の「体験教室」に出たからだ。草花を鉛筆で写生するのだが、これが滅法難しい。自分でやってみて改めてプロの技を知ったのだ。

作者が在廊していたのでいろいろ話を聞くことができた。特に今年の新作について、その特徴を考えてみた。なかでもスズラン(ユリ科)は今までにない構成というか構造をしていて面白かった。普通の場合花は葉と葉の間に咲くが、スズランは葉とは別に花が生えてくるので特異な形になるのだ。作者によると、作風の変化というよりは素材の持つ個性がそのまま出たということらしい。他にはバイモ(ユリ科)、ドクダミ(ドクダミ科)が印象に残った。

ジョヴァンニ好みは「木の実 草の実」だ。2年前の作品だが、作者が今年も描いたバイモをはじめヘクソカズラ(アカネ科)など6種の実で構成されたコンポジションだ。その構成を見ているだけで楽しくなる。

大作も展示されていた。「春夏秋冬」は文字通り四季おりおりの草花を並べて描いたものだが、横幅が1メートルもある。一番右端の「冬」から始めて、左端に戻り「春」「夏」「秋」の順番に描いていったそうだ。もちろん制作には1年

間かかるわけだ。松本千鶴の作品は小品が多いが、このような大作も味わい深いものがある。

     茅ヶ崎市美術館常設展

同じ美術館の「秋季常設展」を観た。会場に入るとすぐ水越茅村(ぼうそん)の巨大な墨絵「如是」があった。実はご子息がやはり私たちと同級生なのだ。「前衛書道」とか「墨象」、「抽象書道」などと呼ばれているジャンルの作品だ。ジョヴァンニ好みなのでしばし見ていた。「何が書いてあるかわからない」という鑑賞者に対し水越茅村の残した言葉が興味深い。「要は作品が何を語ろうとしているかを心むなしくして聞くのがよい」というのだ。心むなしくして「観る」ではなく「聞く」というのがミソだ。水越茅村は美術作品のなかに音楽的な要素を感じ取って欲しいと言ったのであろうか。

他には松本千鶴が「とても上手な木版画家の作品がある」と教えてくれた柄澤齋(からさわ・ひとし)のシュールな3作品が印象に残った。「マルセル・プルースト」、「イジドール・デュカス」、「テオドール・ジェリコー」の3人の巨匠を描いたものだが、中でもデュカスの肖像が面白かった。

閉館後、松本千鶴、水越茅村のご子息、私のほか駆けつけた同級生を含め5人で「里芋」で打ち上げた。開業1年の店だがおおはやりで予約しないと入れなかった。期待通りの食べ物と酒・・・。昔の仲間はいいなあ。

« アートスコープ 2005/2006 | トップページ | 秋から冬に行きたい展覧会 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163862/3743739

この記事へのトラックバック一覧です: 松本千鶴 草花に想いをよせて展:

« アートスコープ 2005/2006 | トップページ | 秋から冬に行きたい展覧会 »

最近のトラックバック